先日、ニュースになっていた。
児童精神科の初診まで、2年かかるそうだ。
……マジで⁉︎
初診予約、取れない問題
子どもの発達が気になったとき。
今は早期療育が勧められているし、早めに医療機関にかかりたい。
なんだけど、予約が全然取れない。
もうね。
アイドルのコンサートかと思う。
予約日に電話する。
マジで繋がらない。
予約開始直後から、全力でかけまくる。
全然繋がらない。
やっと繋がったと思ったら、「今月分の新規予約は終了しました」って。
マジかー。
そろそろダフ屋が出てくるんじゃない?
高額転売が始まるんじゃ?
来月も再来月も、この争奪戦を繰り返すの?
もう、心折れる!
実際、発達外来の予約は取りづらい。
児童精神科に限らず、僕のところ(小児科)もそうだ。
全然取れない。
アメブロタイトルのまんま。↓
https://ameblo.jp/pediatrician-p/
6ヶ月、まだマシなのか。
児童精神科は2年らしい。
2年って……長いな……。
半年待ちで常識を逸していると思ってブログタイトルにしたけどさー。
まさかマシな方だったとは。
予約が取れない理由
なぜこんなにも予約が取れないのか。
理由はいろいろある。
- 受診希望者の急増
- 専門医の不足
- 小児の診察は手間と時間がかかる
すべて事実だろう。
でも。
僕は、一番の理由はコレだと思っていて。
儲からない。
圧倒的にね。
カネだね。
マネーだ。
世の中カネだよ。
ミモフタモナイけど。
発達外来は、圧倒的に儲からない。
発達分野を診ている精神科や小児科は一般に、医療保険でやっている。
決められた保険点数で診察をしている。
この点数がね。
ぶっちゃけ超低い。
小児の発達の相談。
小児科で対応するケースを考える。
例えば、初診で1時間とるとする。(もっと短いところもあるけど、ちゃんと聞こうとすると時間がかかる。)(僕なんてトロいから、1時間でカツカツ。)
で、半日で3人とする。
片や、一般小児の診察。(風邪とか鼻水とか)
1人10分として、1時間で6人。
半日で18人だ。
このモデルで、収益はどのくらい変わるだろうか。
もう、圧倒的に後者の勝利。
18人の方が、全然、もう全然、収益が高い。
圧勝。
比べものにならない。
それが、今の保険点数だ。
(多分精神科も似たようなものだろう。子どもより大人を診た方が、断然儲かるだろう。)
しかもさー。
発達相談を3人受けるのと、風邪を18人みるのとで、精神的な負担も全然違う。
発達相談の方が、圧倒的に疲れる。
僕はね。
そうじゃない人もいると思うけど。
発達系の支援をやっている人はわかってくれると思うんだけど。
この分野、精神的に「クる」のよ。
やりがいはあるんだけど、やっぱ「クる」。
削られるというか。
負のオーラを吸っちゃうというか。
だもんで、職種に関わらずこの分野の仕事の人、自分が潰れないようにが第一条件だったりする。
熱心で真面目な人ほど、気づいたら退職してるからねホント。
僕の周りでも何人辞めていったか……。
まぁ、それくらい大変なんですよ。
みなさん、僕にお歳暮とか送るといいと思うんだけど。(ビールやカニ、あとはアイス。待ってます)
で、大変なのに、圧倒的に儲からない。
圧倒的に儲からない。(2回書いた)
だから、やり手がいない。
単純な話だ。
診療報酬をガッと増やすと、手を挙げる医者は増えると思うんだけど。
やりがいのある魅力的な分野だ。
そのうち保険点数は増えると予想しているんだけど。
明らかにニーズが高まっているから。
でも、現状その予定はない。
いつ増えるかも未定。
だもんで、精神的負担も相まって、忌避される傾向にあるのだろう。
で、初診まで2年待ち。
ってことだと僕は思う。
発達分野の今後の展望
ここからは僕の予想なんだけど。
多分、
昨今の診察パンクは、将来解消される
だろう。
5年後? 10年後? はたまた20年くらいかかる?
