不登校。
子どもが学校に行かない。
そう思いません?
僕は不登校の子の初診で、
「ハテ、この子はいつどんなふうに社会復帰するのかしら?」
と思う。
正直、全然想像がつかない。
親御さんと同じだろう。
そんなこと言って、実際に不登校を卒業した子がたくさんいるでしょ?
みんなどうやって良くなっていくの???
それな。
気になりますよね。
参考までに、他のケースでの経過を知りたいですよね。
僕の経験を書く。
突然終わる
当たり前だけど、いろんなパターンがある。
- 短時間登校から徐々に延びることもあるし。
- 別室登校を続け、新年度のクラス替えのタイミングで教室に入ったり。
- 修学旅行や運動会なんかの行事を目標に登校を開始したり。
- もちろん、転校や進学を機に頑張る子もいるし。
でも案外、コレが多いように思う。
なんか、突然行った。
嘘みたいだろ?
そうなんだぜ。
きっかけとか節目とか理由とか特になく、なんか急に。
安定して不登校してた子が、前兆なく、突然。
定期受診で、ある日突然制服姿やランドセル持参で現れることがある。
……ん?
突っ込んでも良いものなのか?
気分の変化か?
もしかして、小学生が平日昼間に外出(受診)してるから、世間の目を気にしてカモフラージュしたのか?
その制服らしきものは実はなんちゃって制服で、趣味の仲間と会うために用意したとか?
恐る恐る聞いてみる。
あああああの……その服は………ってゆーか最近学校とかどう…………?
え?
なんで?
聞くと先週から突然、意を決して登校を始めたと。
きっかけは特にないらしい。
でも今のところ、朝から夕方まで、授業も部活もフルで参加してるって。
おおおおおおぅ、よく分からんけどとにかく良かった。
とりあえずめっちゃ疲れると思うんで、無理せずに頑張ってください。
こんな感じで、「なんか突然」不登校を終える子は、案外多い。
親御さんも僕も、
「よくわからんけど良かったけど、やっぱよくわからんなぁ」
という不思議な表情。
人生であまりすることのない、複雑な表情だ。
成功者を真似られない
ね。
意外だけど、こんな感じで社会復帰することは案外多くて。
何がどう働いてそうなったのか、正直わからん。
でさ。
コレ、真似できます?
別の子も同じように、こんな感じで社会復帰させられる?
できねーよね。
無理だと思うんだよ。
だって、理由がよくわからない。
「その子のタイミングだった」としか言いようがない。
でも実際、こんな感じなのよ。
うまく行き方、社会復帰の仕方、不登校の終わり方。
いろんなケースがあるけど、割合的にはこんな感じのことが一番多くて。
ここから学んであやかろうと思っても、明らかに無理ゲー。
うまく行き方って無限にあるんだと思う。
成功の仕方は人それぞれ。
うまくいくときはうまくいく。
それだけなのだろう。
それぞれの環境で、それぞれの特性と響き合い、なんかうまくいくのだ。
真似しようとしてもムリで。
余談なんだけど。
以前にも書いたけど、成功者の本とか読んでも、まず真似できなかったりする。
「とにかく行動しよう」「本を100冊読もう」「異文化交流して視野を広げよう」とかさ。
ひょっとしてアナタADHDじゃないですか⁉︎ と思うことがある。
※ADHDのフットワークの軽さや行動力、新たな視点なんかは、社会で結果を出しやすい。大成した人にはADHDタイプが多いように思う。
こちとら変化に弱いASDタイプだ。
人脈を広げて新たな視点をーとか、とりあえず行動してーとか、マジ卍。
その人がそのやり方で成功したのは、「その人だから」であって。
特性とか環境とかがうまく噛み合ったんだね。
他の人は、他の人のやり方でうまくいくしかない。
例えば僕ならASD特性ありきの方法じゃないとムリなわけ。
ADHD向けの方法論では、マジ卍なわけだ。
これと似ていて、ある人が不登校を卒業した理由が、他の人にも当てはまるとはマジで限らない。
うまくいく方法って、人の数だけある。
僕の視点からはそう見える。
ある人が言う、「コレをしたら不登校が終わりました」的な体験談。
コレも、
コレをしたら → 不登校が終わりました
っていうより、
