子供に予期せぬトラブルが起こる。(不登校とか問題行動とか発達障害の可能性の浮上とか)
親御さんはまず、パニックになる。
受容なんてとてもじゃないけど出来っこない。
このフェーズは誰にも必ずあると思っていて。
これを責める気はない。
腹を括っていただくのを待つだけだ。
でも。
でもさ。
親御さんの立場ではそうなんだけど、子供の立場からみると結構しんどいと思うんだ。
「とにかく受容して!」
親御さんにも事情があるのは分かっている。
親御さんも人間だ。
想定外の出来事に対し、即座に受容して接し方を変えるなんて、出来っこない。
それは分かってる。
でも。
子供からしたら、そんなの関係ねぇ! はい、おっぱっぴー! なわけですよ。
「お母さんも色々逡巡しているし、機が熟すまでお茶でも飲んで待ちますよ」
なんて子供はいない。
辛いの!
とにかく受け入れて!
なわけです。
この記事。↓
読者さんには不評だけど、僕はやっぱりこれが真実だと思う。
こどもの意見
母子分離して、子供と1対1で話を聞く。
子供の意見はこうだ。
親に不満を持っている子はみんな、口を揃えてこう言う。
「親は勝手に決めつける」
「意見なんて言ってもムダ」
「自分の話を聞く気がまったくない」
判で押したように言う。
子供は、自分が主役。
親の立場とか考えられるハズなくて。
パニック中の親御さんに対し、「自分の意見を聞いてくれないワカランチンの親」という評価を下す。
親の立場とか知ったこっちゃない。
子供だからね。
人生経験も少ないわけだし、まぁ妥当よな。
一番困っているのは当の本人だし。
僕の視点
僕みたいな第三者からは、両者の気持ちがよく見える。
子供はいっぱいいっぱいでとにかく受容してほしい。
親は親の思う「正解」に押し込めようとする。
これな。
このフェーズって絶対にあると思うんだけど。
でも、「だからしょうがないよねー」で流すと、子供の生きづらさにつながってしまう。
長引けば長引くほど。
個人的な考えだけど、意見を受け入れてもらえなかった経験を重ねると、その子が大人になったときにもまた想定外の意見を受け入れられなくなってしまうと思うんだ。
連鎖してしまう。
だから提案。
子供は「話を聞いてもらえない!」と憤っているわけだ。
じゃあ、話を聞こう!
受容できてない?
それでいーよ。
受容する段に至っていないのに、無理に受容したフリをしなくて良い。
「あたしゃ納得してないよ」と自覚しつつ、並行して子供の話を聞くのはどうだろう。
どういうこと?
受容しなくていいから、とにかく子供の話を聞く。
同時にできるよ。
ただ聞く。
そこに「でもさ」「そうは言っても」「そんなんじゃ通用しない」とか、親の意見を挟まない。
子供は自分の話を聞いて欲しいのだもの。
親はぐっと飲み込んで、ただ聞く。
その時のお茶請けに、魔法の言葉がありましたよね?
「あなたはそう思うんだね」
子供がそう思った。
これは事実だ。
だって、子供がそう言ってるんだもん。
そう思った。
これは事実。
そこに善悪の判断を挟まない。
親御さんの感情も挟まない。
「あなたはそう思ったんだね」
その事実だけを承認する。
これだけ。
これなら、腹をくくる前でもとりあえずできそうじゃない?
子供は親御さんに受容してほしい。
なる早で。ASAPで。PPAPで。(ピコ太郎⁉︎)
とりあえず「親は自分の話を聞いてくれる」という安心があれば、当座はしのげそうな感じに思える。
でも親御さんは受容できる状態にない。
この時の落とし所として、
「あなた(子供)はそう思うのね」
という確認と承認を行う。
あぁそう思うのね、わかったわ 。
これだけ。
受け入れなくても、話を聞くことはできるんじゃない?
受容できなくてもよい。
事態を進展させる必要もない。
とりあえず魔法の言葉を使っておく。
「あなたはそう思うのね」
これだけで、かなりいい線いくと思うんだけど。
100%は無理でも、70%くらいはいけると思う。
70%って結構だよ?
戸愚呂弟だと、かなりアレだよ?
とりあえずそうやって子供を落ち着かせて、その間に親御さんがご自身と向き合ってほしい。
なぜこうなった?
この子はどんな特性を持っている?
今後どうするのがよさそう?
親である私は何が不安で、どうしたい?
親の不安と子の不安を混同してない?
