不登校

「好きな授業だけ来てズルい」って言われるのが怖い

あけましておめでとうございます。

 

紅白は白組が勝ちましたね。

おせちも、久々に食べるとおいしいね。

いやー、正月は心が洗われますな!

(正月disってたのにコイツ……舌の根も乾かぬうちに。)

 

こんな子がいました。

さて、今日は不登校の話。

 

不登校の子。

家でゆっくり過ごし、一番しんどい時期を抜けて、少し上向いてきたところ。

エネルギーがある程度たまり、学校がちらちら目にはいるように。

 

女の子
女の子
まずは図工だけ出席したいんだけど、友達にズルいって言われそうで。

想像すると不安になって、やっぱり学校にいけない。

 

この子は図工が得意。

かつ専科の先生で、友達も各々の作業に集中している。

なので、図工だけなら出られそう、と。

 

 

不登校の子がいきなりフルで学校復帰するのは、ハードルが高い。

そういう子もいるけど、徐々に滞在時間を増やす作戦をとる子が多数派だ。

 

  • まずはイベント(運動会、音楽会、修学旅行など)から
  • 好きな授業、負担のない授業だけ
  • 別室(保健室や相談室)に短時間滞在

などの手段を考える。

慣れたら、徐々に増やしていく。

 

この子は、図工だけ出る作戦を立案した。

この時に、高い壁となって立ちはだかる懸念事項。

 

ズルって言われね?

 

友達から、時には事情をよく知らない先生から、心無い言葉をかけられる可能性がある。

 

  • なんで図工だけ来てるの?
  • 給食は食べないの?
  • あと2時間で下校だから、もう少し頑張ろう。

 

言われる可能性がある。

実際に言われて傷ついたという子の話も聞く。

 

 

事前学習してないくせに、修学旅行だけ来るって。

感じ悪くなーい?

さほど仲良くないし、同じ班で行動するのマジつらいんですけどー。

 

場合によってはココまで言われたり。

言われなくても、「内心思われてるんじゃないか」と疑心暗鬼。

実際、事前準備の授業は出てないし。

不登校なんだから、もちろん友達とは仲良くないし、相手も気を遣うだろうし。

 

 

こんなことが浮かんでくる。

不安が不安を呼ぶ。

「そろそろ学校に行ってみよっかな」という気持ちが、打ち砕かれる。

 

やっぱ無理!!!!!!

 

手助けできない

わかる。

非常にわかる。

 

「100%完全復帰作戦」をとると、逃げ場がないし、体力的にもキツいけど。

「できることから徐々に復帰作戦」だと、ズルって言われるんじゃないかという心理的負担が壁となる。

 

わかりみが深い。

 

 

もちろん、そんなの気にするなよ! なんだけどさ。

気になっちゃうのよ。

 

気になっちゃう性格だから、不登校になった。

気にしないでいられる子は、きっと不登校にならない。

もう、これは性格だ。

 

100%完全復帰作戦はムリ。

できることから徐々に作戦もムリ。

あ、詰んだ……。

 

でも、学校には行きたいってゆーか行かなきゃってゆーかこのままじゃ不安ってゆーか。

そうやってグルグル数ヶ月、数年間、煩悶し続ける子をみてきた。

 

 

これねー。

 

気持ちは非常にわかるんだけど、解決してあげられないんだ。

しょーがないんだよ。

 

人は変えられない。

きっと、ズルいって責める人は出てくる。

悪意はなくとも、純粋に「なんで図工だけ来るの?」とか聞かれちゃったらもう、不登校児はハートブレイク。

リスクのコントロールはできない。

 

学校がしんどいから不登校になり、

ハードルの低い図工から学校復帰を試みている。

んだけどさ。

理解されない可能性は大いにあるし、言葉のナイフを突き刺してくるクラスメイトもいるだろう。

あっ、それズルーい! って。

 

 

子どもなんて、そんなもん。

僕が糾弾したかみつきばあちゃんだって、もしかしたら誰かの形見だったかもしれない。

とても大事なもので、深い深い理由があって持ってきたのかもしれないけど、想像する余地など小学生の僕にはなかった。

かみつきばあちゃんが、形見ってwww

 

大人は、ある程度の根回しはできるけどさ。

でも、ある程度で。

「絶対に傷つけられないから大丈夫」という安心を与えることはできない。

 

不満に思う人は絶対にいる。

特に僕みたいな、想像力の欠如から自分の立場で一方的に捲し立てるタイプ。

止められない。

タチ悪いな。

 

相手の問題、自分の問題

そもそも、「ズルい」と思うなら、それは相手の問題。

 

その子も頑張って学校に来ているのだろう。

しんどいときも、休みたい日も、きっとあるよね。

それでも頑張って学校に来ている。

 

僕だってかみつきばあちゃんが欲しかったけど、買ってもらえなかったからサ。

 

だから「あなたもしんどいときはあるよね。それでも頑張っているよね。」なんだけどさ。

「あなたもかみつきばあちゃん欲しいよね、気持ちわかるよ」なんだけど。

 

