不登校

不登校が増えている理由 〜ネットの普及と家の快適度〜

 

家に帰りたい!!!

 

僕が仕事中、ずっと思ってること。

月曜の午前中から強く思っている。

 

帰りたい……と。

 

 

僕が飛び抜けて怠惰なわけではなく、世の社会人は大方同じようなものだと信じたい。

 

家楽しい

すげー帰りたいのです。

 

僕、家が大好き。

基本インドアだし。

 

趣味は漫画やゲーム、あとは写真。

アクティブな要素が皆無で。

 

常にすげー帰りたいわけだけれども。

あるとき、ふと思ったのだ。

 

あれ?

そういえば、学生の頃ってこんなに帰りたかったっけ?

 

家ってそんなにハッピーだったかしら?

そんな覚えはないけれど。

 

過去に遡って考えた。

 

 

 

 

当時、僕は小学生。

 

僕に不登校経験はない。

でもたまに、風邪で休むことがある。

僕が休んだところで日中家には誰もおらず、一人で過ごすわけだけれど。

 

これ、楽しかったっけ?

 

思い出した。

いや、結構しんどかった気がする。

 

 

学校を休むと、最初はテンションが上がる。

ワクワクしながらEテレ(当時はNHK教育テレビ)をつける。

 

今もだけど、当時から僕はEテレが大好きで。

おかあさんといっしょを見て、ガンコちゃんやいってみようやってみよう、忍たま乱太郎、作って遊ぼ、おばけのホーリーとか見てさ。

ひとりでできるもんとニャッキは神。

ハッチポッチステーションは全てが新しくて衝撃だったし。

忘れちゃいけないワンツードン、好きだったなぁ。

 

……なんだけど。

 

これら神番組は、午前8時から10時くらいに集中していた。

昼近くになると、見たい番組が尽きてくるのだ。

特段興味のない番組ばかりとなってくる。

 

  • 今日の園芸
  • みんなの手話
  • いきいき! 健康講座
  • 楽しいフランス語
  • 高校数学(基礎編)

 

……さすがに興味をそそられない。

小学生だもの。

さすがに厳しい。

 

 

暇だ……。

 

学校に思いを馳せる。

 

今、何時間目かな。

今日の給食はなんだろうか。

 

家に飽きてくるんだよね。

 

 

Eテレが尽きると、次はゲームや漫画に手を出すわけだけど。

小学生だ、新しいモノを入手する術などない。

スラムダンクを読み返す(3週目)か、終わったドラクエのレベルを上げるかくらいしか、選択肢はなかった。

 

暇だ……。

明日は学校、行こうかな。

 

こんな感じだったように記憶している。

 

家がしんどい

当時、家は結構しんどかったように思う。

 

学校に行けば、何かしらの課題が与えられる。(もちろん楽しくはないが)

少なくとも「やること」がある。

これは、暇つぶしという意味では偉大だ。

 

一方、家にはそれがない。

「やること」が何もない状態。

これ、結構つらかったりする。

 

僕には不登校の経験がないと書いたが。

今振り返っても、やっぱり当時不登校するのは、僕にはしんどかっただろう。

学校に行っている方が圧倒的にラクだったように思う。(僕はね)(不登校の子は、学校に行く方がしんどいから不登校してるわけです)(この辺の感じ方は人による)(そしてどっちが正しいとか普通とかない)(当たり前だけど)

 

 

さて。

当時はこんなにしんどかったのに、今は呪文のように

帰りたい帰りたい帰りたい帰りたい…………

と呟いている。

 

なぜか。

 

考えるに、ネットの普及は大きいように思う。

 

今の僕なら、新たなゲームや漫画を入手するのは容易だ。

いわゆる大人買いだ。

大人ってスバラシイ。

 

しかも今の時代、ネットで簡単に入手できる。

外出せずとも欲しいものが手に入るのだ。

わざわざTSUTAYAまで足を運ばずとも良い。

 

これは、在宅生活のハードルをググっと下げる。

 

 

そして何より、ネット環境だ。

当時はEテレしかなかったが、今はYouTubeという超強力な武器がある。

 

Eテレが「今日の園芸」になっちゃったら、当時はなす術がなかった。

それが、今はどうか。

 

Eテレがなければ、YouTubeを見ればいいじゃない!

 

YouTubeなら、興味のあるコンテンツばかりを延々視聴できる。

関連動画が次々出てくる。

なんと素晴らしい時代だろうか。

 

また、SNSやネットサーフィンという暇つぶしもある。

参入障壁が驚きの低さだ。

お金を払わずに、新しい情報が次々飛び込んでくる。

 

これ、ホント楽しい。

そして、信じられないくらいラクなのだ。

※余談だけど、ネットやゲームや動画ってものすごく楽。簡単に脳のエネルギー消費を削減する。叩かれがちだが、あながち悪いことじゃないと僕は思う。↓

悩みをブチ破れ! 〜デフォルト・モード・ネットワークを止める〜ダラダラするって疲れる。 何もしないって超疲れる。 どーせロクなこと考えないんだよ。 デフォルト・モード・...

 

この違いは大きいと思った。

僕が、学生時代はそこまで帰りたくなくて、大人になった今は帰りたくて仕方のない理由。

 

家でゴロゴロネットサーフィンしたい!

だってラクだし!!!

 

不登校のハードル

上記の仕組みにより、今は家にいやすい、つまり不登校しやすい部分があるなぁと思う。

僕の学生時代にネット環境があったら、もしかしたら不登校してたかもしれない。

 

今、不登校が増えている。

もちろん時代背景とか、「不登校」という選択肢が現実的になってきたとかの理由の方が大きいと思う。

ネットの普及と不登校の増加には、年代に微妙なズレがあるし。

不登校は増えてるんだけど、今後もさらに増える?不登校は増加傾向だ。 文部科学省 令和元年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結...

