非常にしばしば聞かれる。
もしくは
これね。
ごめんだけど、正直わからねぇ!
こんな子がいました。
例えばこんな子がいたとしたら、あなたならどっちが「いい」と思いますか?
ASDの子。
幼児。
興味ないことは全然興味ない。
保育園でも、課題とか活動には参加せず、一人で遊んでいた。
言葉の遅れもあり、親御さんは積極的に絵本の読み聞かせをしていたのだけれど。
でもさ。
興味なかった。
親御さんはいろいろ考え、この子の好きな電車の本を選び、興味をひこうとする。
ドクターイエローよ。
でもまるで聞かず、フラフラいなくなっちゃう。
一人プラレールを黙々と走らせている。
あぁ、想いの一方通行……。
お母さんは考える。
興味が持てないのはわかる。(ここを受け入れているのがまず本当に素晴らしいのだけど)
でも、園でも読み聞かせの時間があるし、聞けるようになれば園生活がもっと楽しめるんじゃないかしら。
- 強く言って少しでも慣れさせるべき?
- それとも、好きにさせた方がいい?
どっちがいいですか?
と、質問されたとする。
さて。
これをお読みの方は、小学生以上のお子さんをお持ちの親御さんが多いと思われる。
幼児期の育児は経験があるだろう。
あなただったらどう答えます?
どっちが「いい」?
……ね、わからんでしょう?
お母さんの言う通り、慣れたらその先にメリットがあるというのももっともだし。
でも、無理やりやらせても、キョーミないものはキョーミないし。
どっちが「いい」?
分かんなくない?
どちらを選んでもメリット、デメリットがあるわけで。
天秤にかけて、どちらかを選択するしかないと思うんだ。
選ぶしかない。
親御さんが。
そう、「親御さんが」選ぶしかない。
本人は「絶対嫌!」一択なわけです。
「慣れさせる」を選ぶのなら、すごく嫌がって絵本大嫌い! にならないように気をつけながら。
無理強いすると、やらされること全般に強烈な嫌悪感を持ってしまうリスクがある。
最悪、親子関係にもヒビが入る。
「慣れさせる」メリットは集団適応が良くなることで、デメリットは反発して集団適応がさらに悪くなることだ。
先々のメリットを見据えて、同時にデメリットを最小にしながら、押す強さを加減する必要がある。
「無理強いしない」のなら、本人は嫌がらないし、親子ともハッピーだ。
ただ今後、年齢と共に「みんなと一緒の行動」を求められる機会は増える。
そこで慌てないよう、うろたえないよう、作戦を立てながら。
トライした経験がなければ、おそらく次の機会にもできない。
承知の上で今は本人の意思を尊重する、と「親が」決める。
さて。
上記のどちらが「いい」でしょうか。
ーーーーー誰にも分からない。
他のことでも同じで。
どっちが「いい」かと聞かれても、僕には分からない。
年齢が上がるにつれて、問題も複雑になる。
きっと読者の方が抱えている選択は、一筋縄じゃいかない煩雑なものだろう。
それでもメリット・デメリットを天秤にかけ、先を予想しながら、えいやっと選ぶしかないのでしょう。
どちらも正解
このように、どっちが「いい」か、何が「いい」かを聞かれても、正解なんてない。
そう僕は思う。
ただ、逆に言えばどれを選んでも正解なのだろう。
上記の例のお母さん、お子さんの特性(そもそも絵本に興味がない)を分かった上で、その先の集団適応を見据えて迷っていた。
ここまで考えての選択なら、僕はどちらでも良いように思う。
どちらにもデメリットがあるけど、どちらにもメリットがあるわけで。
選択することによってデメリットは生じるけど、絶対にメリットも受け取るのだから。
だから、どっちでもいいと思う。
投げやりなわけじゃなくて、本気でどらも「いい(良い)」と思っている。
メリット・デメリットを見据えた上での選択なら、どっちでも「いい」です。
僕はこれでファイナルアンサー。
メリットとデメリット
ただ、ここまで考えずに
どっちが「いい」ですか? (もしくはどうすれば「いい」ですか?)
