不登校

【これで最後】不登校がダメな理由 〜仮説③:みんな同じ理論〜【結論これっぽい】

「不登校ダメ、ゼッタイ」の理由。

たくさんのコメントありがとうごうざいます。

みなさんからの意見を拝読し、結局ここに行き着くのかなと思った。

 

みんな同じだから

 

 

今回の不登校絶対ダメという方の理由としては社会性が身につかず、社会に出られない、もしくは働いてからもまともに働けないからと言うことだと思いますが、そのような考えになるのは自分の経験した中からの事であり、それが全てではないにしても大体がその様になるだろうと考えるからではないかと思います。
p先生も書かれていたかと思いますが、不登校してたから適応できないままなのではなく、適応しにくい特性を持った人だから不登校になると言う発想が不登校絶対ダメ派の方にはないのかと思います
つまりはみんな周りにいる人は大体自分と同じ様だと思っているから自分のしてきたことから外れるのが許せないのではと思いました

 

このご意見とか、まさにそうで。

 

僕も何度も書いてきた。

そもそも「みんな同じような種を持ち、同じような花を咲かせるハズ」という理論。

みんな同等な能力を持っているはずで、だとしたら感じ方も同様で、我慢できないのは根性なしだから! ってやつ。

発達障害? 気合が足りん! って理論だ。

 

この理論に立てば、

  • 不登校はズル、なぜならみんな休みたいから
  • 不登校は親のせい、なぜなら無理やり戻さないから
  • 甘えを許可したらロクな大人にならん!

という理屈が成り立つ。

 

だって、みんな同じなのだから。

みんな同じスペックなのに、みんなと同じことができない理由がない。

できるに決まっている! という理屈。

 

正直、そもそもここかー……という、ちょっとがっかりな気持ちもある。

それはないでしょ。

と僕は思う。

そして、それはないでしょって考えが市民権を得ていると思っていたのだ。

だからこそ「不登校はなぜダメなの?」って強く疑問に思ったわけで。

 

まぁ、僕の認知の歪みですわ。

 

「そもそも違う理論」

僕の思う不登校はこう。

A集団は、学校が合う人たち。

B集団は、学校が合わない人たち。

もちろん実際にはこんなにハッキリクッキリ分けられず、環境によって入れ替わったりするんだけど、ここでは便宜上わかりやすさ優先で図示する。

 

多くの人はA集団に属し、学校が合うし、そこそこ楽しく通っている。

たまに「学校いやだな」と思うことはあるけど、まぁ納得して通えるレベル。(「みんな一つや二ついやなことくらいある!」はこのレベルだろう)

 

対して、B集団はそもそも学校が合わない。

理由はいろいろ。

知的な理由(高いことも低いこともある)だったり、発達障害特性とか、HSCとか、性格とか。

 

で、不登校はB集団から出る。

合わないから、不登校になった

これが赤い人。

僕が何度も言っている、『合わない子』だから不登校になった、不登校は親のせいじゃない、っていうのがこの考えから。

 

つまり、不登校になった時点でその子はB集団である可能性が高い。

「そういう子」だった。

そもそも合わないんだから、なぜ合わないか、何がいやかを見定めることからしか出発しない。

というのが僕の考え。

 

ちなみに合わないのに学校に行っている黄色い人たちは、とてもよく頑張っていると思う。

褒めてあげてほしい。

 

「みんな同じ理論」

次に、「みんな同じ理論」のモデルを示す。

 

そもそも全員A集団。

みんな同じ。

「学校やだなー」と思うことってあるよね、というのが黄色い人。

その中の一握り、甘えた人、気合の足りない人が、不登校になる。

 

「変身! とりゃ!」

 

黄色から赤になる。

で、そもそもこの赤い人もA集団の出身なわけだから、無理やり戻しましょうという理論。

戻せばまた普通のA集団の人になります、って理論。

つまり、不登校は親のせいってこと。

 

という解釈でOKでしょうか。

 

僕の意見

ただ、これはもう前提から全然違うと思う。

能力も感じ方も人それぞれだし、発達障害の存在は歴然たる事実だし、HSCも沢山いると思うし。

 

不登校は、「本人も行かなきゃいけないとは思っている、でも行けない」がデフォルトだ。

「行かないで済むの? ラッキー♪」って人はそもそも不登校にならない。(ASD特性のかなり強い人と知的にゆっくりな人を除く)

そもそも学校が合わない子だったから不登校になるんだと思う。

 

その特性っていつから?