 

その上で、ネットの普及も一役買っているよなぁと、自分自身の家に帰りたさから実感した。

もう、帰りたすぎて。

なので、こんな話を書いてみた。

 

 

もちろん、だからと言って『ネット禁止!!!』で解決する話ではない。

だって、もう存在しちゃってるから。

なかった時代には、もう戻れないから。

スマホやゲーム、禁止する?スマホとかゲームとかアニメとかYouTubeとか、そういった類の物との付き合い方。 距離の取り方。 非常に難しいし、悩ましい...

 

そして、家でただ悶々と過ごすより、ネットという逃げ場があるのは、個人的には良いことだと思う。

地獄(家)と大地獄(学校)の選択ではなくなったというか。

不登校じゃない子にとっても、もちろん大人にとっても、ネットの与える恩恵は大きい。

要は使い方だ。

 

 

まぁ、不登校になっちゃうとその「使い方」を学ぶ機会が減っちゃうのが頭の痛いところなのだが。

リアルとネット、両方経験して、必要性に応じて取捨選択する。

んだけど、不登校になると比較ができなくなっちゃうんだよね。

リアルを経験する機会が大幅に減るから。

 

解決法は思い付かないんだけど、とりあえずネットは楽しいと思う。

そして、基本的には良いものだと僕は考える。

あぁ、家に帰りたい。

POSTED COMMENT

  1. 迷える母羊 より:

    家に帰りたい。って思える人が羨ましい。

    仕事は嫌いじゃないが、特別好きでもない。(だって疲れるから)出来るなら家でゴロゴロしたい。

    だけど、家には内弁慶で暴れ強要する五月雨児が居るから。

    家に帰りたいと思えない。
    休日に家から飛び出して逃げたこともある。

    子どもの主治医には抑うつ状態と判断されました。(母が)

    母が初診待ち。という事態に。

    家を快適にする為に動ける人が羨ましい。
    先を見越して動けるタイプという自負があった。子どもの障害が発覚してこうなる前までは。今は母に動くエネルギーがなくなってしまった。
    こうなると負の連鎖しかありません。

    エネルギーの枯渇した家には闇しかありません。

    そうなる前に、救ってあげて下さい。受診して来る1親子でも多く。

  2. あさみ より:

    笑ってしまいました!息子の口癖は「早く家に帰りたい」です(笑)
    学校に行く時も、夏休みにキャンプやコテージに連れて行ってもずーっと言っています。(食べることは大好きなので外食時以外)

    ちなみにコロナの自宅待機はお出かけせずにずっとゲームやYouTubeを観てられるので天国らしいです。

  3. 匿名希望 より:

     親が、子供の現状を追認した上で、黙って考えなければならない時って、ありますよね。

     P先生が以前おっしゃった様に「現実がクソ」だからのネット依存。けれど、「クソな現実」の中から最終的に繋がりたい誰かを見つけて、繋がっていくのは子供自身。

     また会いたいと思う人を私なりに考えると、一緒にいて嬉しい人、具体的には
    ①同じものを楽しめる
    ②話を聞いていて楽しい気分になる
    ③自分の話を本心から聞いてくれる

     ところで、私は、抜き打ち持ち物検査(時代を感じますね)のある高校にいたので、基本的に帰り道は、友達とおしゃべりするか1人で読書かの2択。見た映画を詳細に情熱を持って語ってくれる友達がいて、彼女の言葉や口調に聞き入りながら、彼女の表情から、現実にはないくらいの美しい世界を想像するしかありませんでした。

     でも、今の子達はYouTubeのおすすめを見てるので、少しお題を言うだけで「あれやばい」「ありえないだろ」など盛り上がる事ができる。状況を言葉に置き換えて説明する技術がなくても、実際に何かを一緒に体験していなくても、簡単に共感できる時代って本当にすごいなと思います。

     話を聞いてくれる人になるにしても、相手の話を聞きながら具体的にイメージできるのとそうでないのとは、聞いている方も話している方も楽しさが大きく違う。好きなものを見ているうちに自然に身に着く無駄知識は、多い方がいい。話の広げ方も違ってくるし。

    ネットの発展は社会復帰に対する足枷となる場合もあるけれど、誰かと繋がる、社会復帰のための足掛かりとなる事もあると、私は考えています。

  4. 匿名 より:

    経験するは、減りますね(◞‸◟)。
    お家にいるは、気持ちわかりますね。

  5. しのぶ より:

    こんにちは!

    記事を読んだら頭の中で↓がエンドレスです…(´-`)
    おでこのメガネで、でこでこデコリーン
    ぽっけ♪ぽっけ♪ぱぴぷぺぽーっけ♪

    私はP先生と同世代ですが、
    ネット関係の激動の時代を生きてるなーと思います。

    ど田舎出身ですが、小4の頃にブラウン管パソコンが学校に3台来た!と大盛り上がり。
    クラブ活動に「パソコンクラブ」ができました。

    中学生の一時期にはポケベルが流行ったけどすぐに消えてしまい、
    高一で初めてガラケーを持たせてもらい、au学割。

    高校卒業して一人暮らしを始めると同時にノートパソコン。月に数時間だけネットに繋げるプランにしたら、接続を切らずに寝落ちして請求額にビックリ。

    いつの間にかネット使い放題が当たり前になって、一家に一台パソコンの時代か一人一台ガラケーの時代かと思ったらあっという間にスマホが普及しました。

    今後は仮想空間と現実世界が より密接にリンクすると言われているそうで…。

    そのうち、
    「◯月は“現実世界の人と会いましょう月間”です‼︎」
    なんてできたりして\(^o^)/

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