と聞かれることがある。
表面的な選択肢だけをみて、「さて、どっちがいい?」と。
これは困る。
![](https://hattatsu-kids.com/wp-content/uploads/2021/06/thumbnail_quiz_woman.jpg)
こんなケースは、どれを選んでもきっとうまくいかない。
「普通はこう」
「こうやってうまくいった人がいる」
「こんなふうにしたら良いらしい」
そんな話に振り回されて、本人の特性を見ず、表面的な方法論に飛びつくなら、きっとどれも不正解。
成功しても失敗しても、そこに考察がなければ次に生かせない。
たまたまうまくいったとしても、それは偶然でしかない。
やっぱり大抵うまくいかず、
「でもうまくいきません」
という発言に繋がるのだろうと思う。
![](https://hattatsu-kids.com/wp-content/uploads/2022/06/computer_woman2_angry-320x180.png)
考察のない
「どうすればいいですか?」
と、
「言われた通りにやったけどうまくいきません」
って、同一線上にあるよなーと思う今日この頃。
まとめ
どっちが「いい」か。
答えは本人にしかない!
結局、答えは本人にしかないのだ。
本人をよくみて、仮説を立てて、やってみる。
それしかないのだと思う。
だから、ごめんだけど聞かれても分からない。
でも、親御さんの観察と考察の上の選択なら、どっちを選んでも全力で応援します。
きっとそれで正解です。
思う通りにやってみてください!!!
自分で答えを出しました。
だけど、その答えは究極過ぎてて、病みすぎてて否定されました。
結果、子のレスパイト入院と自身の受診を打診されました。
なかなか上手くいかないものですね。
私もそうでしたが、「間違いたくない」んでしょうね。
その責任の重さに潰れそうで、誰かに代わりに責任をとって欲しかったり、自分より優秀そうな人に導いて欲しかったり。
でも、そんなメンタルでいる間って何したってうまくいきっこないし、そんな背中を子供に見せちゃってるって後になって考えるとすごく恥ずかしいんですよね。
子供にも「間違えてはいけない」というプレッシャーになってしまう。
大切なのは「間違えた後、どうするか」で、覚悟決めてトライアンドエラーしてくしかないんですよね。
間違えを受け止めて立て直す背中こそ、これから長く生きていく子供にとって役に立つと思うので、自分的には恥ずかしい姿も全部さらけだして、反面教師にして貰ったりしながら過ごしていきます。
暑い日々ですが、どうぞご自愛ください。
先生、この度の記事も私にとってドストライクでした。親である私は、いつもどうしたらいいのか?どっちがいいのか?悩みまくってました。
例えば、登校刺激するorしない。ゲーム制限するorしない。などなど。
でも結局、私が世間体を気にしたり、周りの意見に引きずられて将来が不安だったから、気持ちがブレブレだったような気がしています。
でも今はおかげさまで大丈夫になりました。
先生の記事や、不登校のご家庭のブログにずいぶんと励まされました。そして将来の不安も消えてきました。
今は何の制限もない生活をさせています。
健康のため食事と運動はうるさく言ってます。
何より親子関係がとっても良くなったので、この子は将来も大丈夫だと思えるようになりました。もしかしたら、福祉のお世話になるかもしれませんが、生きていく道が開けた気がしています。
ありがとうございます。
追伸、今回の記事はボケが少なかったのでつっこめませんでした。でもそんな先生もステキです。テヘペロ。
不登校を治す正解が分かれば不登校なんてなくなりますもんね。
(先生の仕事がなくなっちゃう)
どちらがいい?も同じですよね。
先生、時間があったらRADWIMPSの「正解」を聞いてみてください❗️
私たち親の世代も「答えがある問いばかり」を教わってきました。だからついつい「正解」を探しちゃうのかもしれません。