心理学

IQとは『〇〇』だ。

IQとは何だ?

目に見えない、実態のない、でもなんかみんな気にする。

IQって一体、なんだろう。

 

本当の賢さとは?

いやー。

僕ね、いちおう社会人として生活してるじゃないですか。

いちおうね。

いちおう職があって、仕事があって。

 

でね。

マジで思うんですよ。

僕、賢くないって。

 

いや!

いやさ!

本当に、謙遜とかじゃなくて。

 

お前医師免許持ってんじゃんって、言わないでやってほしい。

そういうことじゃないんだよ。

人としての賢さ、的なヤツよ。

スペックというか、基礎的な能力というか。

 

わかるでしょ?

それって学歴とは全然別物じゃん?

マジで、心から思うの。

 

僕って、マジで全然賢くない。

 

 

確かにね!

確かにね!

テストは得意なんですよ。

 

選択問題とか特にね。

マークシートとかマジ得意。

正解が光って見えるもの。

 

理由は分からない。

でも、自信を持って言える。

答えは『c』だ。

 

そんな特殊能力が、僕にはあり。

すげーだろ?

この能力だけで、「テスト」と名のつくすべてを切り抜けてきた。

学生時代の勉強も。

自動車の運転免許すらも。

 

理由は分からない。

でも、自信を持って答えは『×』だ。

 

問題:雨の日は注意して運転しなければならない。

答え:×  晴れの日も注意して運転しなければならないから。

 

 

なにこのクソ問題!

 

IQって結構テキトー

僕は思うんだ。

「頭の良さ」って一体なんだろう。

 

学歴やテストの点数は、イコールそれを表現しないように思う。

ある程度の相関はあるだろうが、「イコール」では絶対にない。

能力そのものを表す数字ではない。

 

ここで登場するのが『IQ』の概念だ。

コッチの方が正確な気がする。

なんか、「地頭」的なものを表現している気がする。

 

勉強はできないけど実はIQは超高い

とかさ。

漫画のベタなキャラでいそうだけど。

なんかカッケーし。

そしてこういうヤツ、たいていかなりの重要キャラなんだよな。

 

 

そんなイメージのあるIQだが。

僕ね、最近本で読んだんだ。

IQテストって、結構テキトーに問題が設定されているらしい。

 

知ってた?

そうなんだよ。

 

例えば、有名な知能検査で田中ビネーってのがあるが。

これさ、統計学的に裏打ちされたスゴいIQ算出方法なんだと思ってたのね。

この問題が解けると、統計学的に尤度比がいくつでオッズがこうで信頼区間ナンチャラで私の戦闘力は530000です! 的な。

 

でも、違って。

ビネーさんが子どもたちを観察して、

この年齢ならこのくらいの課題が解けるんじゃね?

ってノリで考えたものなんだって。

 

統計じゃなくて。

観察なんだって。

※IQの数値の算出は統計です。問題設定が、統計からではなく、観察からってことです。きっとビネーさんの主観が多分に入ってるってこと。僕、設問自体が統計学的に裏打ちされたものだと勝手に思っていた。

 

へー。

そうなんだ。

 

そういわれてみると。

僕たち、小さい子の知的発達をざっくり調べるときに、遠城寺式乳幼児分析的発達検査って舌を噛みそうなのを使うんだけど。

この設問がね、ちょっと古いんだよ。

 

瓶の蓋を開け閉めする。

できる? できない?

0歳で?

いやいや、きょうび、あんまりないシチュエーションじゃね?

 

お菓子の包み紙を取って食べる。

できる? できない?

1歳で?

こういうの↓を想定してる? 古くね?

 

母親にことわって友達の家に遊びに行く。

できる? できない?

4歳で?

できるできないじゃなくて、きょうび社会的にアウトでしょうよ……。

 

 

こんなんでさ。

これで発達年齢(≒IQ)を算出されても、たまったもんじゃなくない?

正確じゃなくない?

 

実際これらの設問を親御さんに投げかけると、よく言われるもの。

 

母
いや、やらせたことありません。

 

ですよねー!