いつかはわからないけど。
解決策としては、
- 診療報酬がガツっと上がる。
- 医療以外の受け皿ができる。
の、どちらかじゃないかと。
発達障害や不登校は、精神科じゃなくて小児科が請け負うのが理想だ。
小児科医は、子どもの成長発達のプロであるべきで。
特性を見極めたり先の展望をアドバイスするのは、小児科でいいと思っている。※個人の見解です。
その分、児童精神科医は精神疾患に注力するのが望ましい。
うつ、統合失調症、脅迫性障害、摂食障害、希死念慮……。
このあたり、小児科医は手を出しづらい。
少なくとも僕は出さない。
めちゃ専門的な分野だ。
専門を越え、患者さんに不利益があってはならない。
貴重な児童精神科というリソースは(専門医、超少ないのよ)、可能な限り精神疾患に振るのがよい。
こちらは待ち時間短く速やかに受診できる方が、絶対によい。
マジ、速やかに受診できるよ良いよな!!!
とすると。
一般的な発達相談は、小児科が望ましい。
小児科医は、そもそも小児の発達に明るい。
病気だけじゃなく、発達や育ち全般を見ていくのが仕事だ。
加えて、昨今のニーズの増大については、みんな肌で感じているところだろう。
相談される機会、めっちゃある。
診療報酬さえしっかりつけば、全国の小児科医はきっと対応するものと予想する。
あとは別機関。
今はなんとなく、
発達に不安があったらまず病院へ
という流れだけど。
病院が追いつかないので、地域の相談窓口的な場所が充実するかもしれない。
実際、療育を行うのに診断は不要な地域が多い。(地域によります。必要な地域もあります。)
僕の視点から見ても、「全例診断があった方がプラスだ」とも思えない。
診断云々は抜きに、障害か否か、親御さんの受け入れがどうかも全部抜きにして、まずは療育を開始するのがよろしいと思われるケースをたくさん目にする。
病院しかできないのは、
- 診断(派生して書類記載)
- 投薬
の二つ。
逆に言うと、この二つ以外の強みは、病院には特にない。
このどちらも要さないのであれば、「まずは地域の窓口で」となっていくかもしれない。
実際、発達の遅れが気になって、即診断や投薬が必要! ってケースはほとんどないだろう。
相談窓口や療育が整備され、
発達が気になったらまず相談窓口(病院じゃなくて)へ
という流れが広く一般に浸透する可能性も高いかなーと個人的には考えている。
まとめ
児童精神科初診は2年待ちだそうです。
そうらしいです。
良くはないけど、現状そうらしい。
まじ卍だけど。
なんとかならない?
厚労省の偉い人、お金上げてください!
それが無理なら、僕にお歳暮ください!!!
明けましておめでとうございます。
他の方のコメントにありましたが我が家のホームドクターもp先生と勝手に思っています。
うちの息子くん(中学不登校2年目)も児童精神科に受診しています。
最初は総合病院の小児科にかかりましたが学校の担任に進められました。
本当に予約取れないと言われてましたが奇跡的に電話がつながり早い段階で発達も診てくれる児童精神科に受診出来ました。
息子くんは発達(おそらくグレーASDと)の診断は受けていませんが体調不良の訴えやパニックの症状があったため主治医と相談し服薬治療しています。
不登校2年目になりましたがよく寝てよく食べて一年前はガリガリにやせ細っていましたがでっかい息子に成長しています。
受診しても学校に行ける訳ではありませんしすごく助かるカウンセリングもありませんが受診して良かったと思っています。
息子に診断が必要かはP先生のブログを読み返してから主治医に相談してみようかと思っています。
今年も宜しくお願い致します。
地域の相談窓口すら混み合ってるようです。
学校が、不登校や発達障害を外部に繋げるという役割を担うようになってなんでもかんでも、病院へ…と外部に丸投げするようになったからでは?とも思います。
本来でしたら学校と家庭で解決できるレベルの子も先生から丸投げされてしまう。
それだけ学校にも余裕がなくなってきたということも影響していないでしょうか。
息子が通っている児童精神科は、2年半待ちです。
本当に2年半くらい待ちました。
そんなに待つんだったら、とりあえず予約しとこう、って感じでした。。
こちらは、金銭的負担が大きくて受診が大変です。小学校から紹介された近所の大きい小児科ですが。発達障害外来は、毎回予約料かかかり、所得制限にかかる三割負担のため、兄弟二人合わせて毎回5分ー10分で一万円数千円現金払いです。
民間は圧倒的に儲かるとおもうのですが。。大きな水槽キレイなお魚いっぱい。
支援級所属のため医療とつながっていることを学校から求められていて、しかたなく。
うちの子は小児科から児童精神科への紹介でしたが、電話したら予約3、4ヶ月待ちでした(2017年頃の話)
現在も通院しています(親だけ‥)
当時でもラッキーだったのかな。
『世の中カネだよ』
ドラゴン桜のセリフ‥思い出します
児童精神科2年待ちの裏事情。精神的にもクるという職なのに、それは需要に追いつきませんよね。マネーマネーマネー、か。
アバでも聴こうかな。。
ビール、カニ、アイス、ふるさと納税でも使って御歳暮送りますーーP先生に!
