8月ですね。
小学生のみなさん、夏休みの宿題は進んでいますでしょうか。
宿題ができる子、できない子
最近の外来で、
夏休みの宿題をやらせたい親 vs やりたくない子ども
のバトルを見かけるようになった。
夏の風物詩だ。
あぁ、夏ですね。
宿題について、僕の思うところ。
全員に同じ宿題をさせるのはムリがある
これは常々思っていて。
できない子はできないじゃん?
全員が同じ課題を同じ達成度で仕上げるのは、土台ムリな話だと思うんだ。
夏休みの宿題。
一人でできる子:手伝えばできる子:手伝ってもできない子
の割合が、
2:6:2
くらいじゃないかと個人的に思っているんだけど。
↑こんなイメージ。
一人でできる子
もともと能力の高い、一人で宿題が完遂できる子。
この子たちは問題にならない。
ほっといても宿題する。
でもぶっちゃけ、この子たちは宿題しなくてもその後になんの影響もない(すでに出来てるんだもん)ので、やる意味ないんじゃ? と思うのは内緒。
手伝えばできる子
一般的な小学生像。
自力で計画を立てて実行するのは難しい。
自力で問題を解き切るのも難しい。
でも、親御さんが手伝えば可能。
そして、宿題によって学力が上がるだろう層はココ。
ほっといたらダラけるけど、大人が介入したら勉強でき、しかも身に付く。
夏休みの宿題はこの層に向けて出されていると僕は思っている。
手伝ってもできない子
一定数います。
どーしてもムリ。
どんなに親が頑張っても、お互いイライラするだけ。
無理やりやっつけたところで、全然身についていない。
教育のプロ(先生や塾)に任せた方がいいと思う。
やる気が持てない子
加えて。
能力如何に関わらず、どーーーーーしてもやれない子、やらない子も一定数存在すると思われる。
↓こんなイメージ。
具体的には、発達障害特性がある子に多いでしょうか。
ADHDタイプで、計画性なく目の前の娯楽に飛びついちゃう子。
たいてい集中力がなく、宿題にとりかかってもすぐ飽きて、遅々として進まない。
ガミガミ叱ろうもんなら、逆ギレして大惨事に。
また、ASDタイプでこだわりの強い子も。
興味のある課題はテキパキ終わらせる。
でも、興味の持てないものは頑として手をつけない。
絶っっっ対にやらない。
無理やりやらせるとパニック!
あとは愛着障害的な子とか。(わざとやらない子や、大人の反応を試してる子、言葉と行動がちぐはぐとか。いろんな子がいる。)
二次障害から反抗的になり、切れたナイフみたいな子とか。
本人の考え方・主義主張からやらない子も。
あ、「やる気はあるけど絶対にやらない子」もここに属します。
口ではやらないのは嫌と言う、でも手は動かないってタイプね。
この場合は「やりたい」と「やるべき」の区別がついていないものと思われる。
どんな効果を望むのか
って感じで、宿題はかなり人を選ぶと思う。
宿題に適した子は、
- 標準的なIQで
- かつ発達障害特性の薄い子
ということになろうか。
逆に言うと、これ以外の子には宿題はあまり適さないんじゃないかと思う。
いつも言うんだけど、マジでいろんな子がいる。
いろんな人がいるのよ。
IQの高い低い、能力のデコボコ、考え方、優先順位。
マジ色々。
全員に適した宿題なんて、ムリだと思うんだ。
それでも、宿題は一律で出されるわけで。
まぁ現行制度ではそうなのだから仕方ない。
その子に合ったオーダーメイドの宿題なんて、現実的じゃないのは分かってる。
じゃあさ。
宿題に、何を望むか。
各家庭でここを考える必要があると思うんだ。
「目の前のこの子」に限った話、宿題をさせることで何を得る?
例えば、標準的な6割の子は、出された課題に乗せてあげることで学力の伸びが期待できる。
上位2割は学習効果はないけど、新学期に先生に怒られずに済む、とかね。
問題になってくる、下位2割の子。
あと「やりたくねぇ!」の子。
この子たちは特に、なんの目的で、どの課題をやらせるのか、考えるべきだと思うんだ。
多分、このブログを読んでいるのはここに属する方が大半ですよね。
そもそも『普通』のやり方が合わない子。
標準的な6割に向けた宿題は、合わない可能性が高い。
多分、「普通のやり方」じゃうまくいかない。
じゃあ、宿題で何を狙う?
課題自体を変更し、その子に合った特製の課題を用意するのは難しい。
できるご家庭はオリジナル課題を用意してももちろんいいんだけど、そこまで手をかけられないことが大半ですよね?
じゃあ、既に出された「みんな向けの課題」から、何を得るべく行動するのか。
- 「親子で一緒に取り組んだ」という事実が大事。
- 最後まで終わらなくても、できた部分をたくさん褒めて自信をつけさせたい。
- 新学期に叱られるのを回避することが大事だから、なんとか形にする。
- 興味のある課題のみ、気持ちよく取り組んでもらう。
- 「宿題をしないとどうなるか」を学ばせるため、あえて口を出さずに見守る。
- 親子関係を壊すくらいなら、一切口も手も出さない!
色々考えられると思う。
まとめ
夏の風物詩、夏休みの宿題。
宿題って、やれば勉強が身につくし、やらなければ社会勉強になる、良い仕組みだと僕は思っている。
ただ宿題を活かすには、「何を狙ってそうするのか」の戦略が大事。
漫然と片付けても、合わない子にはトコトン合わない。
『普通』が合わない子は特に、出された宿題を愚直に終わらせるより、目的と戦略を持っておトクに取り組んでほしいなーと僕は思う。
全員に同じ量は無理ですよね。我が家も、相当手入れ、手伝い、「しんどかったねぇ」と労う夏休みでした。不安定な時はこちらがほとんどやったことも(笑)娘に「ママといると、悪いこと覚えてしまうわ」と呆れるほどに(笑)でも、そういう経験もいいんじゃね?とまとまりました。その時はそうしてでもクリアしたほうがいいかなという結論になったので。その子が望むことや親が望むことの間を取っていくことかなぁと思いました。
夏休みの宿題・・・
以前の問題が我が家には勃発中。
児童精神科に入院が必要な状況に陥った(主治医方針による誤学習改善の為)のだけど、満床の上、入院待ちもいる状態。
↑夏休みで不安定な子が多いんでしょうね。
診察だけ臨時でしたけど、診察中、眠いって勝手に膝枕。
入院がないからって、その態度はなに?
宿題どころか、自分が落としたものを自分で拾うように言っただけで爆発。
危うく車を破壊されそうに。
担任からは1学期に終わっていない(五月雨登校)漢字ドリルと算数ドリルも夏休みの宿題に追加されています。
やれてなかった宿題が夏休みだから出来ると思うのは何故?
首に手をかけてしまいそうになるのを押さえるだけで、こちらは必死です。
生きて夏休みを終わらせられれば、それ以上の事は望まない。
夏休みの宿題?
そんなのいらない!!
愚痴る所がないから、愚痴りました。
ごめんなさい。