心理学

時間があればゲームばっかり(怒)

母
この子、学校から帰るとゲーム、休みの日は朝から晩までゲーム。

時間があればゲームばかりしてるんです。

 

ご立腹な様子のお母さん。

 

ねー。

ゲームばっかりしてるよね。

 

 

子どものゲーム(やネット)を不安に思う親御さんは多い。

暇さえあればゲーム。

お風呂や食事もそこそこにゲーム。

夕食の準備が整うまでの10分の隙間でゲーム。

 

やっちゃダメとは言わないけどさ。

もう少し加減してくれれば、こっちもここまで口うるさく言う必要もないんだけど……。

 

ルールを決める

ふと気づくとゲームしてるんだもん。

見ている親御さんは不安になる。

 

僕はまず、ルールを決めることをお勧めする。

最低限のルール。

そう、最低限ですよ。

ココがキモ。

「最低限」。

 

ルールの詳細は各家庭ごとに異なると思うけど。

例えば、

「21時以降はゲーム禁止」

とか、こんなもん。

逆に言えば、それ以前の時間はゲームオッケーってこと。

このくらい緩くて良い。

絶対守れる、本人も納得できるルールを設定してほしい。

 

 

で。

大事なのはここからで。

 

ルールの範囲内なら、小言を言わない

 

↑コレ、めっっっっっちゃ大事だと僕は思っていて。

 

だって子供目線で考えると、せっかくゲームやってるのに親に小言を言われたら全然楽しめない。

ムカつくから、もっとゲームやってやる!

(ゲーム依存って、ツラい現実から逃れるためになるのだと思う。このへん。)

 

 

だから、ゲームしているときは思い切りゲームさせることをお勧めする。

特にめっちゃ集中している時なんか、安易に声かけちゃダメ!

地雷!

用事があれば、一区切りついたタイミングを見計らってください。

 

でも、ゲームは所詮ゲームで。

満足すればそのうち飽きますので。

 

でもさすがに心配……

だもんで、ゲームしてていいんです。

が。

見ている親御さんは不安にもなりますよね。

 

母
ちょっとした隙間時間でもゲーム。

ひょっとして、ゲーム依存ってやつじゃないかしら?

 

不安になって、つい口を出してしまう。

 

母
 ちょっとゲームやりすぎじゃない?

休憩したら?

たまった通信教育の課題でもやったら?

 

やるなとは言わないけどさ。

もう少し加減してくれれば、安心して見守れるのに……。

 

ね。

わかる。

 

 

でも、この不安をぶつけたところで、たいてい事態は好転しない。

 

女の子
女の子
うるさいな!

 

男の子
男の子
……ちっ。

 

好転しないどころか、悪化する可能性が高そうだ。

 

 

これね。

いいんです。

ルール内ならゲームしてていーんです。

そうなんです!(楽天カードマン)

 

もちろん、ゲームの脳に対する影響とか視力の悪化とかの観点でみると、絶対解ってわけじゃない。

ここで言っているのは、標準的な日本人のゲームに対する感覚の話ね。

やっちゃダメではないけど、やりすぎはちょっと……ってスタンスのご家庭の話。

 

中でも特に、ちょっとやりすぎだと思うけど、指摘したところで言うことを聞かないし(キレて暴れたり)ってご家庭に向けて書いている。

マトモなゲーム時間に制限したいのは山々だけど、実際問題現実的じゃないしってご家庭。

 

 

 

母
ホントにいいのかしら……。

 

あ、眉にツバつけてますね。

じゃあこんな話。

 

やるべきことやってりゃ、依存症じゃない。

 

ゲーム依存やネット依存って、1日何時間やるから依存症ですってわけじゃない。

そのせいで社会生活が送れなくなったり、対人関係で大きなトラブルを起こしたり。

自分でコントロールできない状態。

これが依存だ。

 

極端な話、

18時に帰宅しゲーム開始

そのまま明け方4時までゲーム

3時間寝て、7時に起きて出社

18時に帰宅しゲーム

……

これでも、ゲーム依存と呼ぶかというと、僕は違うと思っていて。

 

ちゃんと仕事に行ってるし、やることやってる。

コントロール下にあるなら、治療対象ではないと思う。

これに近い社会人、結構いそうだし。(僕含む)

休みの日はずっとスマホゲームとか、大人でもいっぱいいるじゃん?(僕含む)

 

 

やることやってりゃいいよ。

寝不足でも、学校に行ってりゃいい。

家庭で決めた最低限のルールを守っていればいい。

食事の時間にすんなり切り替えて食卓につくなら、それでいいよ。

 

宿題や課題だって、1日のどこかで本人のタイミングで取り組めばいいんだし。

勉強なんて、試験や入試の日程までのどこかで辻褄を合わせればいいのであって。

 

母
ゲームの前に宿題やっちゃいなさい!

 

親の不安を押し付けるのは、デメリットの方が大きそうだ。

※家庭で「宿題を終えてからゲーム」と決めた場合はもちろんこの限りではない。ルールを守ってください。

 

まとめ

ゲームやネットとの付き合い方については、みなさん思うところがあると思う。

実際外来でも、親御さんの理想と子どもの現実、どこまで譲歩するか、どこまで強く出るか、各家庭で綱引きしている様子をたくさん見る。

綱引きでは決着つかず、頻繁に爆発(大ゲンカ) (場合によっては警察沙汰)するし。

 

その中で僕は、上記がオッケーとダメの境界ラインだと思っている。

 

まぁ、ある程度はいいよ。

やることやってりゃ、ある程度は目をつぶる。

 

子どもの心理を考え、ここが落とし所かなーと僕は思っている。

POSTED COMMENT

  1. 匿名 より:

    ゲームしてることで暴れないのなら良いのだけど、操作と違う動きをした。とか、負けたとか怒り出して回りにまで被害がおよぶ。

    車の中でゲームが原因(遊んでいての話)で癇癪起こして、危険だからと注意しようものなら運転席を蹴り始め、事故になるかという思いをしたことがあります。

    ほぼ無制限のゲームが許されるのは、ゲームの最中に回りに迷惑をかけない人に限る話ですよね?

  2. 匿名 より:

    P先生、いつもありがとうございます。
    ルールの範囲内なら小言を言わない。
    言いたいのをグッとググッと我慢!!
    不登校で家庭内引きこもりの我が息子、オンラインゲームが唯一の外部とのコミニュケーションツール。会話しながら、楽しそうにやっているのを見ると安心半分、不安半分。
    果たして、いつかは飽きる日が来るのだろうか…?

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