って気持ちになるほどに、ブログに助けられた2023でした。今春に初めて先生に辿り着いた御縁に感謝の一年。ありがとうございました。
苦しんでいる親御さん、いーっっっぱいおられる中、P先生予想の仕組み、近い将来現実になりますよう‥
いつも拝見しています。
まさに毎月新規外来受付電話がパンク状態の
児童精神科に通院してます。
ASDの中学生娘が児童精神科へ通院してはや3年。
大学生姉はうつで同じく通院はや5年。
朝起きれない子どもの受診時間はいつも夕方ですが
その時間は主治医の先生の疲労もMAXのようで
あくびしたり眠そうです。
あ、ちなみにフォローすると
いい加減な先生ではなく
ちゃんと診てくれてます。
小児科と児童精神科の棲み分けについて。
例えばうちのASD次女は、抑うつの不登校で
二次障害があります。
同じ病院にかかるASDつ子ママ同士で集う機会がありますが、皆同じような感じで処方もされています。
発達障害と精神疾患は割と密接な関係かと
感じますが、棲み分けした場合、
小児科で発達外来→診断がおりる→二次的精神疾患も出てきた場合、継続して小児科で診て貰えることが重要になるかなと個人的には思います。
その時点で「あーそうなったら精神科案件だからねー。紹介状書くからそちらへ行ってくださいねー」なんて言われた日には絶望しかないですが、その辺りがクリアになるのであれば棲み分け案賛成です。
発達外来の増加と共に
対応する親のためのカウンセリング機関も
もっと増えれば良いなと感じます。
不登校専門カウンセリングは増えてきたけど
発達障害で不登校に特化したカウンセリングは
まだまだ少ないので。
息子の特性が強まり学校を拒否するようになった昨年、一ヶ月待ちで受診できる児童精神科をみつけ、藁にもすがる思いでかけこみました。
wisk検査をしたうえで、これ読んでくださいと発達障害のパンフレットを渡されました。当院ができることは投薬ですと、adhd治療薬のパンフレットを渡されました。混乱しパンフレットではよくわからないと質問すると「個人差ありますからねぇ」と一言。
困り果てていたとき先生のブログに出会いました。何度も何度も読み返しました。
先生の説明はわかりやすく、優しい。こんなにもあたたかく子供に親に寄り添ってくれる先生がいるんだと涙がでたことを今でも覚えています。
投薬の決心したのも、まずは子供を信じようと思えたのも先生のおかげです。
息子もずいぶん落ちつき、今もその病院には薬だけ処方してもらっていますが、我が家のホームドクターはP先生なのです!
配られたカードで勝負するっきゃない!
息子にもそんな価値観を伝えたいなといつも思っています。
先生のような小児科の先生や相談機関に話をきいてもらえる子供達が、少しでも増えますように。願うばかりです‥
こんばんは。
まさに秋からその状態です。また年が開けたら強奪戦が始まります…
場面緘黙症は、発達か精神どちらなんでしょうか。
早く受診したいと焦りますが…
今は放課後児童デイなども増えてきてますね。
様々な受け皿が増えて行くのでしょうね。
先生方は大変ですものね。
ビール、カニ、アイス送りますよ(笑)
身内が小児神経科医です。P先生と全く同じ事言ってましたね、もしかして本人?(笑)
「小児科クリニック開業したとして、発達外来はやらない!なぜなら、最初から発達外来やってたらクリニックが確実に潰れる!医療点数が低すぎる上に、ちゃんとやろうとすると果てしなく労力、人材(作業療法士)が必要。俺が60歳くらいになったら考えてもいいかも、、、」
小児科クリニックが新規開業しても、発達外来が少ないのは現状の医療制度のせいもありますね~