インタビュアー:あなたにとって人生とは?
小児科医P:ゲームと漫画、ですかね。
今日は、僕のつぶやき。
とりとめのない話。
興味のある方、かつ暇で暇で柿ピーの柿とピーを分けている人だけ読んでください。
ドラクエでいうと?
ドラクエしてて、ふと思ったんだ。(ドラクエ10オフラインだよ!)
発達のデコボコって、RPGみたいだ。
どの職業にも強みと欠点があって、結局どの局面でどう生かすかなんだよなーって。
発達障害って、
- 魔力はめっちゃ高いけど、HPがあまりに低い魔法使い
- 物理攻撃のみしかできず、マヌーサで詰む戦士
みたいなもんじゃないかって。
↑遠回りし、結局この話に最後に帰着するので、よければ読んでみてください。
深いよ。
いやー、ゲームって非常に深いよ。
進化論
僕、理系出身。
得意科目は理科。
まず、ちょっと辛抱して理科の話を聞いてほしい。
中学の理科で、「生物は環境に合うように進化してきた」と習った。
すなわち、キリンは首が長いヤツが有利でたくさん生き残った、と。
象は鼻が長い方が、チーターは足が速い方が、鳥は歌がうまい方が生きるのに有利だった。
だから現存する象はみな鼻が長く、チーターは足が早く、鳥は歌がうまいのだ。
環境に適した個体が生き残り、適さない個体は自然淘汰されていったのだ、と。
でさ。
生存に関係ない特性は、増えも減りもしない。
例えば、嫌われもののB型だけど、生存に有利・不利はない。
よって、B型の遺伝子は増えも減りもしない。
誰だ! B型の悪口を言ったのは。(僕です)
この観点でいうと、発達障害って
今くらいの遺伝子頻度が人間社会にちょうどよかった
んだと思うんよ。
発達障害なんて不便だ!
なぜこんな特性が今日まで淘汰されずに残っておるのだ!
と思うけどさ。
多分、必要だった。
ADHD特性なんて、狩猟採取時代には分かりやすく有利そうだ。
エネルギッシュに獲物を追いかけたり、新たな狩場を開拓したり。
うん、必要そうな能力だ。
ASD特性だって、「こだわりの頑固職人」とか、カッコイイじゃん?
秩序を重んじ(こだわり)、安定して村を発展させる能力。
これも必要そう。
だから、今くらいの発達障害遺伝子の頻度で、ちょうどよかったんだと思う。
個人というスケールで見ると、そりゃめんどくさいけどさ。
特性にも濃淡があるから、「自分、めっちゃASD特性が強くて社会適応が難しいんですけど」とか。
「微妙な特性だから自覚できず、ほんのりやらかし、微妙に生きづらい」とか。
あるよね。
僕も当事者だからわかる。(僕はASD)
めんどくせーよな。
でも、「人類」や「社会」という規模だと、必要だったと考えるのが自然。
HSPの話でよく書くけど、冒険好きの羊と臆病な羊とがいてですね。
多様性により、羊の群れは保たれる。
多様性のない種は脆い。
発達障害特性だって、ちょっとはみ出したヤツやヘコんだ個体がいるから社会の多様性が担保され、環境の変化に適応できたのだろう。
そうやって人類は繁栄してきた。
発達障害って、突然変異的に出てきた生存に不利な個体ってわけじゃなくて。
全類全体にとっては必要なバリエーションと考えるのが自然だ。
ここまで、理科の話。
個人の視点
でさー。
そうは言っても、個人という視点で見るとめんどくて。
社会にとっては必要なデコボコでも、個人がうまく調整するのは骨が折れる。
この辺の話でも書いたけど。↓
デコボコしている部分を、「平均」に近づける練習は有用だ。
療育とか、SSTね。
例えば、
魔法使いで、実戦に耐えられないほどHPが低い
なら、一撃即死しない程度に耐久力を上げる。
そうしないと、戦闘に参加できないもんね。
めっちゃ有用。
ただ、この子はあくまで魔法使いだ。
ある程度HPを上げることはできても、戦士並にはなれない。
魔法使いはどこまでいっても魔法使いなので、HPはずっと「低め」。
↑これを忘れちゃいけない。
つまり、「玉」を把握するってことだ。
上記リンクのSSTで弊害が出た子は、実は療育には通ってなくて。
親御さんが、家庭で、非常に上手なSSTをしていたケース。
やっていた内容は、まさに療育のSSTと同じなんだけど。
親御さん、「この子には特性がある」という意識をあまり持っていなかったのね。
いわゆる「しつけ」「マナー」で上手にSSTしちゃったもんだから、特性の把握をしていなかった。(「しつけ」って、ほぼSSTじゃん?)
トラブルがなくなったら、それで解決と思っちゃってたんだよねー。
※責めてないです。こんなの、しょーがないと思う。むしろ家庭でよくここまでのSSTをしたよ。むしろスゲー。
魔法使いは、どこまでいっても魔法使い。
ASDは、どこまでいってもASD。
これをちゃんと覚えておかないと、つまり「玉」を把握していないと、後々トラブルが起こると予想される。
次回予告
長くなったので分けます。
次回続き。