心理学

他人を責める人、自分を責める人

相談を受けた。

 

母
ちょっとでも気に入らないと烈火の如く怒りだし、手がつけられません。

 

攻撃的で、自分をかえりみない人。

すぐ怒鳴ったり、相手を叩いたり。

いるよね。

 

他人を責める人

ストレスがかかったときの反応には、個人差がある。

わかりやすく困っちゃうのがこのタイプ。

 

男の子
男の子
全部あいつのせいだ!

 

全て相手が悪いと断罪する人。

いるよね。

 

出会い頭にぶつかったわけで、お互い様の状況なのに。

 

男の子
男の子
あいつがぶつかってきた。

オレは被害者だ!!!

 

瞬間的に頭に血がのぼり、やりかえしちゃう。

もうとっさに、自動的に、自分は被害者だと思う。

 

やられたらやり返す。

倍返しだ!

 

で、状況確認せずやっちまうもんだから。

トラブルとなり、結局自分が損する結果に。

 

男の子
男の子
オレばっかりいつも怒られる。

相手が悪いのに!

 

いるねー。

いるいる。

学校も親御さんもほとほと困っちゃって、相談にくる。

 

 

被害的というか。

他責的というか。

たいていトラブルメーカーでさ。

 

悪い子扱いされちゃう。

いつも叱られちゃう。

で、そうなればなるほど余計に反抗的に。

 

 

これはもう、性格です。

瞬間的に思ってしまうのだ。

 

相手が悪い!

と。

 

その子の性格が悪いとかもっと思いやりをだとか、そういう問題じゃない。

そんなんじゃ解決しない。

 

だって、思っちゃうんだもん。

仕方ないじゃん。

 

相手が悪い!

と。

 

自動的に。

イッツオートマチック。

側にいるだけで、その目に見つめられるだけで。

 

男の子
男の子
今ガン飛ばしたじゃろワレェ!

 

(え、見てただけなのに……)

 

ドキドキ止まらない。

Noとは言えない。

I just can’t help.

 

……そういうことだ。(どういうこと⁉︎)

 

自分を責める人

一方。

対照的に、ストレス下で「自分を責める人」というのも存在する。

 

何かあると、とりあえず自分のせい。

 

女の子
女の子
私が悪いんです。

 

え?

あなた全然関係ないのに?

 

女の子
女の子
私がうまく立ち回らなきゃいけなかったんだ。

 

女の子
女の子
全部私がダメなんだ。

 

郵便ポストが赤いのも、その子のせいで。

電信柱が高いのも、その子のせいだ。

 

 

このタイプもよくいる。

表面上、大きなトラブルは起こさないんだけど。

自分を責めまくった挙句、不登校になったり、ODを発症したり。

 

母
今まで何の問題もなかった子が、突然おかしくなりました!

 

ってな主訴で病院に駆け込んでくる。

 

 

一見、非常に「いい子」なんだけどさー。

その実、ストレス耐性がとても低い。

 

もうね、とにかく自分を責める。

カラスが黒いのも、その子のせいで。

台風の接近も、その子のせいだ。

 

女の子
女の子
私、雨女なんです……。

 

ちょ。

天気なんて操れるわけねーじゃん。

 

とにかく全部自分を責めて、一人で抱え込む。

 

 

これも、自動的だ。

イッツオートマチック。

 

瞬間的に、思ってしまう。

ごめんなさい!

と。

 

天気が悪くてごめんなさい!

 

夏が暑くてごめんなさい!

 

自責的で、悲観的。

責任感が強く、一人でなんとかしようとして、空回り。

余計に自信を失う結果となる。

 

 

人を責めるタイプとは異なり、こっちは表面化しづらい。

気づいたときには、問題がかなり大きくなっている。

 

これも、性格だ。

 

誰も責めない人

見過ごされがちだけど、実はもう一つタイプがあってですね。

トラブルがあったときに、「誰も責めない人」というのもいる。

 

誰も責めないというと、一見良さそうに思えるけどさ。

案外そうでもなくて。

 

男の子
男の子
誰も悪くない。

しょーがない。

 

いや、しょーがなくないよ。

もうちょっと考えて、解決しようよ。

 

 

誰も悪くなくないじゃん。

それ、キミが悪いと思うぜ?

 

もしくは、

明らかに相手に非があるよ?

怒った方がいいよ。

 

 

その場は流せる。

でも、解決しない。

同様のトラブルを繰り返す。

 

無責というか、考えなしというか。

精神衛生上はいいかもしれないが、そればっかりでは当然うまくいかない。

 

 

そう、これも自動的だ。

イッツオートマチック。

 

瞬時に、考えることを放棄する。

 

男の子
男の子
しょーがないしょーがない。

 

だって、誰も悪くないもん。

しょうがなかったし、どうしようもなかったんだよ。

うんうん、きっとそうに違いない。

避けられなかったんだよ!

 

3つの中では最もトラブルを起こしづらいが、同時に最も根本解決を得づらい。

 

バランスが大事

どのタイプでも、行きすぎるとそれぞれに困りごとが出てくる。

バランス良く、状況によって使い分けられるが理想だけど。

 

まぁ難しいわな。

大人でも、どれかに偏る人も多いもの。

 

いるよね。

やたら他責的なあの人……。

やたら自責的なあの人……。

本人も生きづらそうだし、支える周囲も大変。

 

自動的にそう思っちゃう、まぁ一種の「お疲れ様案件」なんだけども。

自分はどの傾向が強いのか、客観的に知っておく方が良さそうだ。

 

 

子どもに言うとね、めっちゃビックリされるんよ。

自責的な子に、アナタかなり自責的ですよと教える。

 

女の子
女の子
えっ、他の人って自分を責めないんですか?

この状況で、人を責めるの?

マジで⁉︎

 

その偏った反応を、当然と思っている。

自分って自分のことしかわからないから、自分を基準にそう思い込んでるんだよねー。

 

客観的に「みんなはそうでもないよ」と知っておくと、社会の荒波を渡って行きやすくなるように思う。

検査で調べられるので、興味のある方はお近くの機関で相談してみてもいいかもしれません。

POSTED COMMENT

  1. りんごあめ より:

    夫はいい年したおじさんですが、すぐに自分以外の誰かが悪いことにします。 
    なんでもクレーム。
    お前のせいで失敗した、お前が間違ってる、お前の言い方が悪い。全部人のせい。

    そのくせ自分が責められることに関しては敏感で、自分のせいにされるのが大嫌い。

    娘はなにかにつけて、自分を責める。
    私は雨女、私は運がない、真面目にやってるのに報われない、などなど。

    私は振り回されっぱなしで疲れてしまいました。

    元来の性格とか考え方の偏りなんでしょうけどね。

  2. 匿名 より:

    うちの中学生、他人を責める思考のクセが出てきました。
    小学生時代にも多少はあったのでしょうけど、思春期になって露呈してきたというか…。
    物を失くせば親に原因があると決めつけ、ギャーギャー言う。
    見つかってみれば自分の勘違いだった、自分に非があったと分かってもスン…として謝罪もなし。
    「お母さんがいつもの場所に置いといてくれれば迷わなかった!」です。
    これ、幼児~小学生のやることでは!
    内弁慶なので外では態度に出しませんが「自分は悪くない」「自分は被害者」とは思っている。
    脊髄反射やめろと言いたいですね。言うとキレるわけですが。

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