発達障害

専門家の意見って〇〇に似ている

子供の発達に関して、僕みたいな医療の分野もそうだし、心理、教育、保育、療育など様々な分野の専門家がいる。

それぞれの専門家が、それぞれの見地から意見を言う。

この人たちの言葉をどう捉え、どう扱うか。

 

 

専門家の意見は絶対?

 

それとも、所詮他人だし話半分?

 

〇〇に似ている

僕は医療の視点から、その子を見る。

 

「こんな特性のある子は、今後こんなことで困りそうだ」

「こういう工夫をすると、うまくいく可能性が高そうだ」

 

『僕の視点』から有用と思われるアドバイスをする。

これは『医療の視点』であり、もちろん『僕個人の視点』も多少は入ってくる。

 

 

これ、当たる?

 

 

母
そうなんですねその通りにやってみます! 

 

信じ切っちゃう人もいる。

 

母
へーそうなのね、言質とったからね 。

 

眉にツバをつけている人もいる。

 

 

いわゆる「専門家の意見」との距離の取り方って、案外難しいと感じることが結構ある。

例えば学校に対して、「診断書」の持つ効力って大きい。(書いてくるよう言われることが結構あるんです)

医療の意見が絶対ってわけじゃないのになー、むしろ普段の様子が分かる学校の方がよく見えると思うけどなー、なんて思いながら書類を書いていたりする。

 

信じ切っちゃうのも違うし、かといってまったく当てにしないのももったいないと思うし。

 

 

僕はこの分野に関して、もちろんケースバイケースなんだけど、大まかな流れってあると思っていて。

 

このケースはこうなっていきそうだなー

とか

この特性を持つ子はこんなタイプのことが多いよなー

とか。

なんとなーく見える気がする。

 

天気予報に似ている。

 

そう、天気予報っぽいと思う。

そこそこ当たるけど、絶対じゃない。

当たるも八卦当たらぬも八卦ってレベルじゃないけど、驚異の的中率100%! ってほどでもない。

一応傘持ってった方がいいと思うよーってレベル。

 

気象衛星

医学ってサイエンスだ。

「病気」というアヤフヤなものを、分類して、原因をつきとめ、治療法を考えていく。

 

この分野でも基本的に同じで。

分類して(特性の把握)、

原因を突き止め(診断)、

治療法を考える(環境調整、投薬など)。

 

身体の病気だと検査で分類できるけど、心にはそのような検査や数値がないことがほとんど。

だから僕は、気象衛星の気分で患者さんをみている。

 

この気圧配置だと、過去の例を参照し、明日には雨が降りそうだ

 

ってな具合。

 

大きなくくり、流れから、「こんな感じになりそうだ」という予想を立てる。

「一般的にはこうなることが多いよ」ということができる。

 

この話の、マクロの視点ってやつ。↓

羅針盤の作り方 よそのお宅の体験談。 口コミで聞いたり、知人に言われたり、ネットで調べたり。 「こうしたらう...

 

 

天気予報みたいだな、と思う。

季節、雲の動き、気圧配置なんかから、明日の天気を予想する。

僕たち専門家は、空の高いところから俯瞰して、大きな流れを観察している。

 

気象衛星の気分だ。

ひまわりだ。

僕たちのことは、ひまわりと思っていただいて差し支えない。(そうなの?)

 

 

天気予報って、絶対に当たる?

結構外れますよね。

予報外れの雨に打たれて、ちょっとイラッとすることはある。

 

でも冷静に考えると、それなりに当たっていて。

「その日その場所」の一点で見ると外れてショックなこともあるが、全期間のトータルで見るとかなりの精度だ。

 

僕たちってそんな感じ。

 

大まかな流れは、結構当たると思う。

でもピンポイントで『このケース』とか『このシチュエーション』とかだと、結構外れる。

細かいところは見えないから。

僕たちはひまわりだから、宇宙にいるから。

詳細は見えないんだよ。

 

普段接しているわけじゃないし、細かいところはわからない。

その子の個性とか、置かれている環境の詳細とかね。

 

でも、大まかな流れは割と当たる。

宇宙から見てるから。

ひまわりだから。

 

 

僕ら専門家は、預言者じゃない。

占い師でも教祖でもないし、もちろん詐欺師でもない。

ひまわりだ。(そうなの?)

 

具体的な活用法

だから、専門家の意見は天気予報だと思っていただけるといいと思う。

大体の方向性は合っていそうだけど、ぴったんこカンカンとは限らない。

スーパーひとしくんじゃなくて、普通のひとしくん。

 

地域の細かい天気は、実際に空を見る方が早いし正確。

急に風向きが変われば、予報が大幅に修正されることもある。

 

ミクロの視点(『この子』はどんな子?)

マクロの視点(一般的には?)

 

両方の視点を持って、お子さんと接していただければと思う。

宇宙からの情報が必要なときに、僕ら専門家に相談してください。

POSTED COMMENT

  1. 迷える母羊 より:

    専門家の意見が天気予報というよりも、子どもが天気みたいなものだと思います。
    晴れの日も雨の日もあれば台風や嵐の日も。

    天気を予想する時
    医師はひまわりなのかも知れないが
    船乗りは海の潮風で感じるし
    癖っ毛の人は髪のボリュームで
    片頭痛もちは頭の痛み具合で
    植物や動物の行動から
    等々
    各方向から天気に探りを入れる。

    だけど日照りが続いたら困るから、親は雨乞いだってする。

    利用出来るものを最大限に使って、親は天気を把握する。

    雨の日には傘を使うけど、台風では役に立たないからレインコートを使うし、安全な建物に避難もします。

    傘を忘れたら、優しい人が傘を貸してくれることも。
    (実際に旅行先で傘を頂いたことがあります。)

    この先天気が穏やかなのか、荒れるのかわかならいけど、地震よりは対策出来るから天気で良かった。

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