不登校の子。
不安は強い。
でも、頑張れない。
なにかにつけて「めんどくさい」って。
こんな子、結構いそうだ。
ずっと様子見
この記事に、いくつかコメントをいただいた。↓
困った状況には、
たたかう
にげる
のどちらかを選ぶしかない。
とりあえず
ようすをうかがう
を選んだけれど、最終的には
たたかう
にげる
の選択をしないといけないわけ。
なのにこの子、延々
ようすをうかがう
なかまになりたそうにこちらをみている。
なかまにしてあげますか?
親も学校も、全力で「はい」を連打している。
なのに、やっぱり延々様子を見ている!
ちょっと動けやっ!!!!!
動かない時に見て欲しい点
こんなケース、ありますよね。
粘り強くない人は、別の道を探すのが得意で、正攻法だ。
前回書いた通り。
でも、なかなか別の道を探さない。
もちろん、その場所で戦うこともしない。
動かない。
めんどくさいめんどくさい言ってる。
こんな場合、下記2点を見て欲しい。
- エネルギー溜まってる?
- 「頑張るべき」と思い込んでない?
① エネルギーが溜まっているか
何度か書いているけれど、不登校やそれに準ずる状態は、エネルギー不足だ。
エネルギーが枯渇している。
動けない。
家でゆっくり回復し、30%くらいからジョジョに(空条承太郎)動き始める。
キーワードは「暇」ね。
その子、ここに至っていますか?
30%に満たない状態では、動きようがない。
まずはココを見てほしい。
②「頑張るべき」と思い込んでない?
エネルギーは溜まっている。
なのに、動かない。
めんどくさいめんどくさい言って、戦うでもなく、逃げるでもない。
次に見て欲しいのは、「一生懸命頑張るのが正義」と思い込んでない? ってこと。
一般的に、与えられた環境で粘り強く頑張るのって良いことだ。
努力するのは良いこと。
一般的にはそうですよね。
でも、この子には合わない。
不登校(やそれに準ずる状態)になると、きっと1度や2度はこれに類する言葉を言われている。
「もっと頑張れ」
「みんな頑張ってるんだから」
「やればできる」
「根性が足りない」
このようなアドバイスで頑張れる子もいれば、頑張れない子もいる。
「粘り強くない」という特性を持っている子は、後者だ。
頑張れない。
※余談だけど、粘り強い子も既に限界を超えて頑張っちゃったから不登校なわけで。一般的に不登校に対する「頑張れ」という助言は効果がないことが多い。
なのに、これを真にうけて頑張ろうとしていませんか?
合わないやり方で頑張ってない? ってこと。
人には、それぞれの個性に合ったやり方がある。
合わないやり方で頑張っても、きっと思うような結果は出ない。
ましてや不安の強い子だ。
自信の持てないやり方でトライし続けるのは困難。
不安の強いタイプは、初めてのこと、自信の持てないことには及び腰。
勝ちパターンが見えて初めてがんばれる。
そうじゃない場面では、空回ってエネルギーを浪費するだけ。
エネルギーが尽きて、また動けない。
こんな場合は、まず「頑張る=正義」の思い込みを外してやることだろう。
落ち着いてゆっくり話を聞き、本人がどう考えているか詳らかにするところからだ。
それでも動かないとき
エネルギーは溜まっている。
「がんばるべき」とも思っていない。(別の道があることも理解している)
でも、動かない。
これはもうさ、仕方ないよ。
本人待ちだよ、本人待ち。
『vs自分』だね。
そもそも、納得しないと動かない子でしょ?
じゃあ、納得しないと動かないよ。
待ちの一手だ。
コメントを読むと、この状態の方が多いのではないかと予想される。(会ったことないし知らんけど)
家は快適で、エネルギーは溜まっている。
「別の道もある」と理解している。
でも、動かない。
じゃあさ、まだ動けないんだよ。
そもそも不安の強い子だ。
「勝ちパターン」が見えないと動きづらい。
負けの気配が濃厚なら、トライしない。
失敗したくないもん。
傷つきたくないし。
そういうタイプ。
じゃあ、どうやって勝ちパターンを知るんだって。
経験しかないよね。
試してみて、ジョジョに(ジョセフ・ジョースター)やり方を覚えていく。
でも、経験の浅い子どもだ。
「不安の強いタイプ」の強みは経験や知識を積み上げることなんだけど、その子はまだ人生が短すぎる。
積み上がってない。
じゃあ、動かないでしょ。
動き出すまでに、非常に時間がかかる。
勝ち目が見えなきゃ、戦わない。
それが「不安の強いタイプ」だ。
このままでいい?
こう書くと、「じゃあこのまま動かないってこと⁉︎」と言われそうですね。
僕は、そんなことはないと思っていて。
動きますよ。
その子はそのうち動きます。
だってさ。
今のこの不登校およびそれに準ずる状態。
安心?
安定してる?
めっっっっっちゃ不安定じゃん。
超不安じゃん。
不登校の、社会的な不安定さはご存知の通り。
「自分はどうなっちゃうんだろう」
「このままじゃ人生詰む?」
絶対思う。
しかも、不安の強い子だ。
学校に行く場合のリスクももちろん考えるけど、行かない場合のリスクもめっちゃ考えるに決まってる!
- 行った場合のリスクは気になるけど、
- 行かなかった場合のリスクは気にならない。
とかさ、超絶不自然じゃん。
そんなわけないと、僕は思うんだよね。
この不安定な状態を、その子がヨシとしているとは到底思えない。
絶対不安だし、焦ってるよ。
そう見えないだけで。
勝手に自分で自分を追い込んでる。
大人がハッパかけなくても、自分で焦ってるよ。
ずっと同じ場所には居ない。
ちょっとずつ動いてる。
傍目にはそう見えないかもしれないけどね。
僕なんかが月に一回会うと、やっぱり状況は動いているんだよね。
毎日会うと分からないのかもしれないけど。
不登校初期(エネルギー枯渇中)は、目の前の学校から逃げることで頭がいっぱいかもしれない。
でも、エネルギーが溜まったら嫌でも考える。
「このままだと自分はどうなっちゃうの?」
ね。
この状況で膠着することはないと思うんだ。
そしてこの状態、完全に『vs自分』だ。
登校は不安。
でも不登校も不安。
どーする⁉︎
本人待ちしかないと思うんだよね。
雑談でもして、安心させてさ。
ちょっとだけ助け舟(「お母さんは〇〇がいいと思うなー」的な)を出してみたり。
あとは本人待ち。
本人が納得して動くの待ちだ。
納得しないと動かないんだもの。
親御さんは、焦らなくていいです。
焦りは子どもに伝わる。
親が焦ると、子どもも不安になるからね。
どっしり構えて、子どもが自発的に
- それでもやってみよう
- これならいけそうだ
と思えるのを待つしかない。
と、僕なんかは思うんだ。
心配もするでしょうが、大丈夫。
ジョジョに動きますよ。(岸辺露伴)
※何度も書いていますが、ASD及び知的にゆっくりな子はこの限りではありません。自分からはなかなか動かず、大人のお膳立てが必要なケースが多いように思います。