やる機会がないから、わかんないですよ。

 

 

遠城寺式以外の、他の検査でもさ。

  • 今ではほとんど使われない単語
  • 今では別の表現に置き換わった言葉
  • 今では一般的ではない状況設定

とか、ちょいちょい見かける。

コレ知らなくても責められないよなぁって、大人の僕でも思うもの。

 

IQは『参考』

ってことで、知能検査の設問は結構テキトー。

実際、IQって『参考』だ。

あんなもので人の知能なんて測れない。

あくまで『参考』。

僕的に、これはもう自分の中でのかなり強固な結論で。

 

IQは『参考』

 

この子は検査の場面でこのくらいのパフォーマンスを出したんだなぁってわかる程度。

ある程度の高低と、その子の中でのデコボコ。

そこを「参考」にする程度。

その子の真の賢さなんて分からない。

 

 

そう。

IQには絶対に『パフォーマンス』の要素も絡んでくる。

パフォーマンス。

実際の能力はさておき、検査の場面でどの程度の振る舞いをしたか。

 

当然、本人のやる気に大きく左右される。

良い成績を出そうとしたら、それなりに評価に繋がるし。

全然興味を持たなければ、もちろん0点だ。

 

特に子どもなんてさ。

IQの意味もよくわかってないから。

高得点を出そうというモチベーションもなく。

 

課題そっちのけで、検査道具が気になっちゃって仕方がない子がいる。

説明なんて聞いちゃいないし、ぜーんぜんやる気ない。

そんな子のIQは、もちろん低く出る。

 

逆にいわゆる「いい子」で。

出題者の意図に頑張って答えようとする子は、実際の能力よりIQが高めに出るように思う。

 

 

純粋な能力じゃなく『パフォーマンス』に左右される部分って大きいように思う。

この辺、IQより性格では? と思う部分が、正直ある。

 

学校の成績とかもそうだよね。

理解度じゃなく、『パフォーマンス』が重視される部分。

 

まぁこのパフォーマンスが大事なんだけどね。

実世界では、真の能力よりパフォーマンスで評価されるから、これを測るIQテストには意味があると思うけど。

これはまた別の機会に書こうと思う。

 

まとめ

 

IQは『参考』

 

IQの数字やテストの点数、学歴なんかで人は能力は判断できない。

真の賢さってそういうことじゃないんだよなーと、この年齢になってマジで思う。

僕の周りのみんな、賢いんだよ。

どう考えても僕が一番ポンコツなんだよ。

 

またやったんだよ。

 

錠剤の薬を、『2錠 分3』で処方した。

 

いや2錠を3等分にするの、かなり厳しいぜ?

薬剤師さんが気付いて、止めてくれたんだぜ。

 

軟膏300本とかさ。

ヒルドイド屋でも開くつもりか。

 

どう考えても僕が一番のポンコツで。

周囲の人に支えられながら、なんとか社会人をやっておりますですハイ。

POSTED COMMENT

  1. よよよ より:

    先生がよくおっしゃる「この世界は優しい」という言葉が心に沁みます。
    今回も「学歴で人は判断できない」と言って頂き、嬉しかったです。

    うちには進路を決める年齢の2人の子がおります。

    周りの人達とは違う?…遅れる?…かもしれないけれど、自分なりの生き方はきっとある。それが許されるくらいには、この世は優しい…と信じて見守ります。

    自分なりに積み重ねた歩みがあなた達の生きる場所になると信じます。

  2. 女子の母 より:

    先生、IQのお話しありがとうございました。

    以前、IQの件でコメント入れさせて頂きました。重複になるかも知れませんが、うちの心配事を書かせてください。

    うちの娘の場合は、幼少期から、
    好奇心が旺盛過ぎて、
    多動・過集中・癇癪・注意散漫などがあり、
    私自身も育て辛かったですし、学校でも集団行動が苦手で、頭下げることが多かったです。
    ただ、教頭先生が、「うちの学校では〇〇ちゃんの強い好奇心はプラスと捉えます」と言って下さって、比較的、他の先生方もソフトに矯正して頂いたので、
    本人の個性が曲がることもなく、療養などにまわされることもありませんでした。
    私も、ずっとADHDなんだろうな。と漠然と思いながら、ためらいがあり、検査することができませんでした。