不登校が終わったときに → こんな状況でした
が正確な表現のように思う。
だから誰かが言う、不登校の終わらせ方。
- 先生が寄り添ってくれた。
- 合理的配慮。
- クラスの雰囲気。
- いじめっこが鳴りを潜めた。
- 春がチャンス。
- いや秋が狙い目。
- 高名な誰かの助言。
- 風水的な家具の配置。
- 一粒万倍日。
- この味がいいねと君が言ったから。
こんなやつね。↑
ウソだとは思わないけど、他の人にも当てはまるわけではない。
真似しても、うまくいくとは限らない。
と思うわけ。
失敗パターンを避ける
うまくいく人たちは、なぜうまくいったのかよく分からない。
でも、うまくいかない人は似通ってくる。
結局、ここを避けるしかないのだと思う。
うまく行き方は千差万別だ。
でも、みんなそれなりの土台はあったように思う。
少なくともそれなりに環境がよく、それなりにエネルギーがあった。
本人が「自分の人生」を考えるだけの余力はあっただろうなという感じ。
エネルギーの底とか、キング・オブ・こじれ家庭の状態から社会復帰する経験は、僕は少ない。
あっても、やっぱりすぐに力尽きるし。
家を快適にしてください。
結局ここなのだ。
家を快適にして、エネルギーを回復させる。
親は骨拾いの姿勢で待つ。
周囲にできるのってコレだけだと、僕は思う。
※何度も書いてるけど、背中を押した方が良いケースもあります。ASDや知的障害なんかです。
あとはもう、本人待ち。
本人が納得して動き出すの待ちだ。
どんなふうにうまく行くかは、神のみぞ知る。
P先生。いつもブログ拝見してます。タイムリーな内容で更新いただき、いつもびっくりしてます。私や娘宛に書いてくださってるのかと思うほど、いつもその時悩んでる内容だったりするので。
今回は一年弱不登校だった娘が、先週、急に学校に行き出したので、びっくりしているところに、この内容だったので思わずコメントしてしまいました。高校一年になる娘が、中3秋から、五月雨登校から完全不登校になり、もう全日制はそろそろ出席日数的に無理かなと通信制高校を探しているところでした。
急に「来週から学校行く」と動き出し、朝から帰りまでフル登校です。
まわりはポカンとしている状態です。ほんとに嘘みたいです。
これからどうなるか続けて行けるのか正直わかりませんが、娘のチャレンジを見守り、骨だけ拾ってあげようと思います。
先生のブログのおかげで、2次障害の心配から無理な登校刺激も止めることができ、このままで大丈夫だろうか?と心配な時は、本人が将来を不安に思わないわけない、きっと動くの言葉に納得できました。
なによりオタクな私には先生の文体は、大変面白く、楽しみにしてます。これからも体に気をつけてなるべく続けてください。
P先生、いつもためになる内容ありがとうございます。
少し弱音吐かせてください。
脱輪走行チャレンジした娘、やはり疲れたのか長い休憩をとってます。
彼女がどの道を選ぶか、ワクワクしつつもドキドキしてます。
何を選んでもフォロー出来る大人でありたいけれど、今まで自分が自分の人生をそこまで大切に生きてこなかったために経験値が少ない事を反省してます。
骨拾い、ちゃんと役に立ってあげられるだろうか…
まで書いて、ハッとしました。
娘が少しでも過ごしやすくなるための他人とのやりとりばかり考えていたけれど、骨拾い、1番大切なのはきっとまず娘の気持ちに寄り添う事ですね。
ひとまずそこだけブレないようにやっていきます。
個人差すごすぎる中、色んな事に配慮しながらこうしてたくさん記事を書いている先生はすごいなぁと改めて感じます。
このブログがあって良かったです、ありがとうございます。
P先生!
結局は、、
「家を快適にしてください」シリーズ
ありがとうございます。
先生のおっしゃるように、家を快適にして毎日を過ごしていますが、、
「ん?、ほんとに、これでいいの?」
と不安になることがあります。
ここ数日そうでした。。
前のブログを見返すことも多いですが、
こうして、書いていただくと
「そうそう!そうやった。これでいい😊」
と安心できます。
感謝です。
ありがとうございます。