まずは親御さんから。
人生経験の多い親御さんから、先に受容してもらいたい。
親御さんがお子さんを受容したら、子供も親御さんを受容する。
話を聞いてくれて、理解してくれて、僕(私)の一番の味方! って。
親子の住む世界が、優しくなる。
P先生こんにちは。いつも参考にさせていただいてます。
読者さんのコメントも毎回いろんな景色を見せてくださって有難いです。新しい視点をくださるコメント、別の方のフォロー。それぞれの方が、先生や見知らぬ読者を想って言葉を選びながら書かれていて、意図せず連携プレーのようです。
極振りしない姿勢が大事ってことですよね。子供たちは一人一人違うし、保護者はそれぞれ「その子の」専門家であるとも言えると思うので、「その道の」専門家さんとタッグを組んで目の前の子供にとって良い選択をしていけたらとても良いと感じました。
発達障害に対する栄養療法の話が出ていたので、本文と無関係ですがコメントしました。(不適切だったら削除して下さい。)
私も興味があり、約2年間ASDとHSC気質のある長男に、偏食がある中で辛うじて好みの味だったプロテインと鉄グミ、ビタミンB郡の栄養剤を用意していて、飲めたり飲めなかったりしている状態です。
実践した感触として、栄養を満たせば特性が落ち着きそうかも…と感じるものの、特性のある子供あるあるなのか胃腸が弱く、すぐにお腹を壊したり、嫌な感じがすると吐き出したりするので、結局は本人の胃腸の弱さを受容してあげて、長期戦で構える姿勢が大切かなと思いました。
ちなみにODの私の妹(成人)にも鉄とプロテインを勧めてみたのですが、胃がもたれて仕事にならないからなかなか飲めないそうです。
栄養を整える事は、子供の成長を支えるのに必要な事だと思うのですが、親が「あなたのためを思って」とか言って強制してしまっては特性が軽減したとしても、子供は生きづらいままになってしまうのではと私は思います。
また支援者の方から栄養不足が原因だなんて言われてしまったら、親も自信をなくすし、偏食や胃腸が弱くてどうしても食べられない子供は自分はポンコツだと考えてしまったりしないか心配です。
簡単に提案できる話ではないと思います。
支援者も当事者も知識として仕入れておくのは良い事ですし、親子が無理なく取り入れられたら良いなと思いますが、結局は「あなたはそう思うのね。」「あなたの胃腸はそう言ってるのね。」と子供を尊重する姿勢が必要だと思います!
あくまでアプローチの1つとして捉えて熱を入れすぎず、やはり親子の関係作りが大切だと思ってます。
匿名希望さまのコロナ休校明けの不登校について、今までの学校生活がそれなりに楽しかったからこその不登校、なるほどと思いました。ウチの息子は友人にも恵まれ、成績不振でもなく、先生との関係も悪くなく、それでも学校に登校することが全くできません。一応、ODと診断されていますが。
中高一貫校に通っていますが、今の学校に戻りたいといい、公立への転校、フリースクール、全てを拒否しています。
そうか、コロナ休校前の学校に戻りたいんだなあ。それなら、無理だよね(^_^;)
親はもがく息子に寄り添うことしかできませんが、参考になりました。ありがとうございました。
こんにちは。
育児の情報を色々な角度から見ながら勉強しているものです。ADHDは今までその子の特性として考えていましたが藤川先生という精神科の先生が発信している情報でほとんどのADHDの子は必要な栄養を満たしてあげれば治ると言われていました。症例も先生の本にのっており、もしかしたら精神論もあるとは思いますが、単純に栄養不足でそういった特性が出ているだけかもしれないと思い始めました。実際治っている子が多くいるとのことです。ただ、繊細な特性の子や持って生まれたものもあるのかなとは思います。
コロナ休校明けの不登校には、元々今まで学校が辛かったとか、自閉傾向があって変化に弱いとかが表面化したケースの他に、今までの学校がそれなりに楽しかったからこそ適応できなかったケースもあると思います。黙って食べる昼食とか、失われた自由な新入生勧誘とか、休校中に友達と距離が開きすぎて、人間関係が変わってしまったとかの積み重ね。
中3ともなると、親離れも始まっている時期だし、原因について話したい事は本当にないのかも。もしそうなら、ない物を探し続けられるのは鬱陶しいです。日常会話が少しできているなら、少し気分の良さそうな時にちょっとだけ、お子さんの興味を持ちそうな明るい短い話題を会話に挟み込んでみるだけでもいいかもしれませんね。
ごめんなさい、自分の子達以外の事はあまり知らない単なる素人の考えなのですが、今回のP先生のお話はまだ受容できていない親御さん向けのお話なので、そこで悩む必要はないんじゃないかと気になりました。
追記です。ごめんなさい。雑談を挟むは、お子さんを見た事もない専門家じゃない私が言う事じゃなかったかもしれません。忘れてください。
一番必要なことを必要がないとおっしゃる。その壁がどんなに越えられないものかを知らずに。
はじめまして。
中3男子、不登校10ヶ月たちました。
日常会話は少し出来ますが、
全然吐き出してはくれません、
言って楽になれるなら、言って欲しいです、
話したい事なんてないって、初期に言われました。
息子に元気になって欲しい。
まずそこからです。
いつか何か言ってくれますかね⁈
耳が痛いです!
我が子が不登校になるまで息子の気持ちがわからないわからんちんの母でした。
息子と冷静に向き合えるようになって、幼稚園から今までの嫌だったこと
傷ついたこと、頑張ったこと、ポツポツと話してくれるようになりました。
そんなに辛かったのか、ほんとにごめんよ…と何も言わずただ聞くことを
繰り返しているうちに息子も私も変わってきたように思います。
親子の住む正解が優しくなる!いい言葉ですね。
いつも楽しく読ませていただいてます。
「あなたはそう思うんだね」←良い言葉ですよね。
我が子が不登校から高校を中退して、親は納得なんかしてないのに、子供には「退学なんかしてどうすんじゃ!ボケ‼️」って思っていたのに、子供の話を「うんうん」「へ~そうなんだ」「なるほどね」と聞いてました。話し出すまで二~三ヵ月かかりましたが…。なかにはくっだら無い話もあったんですが、だんだん子供と話していたら新たな気付きもあって。「聞いてよお母さん(たまにお父さん)」が満たされたら安心して前を向いて歩き出しました。
不登校の子の悩みを否定せずただ「うんうん」と聞いてくれた人がいて、私はとても落ち着いた事を思い出しました。