前回の続き。
前回、
お金は親の問題なので、親御さんが先にスタンスを決めて
って書いた。
なかなかセンシティブなお金の問題。
子どもはどう考えてるの?
僕の視界に入った範囲で書いてみる。
こんな子がいました。
お金のことって積極的には聞かないから、診察室の話題にはあまりのぼらない。
だから正直よくわからないんだけど。
その前提で、僕の耳に入った話ね。
受験生。
なかなか志望校が決まらなかった子。
私立高校の見学に行ったら、思いの外めっちゃよかったとのことで。
じゃあ、そこを第一志望にする?
第一志望はあくまでも公立。
なんで?
隣で聞いてたお母さん。
びっくり!
寝耳に水! って顔。
お金は大丈夫だから行きたい高校を選びなさいっていつも言ってるじゃない。
兄弟の多いこの子。
人知れず気を使ったようだ。
こんなことはよくあって。
志望校は公立って本人が言い張って。
理由は「学費を気にして」なんだけど、親には言わない。
診察室で想定外のホンネを聞いて、親はビックリ!
割とよくある。
子どもって、優しい生き物だ。
お金を気にする子
自分の希望より、学費を優先するケースがある。
以前チラッと親が言ってた「公立以外ダメ!」を頑なに守る子がいる。
あの時とは状況が変わっており(不登校になったりとか)、交渉の余地はありそうなのに。
絶対に通える自信がなければ、そもそも進学を希望しない。
中卒でいいと言う子どもと、高校に行ってもらいたい親御さん。
優しさのぶつかり合いになるケースがある。
極端なケースだと、「必要最低限以上は絶対に使わない」って子も。
不登校の子。
平日のお昼は、家族が外食に誘っても頑なに行かない。
コンビニでも300円以上は使わないと決めている。
せっかくだから、美味しいものを食べたらいいのに……と、お母さん。
そう。
給食費以上の額は、頑として使わないのだ。
学校に行っていた場合にかかるお金以上は、絶対に使わない。
だから適応指導教室(遠い)へも、頑なに歩いていく。
バスを使えばいいのに、暑い日も寒い日も雨の日も雪の日も、徒歩で向かう。
本来なら不要のバス代がかかるからだ。
ね。
優しすぎますよね。
お金は大人の問題
お金のことって、ぶっちゃけ子どもはよくわからない。
自分で稼いだこともないし、自活したこともない。
どのくらいの価値があるのか。
どれくらいだと使いすぎか。
よくわからない。
そんなもんでしょ?
加えて、『自分』にどれだけ価値があるのかもわからない。
ただでさえ親御さんに迷惑をかけている、ダメな自分だ。
自分に自信がない。
こんな自分のためにお金を使ってもらうなんて、逆にキツい。
こういった子は結構いるように感じる。
人生につまづいている真っ最中の子だ。
自分に出資してもらうのは居心地が悪いのだ。
だから、
大人が先に線引きしてください。
いくらなら使えるのか。
どのくらいの覚悟があれば出すのか。
ちゃんと示してあげてほしい。
子どもはお金のことはサッパリわからないのだから、判断基準を明示してほしいんだ。
お金を気にしない子
その一方で。
腹立つ!
こんな意見も聞こえてきそうだ。
お金を気にしない理由は、いくつか考えられる。
子どもゆえ、お金の価値をよくわかっておらず、サッパリ気にできないのかもしれないし。
実は気にしてるのに、親御さんには言わないだけかもしれない。(「僕がお金を気にしてるってお母さんが知ったら、お母さんが気を遣うから」) (や、優しい……。) (こんな子、言わないだけで結構いそうだ。)
その中で。
特徴的な、このようなケースを散見する。
だから親がお金を払うのは当然だ!
復讐的にというか、当て付け的にというか、親にお金を使わせる。
わざと使わせるんだよね。
- 今自分が苦しいのは、親のせい。
- 現状を打破するためのお金を出す義務が、親にはある。
- 「親」なんだから、僕の面倒を見て当然!
こんなような主張をする子、やっぱりいるんですよ。
これな。
親のせいにして、親に復讐してるんだよね。
これはキツい。
こうなっちゃうと、もうお金の問題じゃない気がする。
そもそもの親子関係が揺らいでいるわけだ。
お金はきっかけに過ぎない。
先に親子関係ををなんとかしないと仕方ないように思う。
>>大人が先に線引きしてください。
自分の子どもの頃を振りかえると、「本当にそれ!」と思います。子どもの頃に、子ども自身がお金の線引きをするのは難しいです。
「お寿司は高いものを食べてはいけない(いなりとか玉子はOK)」、「目上の人より高いものは食べない」、「食べたい物の候補の中で一番安いものを食べる」、「お小遣いは、テストの点数と平均点を見て決める(平均点より低かったらお金を払う)」、「親に、もし経済的に大変になったらお年玉のお金に頼るかもしれないと言われ、成人するまでお年玉を使わなかった」……等々。私の考え方の偏りの部分もありそうですが、こんなルールを決めて、勝手に頑張っていました。一度テレビで言っていた「お金の~はダメ!」を真に受けて判断していましたね……。(-_-;)
お金に気を遣う、優しいタイプの息子です。
中3の11月から完全不登校で受験もできず、外出もできず、今は引きこもってます。
塾に通ってそれも無駄になったと、本人が申し訳なく思っているのかも。
子どもには判断できない(?)なら大人が線引きをする・・・
もし、本人が「動きたい」となった時に、意識しておきたいです。
まさにキングオブこじれ家庭です
話はしますが魔法の言葉の「あなたはそう思うんだね」も通用しません
今自分が苦しいのは、親のせい。
現状を打破するためのお金を出す義務が、親にはある。
「親」なんだから、僕の面倒を見て当然!
↑ホントこれです
どうしたらいいのか本当に分かりません
や、優しい…( ; ; )
でも、そう、子供って、意外とこうなんですよね。
優しいとか言っといてナンですが、自分も学生の頃、経験があります。
なぜかは分からないけど、
べつに超節約家庭でもなかったし不登校でもなかったしお金お金言われて育ったわけでもないけど、
気を遣って、そして親にはそれを悟られまいとしてました。
うちの上の子も、そういう発想をしそうな匂いがしてきます。
それを頭に入れて接していった方がいいですね。。