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小児科医が考える、免疫力を上げる方法

コロナウイルス流行に伴い、『免疫力を上げる』『免疫強化』なんて文言を目にする機会が増えた。 

どうやったら免疫が上がるの?

ものすごい数の感染症と向き合ってきた僕の、個人的な見解を述べる。

※僕の本業は小児のこころと発達ではなく、一般小児科です。 

 そもそも免疫ってナニ?

体に異物が入ってきたときにやっつける力のこと。

 

異物ってナニ?

細菌とかウイルス。

 

コロナウイルスをどうやってやっつけるかというと、身体の警察みたいな細胞が、侵入してきたウイルスを食べる。

これだけ。シンプル。 

 でもヒトの身体は賢いので、一度やってきたウイルスは覚えており、次に侵入したら特別な化学兵器で一掃する。

なので、水疱瘡やはしかなど、一度かかるともう二度とかからない。

感染するかどうかは、この化学兵器を持っているか否かで決まる。 

 で。

新型コロナウイルスの何が問題って、『新型』というだけあって、人類の誰もこの化学兵器を持っていない。

なので、みんながかかる可能性がある。

まずはかかって、警察が戦って(この時に熱や咳が出る)、最後に化学兵器を獲得する。 

 

 

なので、免疫を上げる方法は二つ。

  1. 警察を強化する
  2. 化学兵器をゲットする 

 

②については、ワクチンの開発を待ちたい。 

巷で言う『免疫を上げる』とは、①のことだろう。

 

 

これは、赤ちゃんと高齢者はどうしても弱い。

基礎疾患のある人も弱い。

だから重症化する。 

 

個人的には、特定の食材をとることや、サプリメントにさして意味はないと思っている。

少なくともエビデンス(証拠)はない。

規則正しく元気に生活する他ないと思う。 

 ここから完全に私見なのだが。

 

 コロナウイルス、子供は重症化しにくいって報道されていません?

統計でみても、子供は明らかに患者数が少ない。

 

不思議じゃない?

ウイルスは、人を見分けて弱そうな人によってくるなんてことはない。

その辺にただ存在しているだけ。

たまたま人にくっついて、その人が化学物質を持っていなければ感染し、警察が弱ければ重症化するのみだ。

 

 

ではなぜ子供は感染しないか。 

きっと、感染している。

でも重症化せず、治っているのだろう。(不顕性感染という) 

 

なぜか。

警察がめちゃくちゃ強いからではなかろうか。 

ご存知の通り、子供はめっちゃ風邪をひく。

年に5回も10回もひく。

だから常に免疫が活性化しているのではないだろうか。

異物が来ればすぐに反応できるよう、警察が臨戦態勢をとっている。 

 逆に大人はあまり風邪をひかない。

だからたまにひくと、だらけた警察が出動するので、排除に時間がかかる。 

 化学物質についても、もしかしたら子供は持っているのかもしれない。

新型コロナウイルスだから、あるはずないって?

そう、『旧型』コロナウイルスだ。

 

ふつうのコロナウイルスは、一般的な風邪だ。

子供は数年以内に感染した可能性が高く、その場合旧型に対する化学兵器を持っている。

これが『新型』にもある程度効く可能性がある。

だから重症化しないのではなかろうか。

 

大人ははるか昔に感染したため、化学兵器が消えてしまっているのだろう。 

 つまり、免疫を上げる手っ取り早い方法は、 『いろいろなウイルスに暴露されまくる』 だと思う。

すなわち今から健康食材を摂取しても意味がない。

もともと持っている免疫力を下げないように、規則正しい食事、運動を続けるしかないと思う。 

 

 

この仮説が正しければ、心配なのは不登校の子供だ。

彼らは自宅に引きこもっており、ウイルスと接する機会が極端に少ない。

すると、化学兵器を持っていないし、警察もだらけている可能性が高い。

生活も不規則だろうし、メンタルもダメージを受けている。

そういった子たちは、感染しないよう特に注意した方がよいかもしれない。

 

 

 

  ちなみに小児科医はみんな感染に強い。

インフルエンザ流行時に、何人も診察しているにも関わらず、もらわない。

普段からウイルスに晒されまくっているせいだと思う。 

とか言いつつ更新が止まったら、コロナに感染したと思ってください。

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