それと不登校児の復帰作戦とは別物で、「あなたはあなたで頑張っている」「あの子はあの子で頑張ってる」と、区別すべき案件で。

でも、大人が助言しても、相手の子が納得するとは限らない。

僕は「ウルセー、それでもかみつきばあちゃんは持ち込み禁止じゃっ!」と、きっと言う。

 

操作できない。

心無い言葉を完全に除去することは不可能だ。

「できることから徐々に作戦」を採択するなら、避けては通れないのだ。

 

目指すは普通の世界

不登校の子や特性のある子に、周囲がどこまで配慮するか。

いつも悩む問題だ。

 

当然、その子にとってのベストを模索して欲しいんだけど。

そりゃ絶対そうで、ムリ目な環境に無理やり突っ込むのは、悪手の可能性が高い。

 

でも、最近思うんだ。

 

その子が復帰するのは、普通の社会。

 

病院で、メンタル系の子に対する接し方を、スタッフに聞かれることがある。

 

  • どう接すればいいですか?
  • どんな話をすればいいですか?
  • むしろ話さない方がいいですか?

 

病院スタッフって、基本優しい。

特に小児科のスタッフは、いい人率が鬼のように高い。

上記配慮なんかめっちゃステキだと思う。

なんて優しいんだ。

 

 

でも、僕はこう答える。

 

普通にしてください。

 

普通でいいです。

だって、その子が復帰を目指しているのは、「普通の」社会だから。

 

 

人として、普通に話してほしい。

会話の流れで、普通にリアクションしてほしい。

 

親御さんは、その子にあったスペシャルな対応をしてくれるだろう。

でも、そこまで親しくない第三者である医療スタッフは、普通で良いと思う。

どんなことを話すとどんなリアクションが返ってくるのか、その子にとってよい練習になる。

 

まとめ

怖いのはわかる。

だから不登校になったのだ。

 

でも、本人が乗り越えるしかない。

人は変えられないけれど、自分は変えられる。

そしてきっと、その方が早い。

 

 

人は変えられない。

特に、そこまで親しくない他人を変えるのは、まずムリだ。

 

怖いのは、百も承知で言ってみる。

 

あなたが目指すのは、「普通の」社会

そこには多分、悪意もある。

いやだけど、怖いけど、あります。

ありまぁす。(STAP細胞)

 

でもきっと、善意もあるからさ。

優しい人、わかろうとしてくれる人も、きっといる。

両者まぜこぜになっているのが、普通で健康的な社会なのだ。

 

 

あなたは、「徐々に復帰大作戦」を選んだ。

リスクは、第三者から悪意をぶつけられること。

よし、想定内。

織り込み済みだ。

 

怖いけどさ。

めっっっっっちゃ怖いけど。

周囲に手伝えることって、あんまりないからさ。

 

VS自分

だ。

その子、何と戦ってる? 〜「環境」か「自分」か〜最近、思うんだけどさ。 不登校って、環境が合わないのはもちろんあるけど、加えて自分で高いハードルを設定しちゃってる要素もあるよな。...

 

考え方を変えるのか、痛みを想定して受け入れるか、窓を閉めるか、逃げ場の確保か。

具体的には「気にしないようにする」なんだけどさ。

それ、苦手だろうから。

だから不登校になったんだから。

なんとか、なんとか自分で乗り越えてください。

 

ここが正念場。

ここを越えれば、社会復帰はもうすぐそこだ。

 

 

親御さんへ

今日の話は、不登校児本人と、周囲の第三者向けです。

親御さんは、その子の状態をよく見て、スペシャルな対応をして良いと思います。

必要時には過保護でも良い。

匙加減は、一番身近で見ている親御さんの判断がベストです。

 

「社会は厳しいんだから、とにかくがんばりなさい」の対応では、経験上うまくいかないことが多いです。

「あなたはどう思うの? → 気持ちわかるよ」のスタンスが良いように思います。

POSTED COMMENT

  1. ハムくん より:

    今年も宜しくお願い致します。
    いつも先生のブログを読むと底からはいあがれます。

    うちの中1息子くん、まさしく今がこの段階で『徐々に復帰大作戦』を自分で選択し苦しんでいます。週2日保健室に短時間行っています。ここからがなかなか、、、クラスのみんなに会うのが怖くなり行けなくなったり、また行けたりの葛藤です。そりゃ何言われるかかなり気にしています。

    あとは先生の言う通りVS自分です。

    それでもダメだったときは親として精一杯寄り添います。
    先生、ありがとうございます!