    ただ、中学受験を終えて新しい学校に入るので、
    心配になり、wisc-vをうけたところ、
    総合IQ137。
    言語と推理IQ140以上。
    空間はIQ130くらい。
    記憶と情報処理がIQ110くらいでした。
    心理士さんには差が大きいので,本人に不自由さはあるかも知れないが、弱点も平均以上なので、大丈夫でしょう。といわれ、
    発達障害は別の検査なので、何とも言えません。と言われて、終わりました。

    …スッキリしたような、スッキリしないような。なんです。
    先生が仰るように,IQはあいまいなもので、
    中学受験などすると、語彙や推理力は訓練されるので、天性のものというよりは、年齢相当からすると、高くても当たり前のように思いますし、
    逆に、娘が、計算が遅い・ミスが多い・漢字の書き取りに意味を感じない。などは、記憶や処理能力が低いせいかな。と納得できました。
    今、英単語なんかも、口では覚えるけど、スペルを覚える気が全くありません。

    …今の中学でも気になるのは、マイペースで、
    人との付き合いもドライ、気が利かないなど、
    今度はADHDよりも、ASDの方が気になってきて、たぶん、今の学校のうちはよいのですが、
    仕事を選ばないと、とことん合わない職種があるような気がして、心配になっています。

    生徒会などには立候補したり、プレゼンなども好きで上手いのですが,ガールズトークで,人の噂話とかは一切嫌いです。 
    友達のことにはほとんど関心がないそうです。
    ランチも一人で食べるし、自分から好かれにいくようなことはしません。
    先生に怒られても、ケロッとしてすぐに忘れる。
    お友達や親戚の懐かしい話や心配なんかはしない。
    何事も、即決即断で、迷ったり悩んだりがほとんどない。
    そのくせ、推し活のアニメの話ばかり、一方的に私に紹介してきます。(幼い時は、虫の話ばかりしていました)
    お友達は学校の推し活が合うお友達や、アニメのYouTubeを配信してファン?との会話は成り立っているようです。

    …やはり,ちょっと私には、一般の女子に比べて違和感を感じるのですが。
    私とは世代と、キャラが違うからでしょうか?

    まあ、なるようにしかならないし、今の学校は,自由な学校なので、全ての個性が尊重されているのですが、先に話したように、大人になってからが心配です。
    いつか、社会に不適応になりそうな気がして。
    これは、発達障害の特性なのか?高IQのせいなのか?私の中で、説明がつきません。

    …すみません、ほとんど独り言で、
    今の不安を全て書いてしまいました。
    また、先生の記事の中から、参考にさせて頂き、
    引き続き、頑張って、子育て続けていきたいと思います(^^)
    いつもありがとうございます。

  3. 幼稚園の時黒猫のタンゴでダンスしたなぁ より:

    いつも先生の文章に元気を頂いています。ありがとうございます。
    娘は中1の頃 起立性調節障害と診断され小児科でwisc検査をしました。そこから娘は検査をしたことでひっぱられるようにおかしくなりました。私もメンタルがやられました。検査なんてしなければ良かったと本当に後悔しました。そんなザックリな検査に
    翻弄されてたとか悲しすぎますが、知れて良かったです。
    P先生久しぶりに起立性調節障害のこと書いて下さい。宜しくお願いします。

  4. 今は通信制に楽しく通ってます より:

    中1からの不登校を受け入れて、落ち着いた中3の時に、WISK検査をしました。また同時期にひどい感染症にかかり、血液検査ついでに生まれて初めて血液型を調べました。血液型はBで、本人は俺の中のAが死んだ…と言っていましたが、もちろん本人は何も変わらないし。血液型もIQも、引っ張られすぎず、でも困った時の参考程度に覚えていたらいいくらいのものだと、思った出来事でした。

  5. 匿名 より:

