中2女子です。
コロナで休校中なんですが、ずっと勉強しろ勉強しろって。
来年は受験だろって言うんです。
でも、息抜きもしたいじゃないですか。
友達からLINEが来たりするし。
少しスマホをいじるとめっちゃ怒るんです。
うんうん、それは辛いね。
朝起きられないんです。
するとまた怒られる。
いつまでも寝ている余裕なんてないだろ! って。
そこまで勉強して、行きたい高校や将来の夢があるの?
でもいい大学には行きたいから、それなりの高校には入りたい。
?
私決めてるんです。
大学生になったら実家を出て、そのまま就職して自立する。
そして絶対に結婚はしない。
私みたいな子供が生まれたらかわいそうだから。
中学生、遊びたい盛りだろう。
それを押して勉強に励む子がいるようだ。
僕のところには、耐えられなくなって爆発した子がくる。
大抵思春期の年齢だ。
思春期になると、それまで絶対だった親に対し、「やっぱり親の言うことって間違ってるのかも」と思い始める。
完全無欠の神様だった親が、ひょっとしたら不完全な普通の人間かもしれないと、なんとなく気づき始める。
自立への自然な過程だ。
小さな子供は、親の庇護がないと生きていけない。
守ってもらって、養育してもらうしか生きる術がない。
大人になると、対等の人間として接することができるようになる。
これを自立という。
両者の中間が思春期だ。
親は神様かもしれないし、単なる中年のオバサン(オジサン)かもしれない。
この両方で揺れ動く。
くっついたり離れたり。
ぐわんぐわん振り回されることで、様々な距離感から親を観察し、
親という人間を見極めているものと考えている。
この子は、それまでとても素直だった。
「いい大学を出ないと就職できない」というのは、親の受け売りだ。
それを鵜呑みにしてここまでやってきた。
きっと、
「あなたのためを思って言っているのよ」
「とにかくお父さん(お母さん)の言うことを聞きなさい」
「ほらやっぱりあなたは選択を間違えるんだから、親の意見に従いなさい」
「言う通りにしたからうまくいったね」
など、愛情を人質にとって、脅されてきたのだろう。
愛してもらうには、親の言う通りにするしかなかった。
するとどうなるか。
親は神様だから、親が言う世界が『この世界』だと思うようになる。
神様が、勉強しないと就職できないと言っている。
神様が、だから遊びを我慢するべきと言っている。
神様に従った私は、幸せになれるはずだ。
このように、
「世間は冷たいから我慢しなければいけない」
「私には能力がないから、人一倍努力しなければいけない」
「低学歴になったら人から舐められ、人生終わる」
などという思い込みが生まれる。
『スキーマ』という。
これが強固になればなるほど、生きづらい。
この子は思春期に入り、親への疑問が湧いてきた。
親から離れ、自分の世界を築き始めた。
でも、『スキーマ』が立ちはだかる。
親に植え付けられた学歴へのこだわりが、行動を制限する。
だってそうでしょう。
夢や目標がまだないのなら、どこに向かって頑張るというのか。
勉強はほどほどに、年齢相応に友達と遊ぶほうが健全でしょう。
その中で価値観を形成し、夢や目標が見つかることも多いはず。
そのチャンスを潰してしまっている。
親の世界観は、子供に感染る。
子供は親というフィルターを通して、世界を見ている。
親が『世界は冷たい』と思えば、子も『世界は冷たい』と思う。
神様ですら苦労して我慢しているんだ、自分もそうしなくては、と。
この子の親御さんに話を聞くと、
案の定「この子のためを思って」と言っていた。
心配で心配でたまらないと言っていた。
親御さん自身に学歴がなくて苦労しているから(あるいは親御さんが高学歴や資格に依存している場合もある)、この子には自分と同じ苦労を味あわせたくない。
世の中は冷たい。
だから、頑張って頑張って幸せを勝ち取ってほしい。
毒親ですか?
毒親だとは思う。
教育虐待というやつだ。
でもそこに悪気はない。
あるのは、親御さん自身の不安だ。
親の不安を子に押し付けているから、こうなっているのだ。
不幸は連鎖する。
きっとこの親御さんも、そのまた親御さんに同様に育てられたのだろう。
誰が悪いでもない。
でも、不幸だ。
だから、負の連鎖を断ち切ってほしい。
今ここで、あなたの代で。
『親の不安』と『子の不安』を分けて考えてほしい。
親の不安は親が背負うべきで、子供に押し付けても仕方がない。
不安なのはわかる。
悪いことではないし、「私は今不安なんだ」と認めてほしい。
その次のステップとして、『親が』不安なのか、『子供が』不安がっているのか、区別してみてほしいのだ。
子の不安には親が寄り添ってあげてほしい。
親の不安には、寄り添ってくれる誰かを見つけてほしい。
それができないと、しわ寄せは子供へ行く。
そういった意味でも配偶者の存在は大きいと思う。
お宅は夫婦仲、いいですか?
「あなたのためを思って言っているのよ」
「とにかくお父さん(お母さん)の言うことを聞きなさい」
「ほらやっぱりあなたは選択を間違えるんだから、親の意見に従いなさい」
「言う通りにしたからうまくいったね」
まさに母親から言われていた言葉で思わず固まってしまいました。
私は大人になった今も母の言うことは間違いないという考えがあり、主人に「それはおかしい。母親にすべて合わせる必要はない。」と言われハッとした事があります。
でも母と違う選択をすることが怖くなってしまっています。
全然精神的にも親離れができていないんだと思います。
自分の子供に対しても同じように言ってしまっていると感じたので負の連鎖を断ち切れるように、子供への発言に注意していきたいです。
ありがとうございました。
初めてコメントさせて頂きます。
まさに今の心境にピッタリなテーマでした。ブログを読ませて頂き、自身が毒親だとなんとなく気づいていましたが改めて気づかされました。
自分の不安を娘に押し付けていました。本当にその通りです。
もう言わない!自分と娘は別人格なのだと。何回も言い聞かしています。
でも言いたくないのに言ってしまう。どうしたら自分自身が変われますかね。本当に変わりたいです。
自分に疲れました。娘はもっと辛いですね。
感情に負けそうになった時、先生のブログを読みにこようと思います。