  2. しろ より:

    うちの発達障害の息子にも、とても当てはまるお話です。
    息子が成長し、生きていくためにはまわりの理解者と環境調整が必須!と思っていましたが、それだけではいけないと高学年の頃気づきました。
    社会に出る以上、理解のない人との接点は必ず出てくるので、そのときどう対応するか、一緒に学んでいかないといけないんだなーと。
    そのためには、本人には経験を積んでもらい私は骨拾いババアになり、社会とのすり合わせをコツコツ続けていくしかないですよね。

    先生がお正月を楽しめてよかったです♪
    私も心の中でdisりながら、栗きんとんを食べまくりました(笑)。

  3. より:

    明けましておめでとうございます!
    今年も引き続きブログ楽しみにしてます、よろしくお願いします。

    突然のSTAP細胞に噴かされました、急ににゅるっと来るから。笑
    形見のかみつきばあちゃん…笑

    笑いっていいですよね、去年は前半娘死んじゃうかもから始まり親子で真っ暗な中過ごしてましたが、後半追い上げて一日あたり過去一番親子で笑顔だったかもしれません。私自身が自分と向き合い何のために生きるのか考えた1年でした。
    今年もきっとP先生は色んな方の力になられるんだろうなーと思いつつ、私は小ネタと豆知識待ちです、たくさんください(*´∀`*)ノ

  4. 雨のち晴れ より:

    明けましておめでとうございます。

    昨年も先生のブログにとても救われました。
    (小ネタにもよく笑わせてもらっています(^^))
    いつも感謝でいっぱいです。
    ありがとうございます。
    今年もよろしくお願いします。

    我が子は兄が小学5年生で不登校1年10ヶ月、
    妹が小学3年生で不登校10ヶ月になりました。

    昨年の夏にエネルギーが溜まり
    学校復帰を目指していたようですが

    100%完全復帰作戦はムリ。

    できることから徐々に作戦もムリ。

    あ、詰んだ……。

    まさにこの感じになりました。

    毎日外出し、勉強も始めて表情もとても良かった子供達。
    詰んだ、、と感じてから
    ひきこもり、ゲーム動画三昧の日々を過ごしています。

    私も何かできる事はないかな?
    と色々考えましたが

    ここは本人が乗り越えるしかないな、
    という思いに至りました。

    子供達の生活習慣は不登校初期に逆戻りしたように見えますが

    人生で1番大切な事を学んでいるように思えます。

    自分と向き合って、自分を知って、
    動いてみて、失敗して、また辛くなって
    ひきこもって、たくさん現実逃避して、
    エネルギー溜まって、自分と向き合って、、

    一気には無理だけど
    少しずつ自分を知って受け入れていっているように思います。

    VS自分 とても時間がかかると思いますが
    子供達に寄り添いながら
    自分の足で踏み出せる時を待ちたいな、と思います。

    先生のブログを読んで
    不安だった自分の考えに自信が持てました。
    ありがとうございます!

    今年1年皆様にとって素敵な1年になりますように☆

  5. 晴れたらいいね より:

    いつも楽しく読ませてもらっています。

    この度の話は、まさにまさに以前の我が子の話でした。
    担任の先生にめちゃくちゃ配慮してもらっても、親が背中を押しても
    「でも…」「だって…」
    「気にするな」
    と言えば
    「仕方ないじゃん!」
    と大喧嘩。

    数年前の懐かしいやりとり…(ツラかった…)

    でも。
    本人が納得すると、あんなにこじらせていたのに、変わるもんですね。
    今は、普通の社会にちょっとずつ出られるようになってきています。

    こじらせ時期から我が子も一緒に読んでいるこのブログ。
    子は、以前は他人事のようにケラケラ笑っていましたが、少しずつ過去の自分と照らし合わせて読めるようにもなっています。

    成長もしますね

  6. あこ より:

    この前、早く帰れていいなと言われて泣いていました。私は早く帰りたいのではない。体がもたないから帰ってるだけ。羨ましいなら私の体と変わってあげる!と最後は怒っていました。普通の世界で生きていくって羨ましいとか、腹が立つとかそんな中で、どう自分の気持ちを落ち着かせるかの繰り返しですもんね。HPがゼロにならない程度に色んな経験を積んで欲しいなと思っています。

  7. りみた より:

    不登校の子を何とかしようともがいて、もがいて、、結局は本人の気持ちを尊重して動き出すのを待つしかないんだなという気持ちにたどり着いた不登校4年目の子どもの母です。

    先生の書かれている事、ホントにホントにその通りだと思います!!

    なかには「短時間だけで帰るなんて、他の子にずるいと言われますよ。」なんて言う先生もいましたから💦

    一番ズルいって思っている人って実は先生なんじゃないかなって思ったり(笑)

    今年も先生のブログ楽しみにしています。

  8. わたえみ より:

    あけましておめでとうございます。

    新年早々、ストンと落ちてきました。

    不登校経験者が多く入学してくる高校の説明会で、「過去と人は変えられないけど、未来と自分は変えられる」と話された先生がいて、とても心に残りました。
    引き続き、息子の状態・意見を尊重して、自ら動き出せる日を待ちたいと思います。学校は「破滅の入り口」と先月言われました。また、破滅するのは本当に勘弁・・・私も破滅します(笑)。

    いつもありがとうごさいます。

    本年もよろしくお願いいたします。

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