    P先生、全く同感です。私は心理士でもない全くの素人ですが、なんとなく発達検査ってテキトーだな。って、思ってました。病院で子供が知能検査したとき、iq65という結果が出て、その数日後に児相で検査したらiq85。医師に児相で発達検査をしたと伝えたら、なんとなく医師は、アワアワしてました。(あくまで私がそう感じただけですが)
    親自身が、子供の成長をしっかり見守り、見極めすることも大事なのでは、と思いました。

  6. ポッチャマ より:

    イメージですよ?イメージ。
    学校系の仕事してると何となく傾向があるのかなって話ですけど、理系の先生って
    やっぱりテスト得意なイメージ。
    でも字は汚いしメモが読めない…
    何回も会ってるのに初対面のような素振り。本当に忘れちゃったんですね。
    ただ、ある分野になるととんでもない力を発揮してくれて助かってます。
    数学の先生が方程式やグラフなんてセンスと直感ですよ★って言っててびっくりしました。

  7. パディントン より:

    最後まで真面目に読んでいたのに、、
    最後の最後→2錠分3の処方…からの、軟膏300本処方…→ヒルドイド屋でも開く?って所で思わずウケてしまいました。

    そういう私も結構なポンコツですが。笑

  8. はるまるま より:

    ビネーさんが観察を元にノリで決めたんですね!驚きです。
    名の知れた検査方法だからすごい統計を元に作られている検査だと決めつけてました。

    『世界で最も美しい顔』のトップ100に日本人からは石原さとみ、佐々木希がランクイン!!とかメディアは騒ぎますけど、あれもアメリカ人?だか海外の男性1人の主観ランキングなんですよね。
    石原さとみや佐々木希はそれはそれは美しいですが「俺の好みランキング」かーい!!!と思いますよね!笑

    古めかしい検査をブラッシュアップしよう!みたいな動きがずっとないままっていうのも興味深い話ですね!

  9. りんご より:

    いつも、P先生に救われてる3児の母です!小学2年生の息子が4月にWISCを初めて受けて、IQがほぼ境界知能スレスレ…しかも、言語と視覚が弱い…⁉️と、母のカンは全く外れていて、衝撃🫨を受けて悩んでしまってました。。だけど、結果はあくまで『参考』にすればいいだけだし、その時、その場の状況やらなんやらで、パフォーマンスも結果も変わって当然だし、あんまり深く考えてもしょーがないな、うんうん!と納得できました😭💓ちなみに私も、人としての賢さ…の話、わかります。学歴じゃ、人としての賢さは測れませんよね。(P先生はお人柄も実力も兼ね備えた猛者だと思ってます💓)

  10. 新高1、高2のママン より:

    迷える母たちに希望を与えてくれるP先生がポンコツとは全く思えませんが…
    IQはパフォーマンスの要素が絡んでいるというのは完全同意です!

    息子は、人見知りや場所見知りもなく、クイズや謎解き大好き人間、4歳と就学前にウィスク検査をしたけど、母親の私ともすんなり離れ、前のめりで楽しんで検査を受けていたそう…結果はどちらも130超
    わりと本人の能力がそのまま反映されてそうな検査結果でした

    娘は大人に対して人見知り。就学前に検査しましたが、母親と離れて初対面の検査者と2人で検査することにものすごく緊張していました
    問題は普通に解いていたそうですが、口頭で答えるときにものすごく声が小さくて、検査者が聞き取れずに聞き返すと、その後はだんまりだったと検査結果に記入されていました
    娘は各項目の凹凸もなく110、ド平均でした
    検査者から言われたのが、「娘さんの実際の能力はもっと高いと思います。ただ、検査として答えられないと先に進めないので…娘さんの場合は、答えは分かっていても、ちょっとでも自信がないときにこちらが聞き返すと声を発しなくなるので、そこで終了となってしまい、この結果でした」と伝えられました

    今は2人とも高校生ですが、生活能力全般、娘の方が高いと思います
    息子は、学力に関してはずっと上位で推移していますが、なんというか…本人の興味のない家庭生活では結構なポンコツですw
    それでも「家庭科」という筆記テストでは、ちゃんと点数は取ってくるんですよね
    理論的にはわかってはいるけど…なんでしょうね

    能力をはかるのに、パフォーマンスは重要な要素だと思います

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