受精したときから。

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だからこそ、親のせいじゃないし、育て方は関係ないと何度も書いている。

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どちらが正しい?

上記でファイナルアンサーだと僕は思うんだけど、それを証明する術はない。

エビデンスもない。

所詮「ぼくのかんがえるさいきょうのふとうこうりろん」に過ぎない。

 

だから、「みんな同じ理論」が正しいと思うなら、やってみればいいと思う。

無理やりひっぱっていけばよい。

甘えた根性を叩き直して、学校に適応できるのか。

出来た場合はそのまま社会に適応できて、将来的にも幸せな人生を送れるのか。

そのまま安泰か。

学校に戻れなかった場合は人生終わるのか。

試してみればよいと思う。

 

でも。

でもね。

多分うまく行かない。

ブログを読んでいる方からのたくさんのご意見がある通り、それでうまくいく確率って高くない。

僕も臨床経験上、そう思う。

 

だからさ。

「不登校ダメ」の理屈として、「みんな同じ」を推すのは全然いいと思う。

まず、試してみたらいい。

仮説を立てて、作戦を練る。

やってみて、答え合わせを行う。

 

子供に『寄り添う』ってこういうことだと僕は思う。

失敗したとしても、必要な過程だ。

「子どもに寄り添う」って、具体的にどーゆーこと? 発達相談に行ったり、ブログやネットで情報収集するとよく目にする「お子さんに寄り添ってあげてください」。 よくあるアドバイス...

 

 

そして、うまくいかなかったとき。

前提が間違ってたんじゃない? って疑ってほしい。

みんな同じ」じゃないかもしれない。

『普通の子』という前提が違っているかもしれないって考え方にシフトすることを、僕はおすすめしたい。

うちの子が普通じゃないって認めるのは勇気がいるけど、でも、そこからしか出発しないと僕は思うんだ。

同様に、不登校になった時点で『学校が合わない子』だと思って対応してみたけど、よくよく観察するとA集団のちょっとしたお休みだったってこともあるだろう。

その場合も柔軟に学校に戻してほしい。

(こっちのケースはあまり問題にならなそうだけど。)

 

とりあえず試してみて、うまくいけなければ「やっぱ最初の仮説が違った」って方向転換する柔軟さ、すごく大事だと思う。

さっさとコップを溢れさせてほしい。

コップの話 〜受容が早い親と遅い親の違い〜 親の受容の話を書いていて思ったんだけど。 親御さんがお子さんを受容する早さって、親のコップの大きさに反比例するんじゃないか...

 

 

今回意見を募ってみて、「ダメ、ゼッタイ!」を推す納得いく理屈は、ちょっと僕には分からなかった。(もちろん僕のブログの読者さんは不登校肯定派の方が多いと思うので、母集団が偏りまくっているのは承知) (あと『陰謀論』についてはあえてスルーさせてください笑)

やっぱり、ちゃんとした理屈はないのかもしれない。

もちろん僕の推す理屈にもちゃんとしたエビデンスはないんだけど、とりあえず「不登校はダメ!」とガチガチに決めてかかるのは勝率が低いと思った。

さっさとコップの水を溢れさせて、違う方法を試してみる柔軟さが大事なのかなーと。

 

「ダメ、ゼッタイ派」の理屈がないのであれば、僕(と文科省)の思う理屈、つまり不登校オッケーを、ちょっと強く推してみてもいいのかなーなんて思った。

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