スマホとかゲームとかアニメとかYouTubeとか、そういった類の物との付き合い方。
距離の取り方。
非常に難しいし、悩ましい。
禁止する?
子どもの好きなものは大抵、親は好まないと相場が決まっており。
動画とかネットとかオンラインゲームとか、そんなやつね。
なんとかしてやめさせたい。
もしくは、完全禁止とまではいかずとも、最低限の節度を持って付き合ってほしい。
んだけど、相手は子どもだ。
うまい距離感が保てない。
のめり込んで、やるべきことがお留守になってしまう。
スティーブ・ジョブズだって子供にスマホを与えなかったんだから。
いっそのこともう、禁止しちゃう?
どこで線引きするか、もちろん正解などない。
各家庭で考えることだ。
上記のような「完全禁止」もアリだと思う。
その上で、個人的な意見なんだけど。
極端すぎね?
完全禁止もいいんだけどさ。
それをするなら、それなりの前提条件が必要だと僕は思うんだ。
「存在している」
確かにゲームやスマホは時間泥棒だし、子どもは自制がききづらい。
禁止は、選択肢に挙がるだろう。
手っ取り早いし、わかりやすいしね。
でも、
禁止しても存在している
↑これは事実だと思うんだよ。
禁止しても、ゲームやスマホはこの世界に存在しちゃってる。
これは変えられない。
友達はゲームの話をしてるし、大人たちはみんなスマホを使ってる。
場合によっては学校の連絡手段がLINEだったり。
つまり、どうしても目に入っちゃうんだよ。
存在してるんだもの。
どうあがいても、存在は消せない。
でも、友達はスマホを持っている。
なんか楽しげに使っているようだ。
この時、子どもがどう思うか。
ここを考える必要って、絶対にあると思うんだ。
その子はどう感じる?
自分が禁止されているものを、他の子は使っている。
このとき、どう考えるか。
その子の性格にもよると思う。
- じゃあしょうがないと諦めるのか。
- ずるい! 納得できない! なのか。
場合によっては、
- 親ウザい!!!!! ムカつく!!!!!
かもしれないし。
その子は、どう感じるだろう。
納得できる子なら、禁止も全然アリだと思う。
それならそれで、全然よい。
スマホがないと学校の話題に入れないのに。
親が悪い!
キライ!
そう思う子には、完全禁止はちょっとリスクが高い。
親(管理する側)としては、禁止しちゃうのはわかりやすいし有力な手段だけどね。
でもこれを行使する前に、ちょっと考えた方が良いと僕は思う。
みんなズルい!!!
と、いうのもですね。
やっぱり外来で見かけるんですよ。
親はゲーム禁止を言い渡し、子どもは反発して反抗的になり、親がさらに厳しく締め付ける。
そんな悪循環を。
双方歩み寄ればお互いにラクだろうになーってケース。
お互いというか、歩み寄るのは大人からだね。
「大人から先」が原則。
子どもの意見に少し耳を貸せば、子どもも親の意見を聞き入れる余地がありそうなのになーって。
親子関係の悪化って、ゲームや動画を許可するか否かよりずっと大きな問題だと、僕は思うんだけど。
こんな子が、数年経つとどうなるかというと。
もう親の言うことなんか聞かず、好きなことやりまくる!
ゲームやりまくってやる!
うるせーオレに意見すんじゃねぇっ!!!
ま、こうなる可能性はあるわな。
ここまでじゃなくても、厳しい家庭に育った人が成人後に反動がくるなんて聞く話で。
子どもの頃市販のお菓子を禁じられた人が、大人になってお菓子やジャンクフードをどか食いするとか。
ゲーム禁止だった人が、就職してからハマるとか。
真面目な人が風俗を覚えるとヤバいとか。
ありがちな話よな。
逆に、子どもの頃に好き勝手やった人の方が、成人後に落ち着いたり。
ある日突然マジメになったりする。
いるよね、そういう人。
納得せずに禁止されたことって、反動が来るリスクが高い。
↑ここ、ちゃんと考える必要があるんじゃないかと僕は思う。
軽視されがちだけど。
とりあえず目の前のゲーム依存を止めることに目が行きがちなのも分かるんだけどね。
こんな話をすると、
とか、
とか言う人が出てきそうだけど。
でも、だからといって安直な禁止は、リスクが高いと僕は思う。
じゃあどうすれば納得するのか、約束を守るのか、そこの対話をショートカットしちゃダメなのだろう。
大変だけど、めっちゃ大事な話。
まとめ
禁止しても存在している
↑コレは厳然たる事実。
どんなに頑張っても変えられない。
そりゃそうよね。
じゃあ単純に禁止するんじゃなくて、本人が納得して距離をとる方がよい。
自分で判断し、適度な距離をとる。
これが、最終的なゴールだ。
うちもゲームやYouTubeが大好きで、私もイライラして色々取り決めをしたのですが、やはり守れなくて。朝から夜までずーっとやっていました。
ところが不登校になって半年後くらいに、子どもが自分の視力が悪くなっているのに自分で気付き、時間制限をしたいと言い出しました。
家族で話し合ってルールを決め直し、その後はそれを守るようになりました。
結果、時間は昼過ぎから深夜までに短縮されました。
最近は更に視力の悪化を感じているようで、夕方は目を休めると言っています。
ただ守れる自信がないみたいで、自分が守れそうなやり方を色々試してみて、ルールを作ると言っています。
ゲーム時間のルール決めで、試行錯誤する力をつけつつあるような気がして、嬉しかったです。
親に派手に反発しながら親の望む行動をする子って、論理的に考えて存在しない様な気がしますね。少なくとも、いい結果を出そうとは思ってない。だったらどうするという具体的な正解を他人が出してくれる訳じゃないけど、そのまま突っ込んだらまずい道が、熱くなっている本人には見えない事が、結構あるんでしょうね。
昔自分の母に言われた「子供と戦ってはダメ」って、その通りだなと改めて思います。
あとは、直接は関係ありませんが、小さい頃から知っている子たちの大学生になってからの様子を聞くと、やっぱり、子供の頃から好きな事は、大学生になって新しいコミュニティに入るにも有効。今こんなサークル入ってる、こんなバイトしてるってお母さん達から聞くと、ああそう言えばあの子、子供の時からそういうのが好きだったなあって、思い出せる事が多くて。
まだゲーム以外での楽しい事がちゃんとあるお子さんがいるご家庭は、その「好き」「楽しい」に費やす時間を尊重してあげた方が、それが長い目で見るとお子さんを支えてくれるかもしれません。