ここ数回不登校について書いてきたけど。
不登校になると、その後どうなるか知ってます?
え、ご存知ない?
はいコチラ。
僕の考える不登校の成り立ち。
不登校になった子は、そもそも学校が合わない人だった。
フツーに学校に行けるA集団の人とは、考え方、感じ方、ストレス耐性、発達障害特性、刺激に対する過敏性なんかが違う。
『そういう人』だから不登校になった。
というのが僕の考え。
で。
その後どうなるか。
はいコチラ。
B集団の中で、実際に不登校になっている人だけを抜き出してみた。
実際に問題として表面化するのはこの子たちだろう。
将来的には、だいたいみんなどこかに属する。
もちろん!
まずはゆっくり休む必要がある。
安全基地である家庭でゆっくり休むのが一番大事。
すると、そのうち暇になってくる。
家にいてもつまんないし、人と接したい。
じゃあ、どの規模の集団なら入れそう?
「うーん、ここなら行ってみようかな」って場所が、たいてい見つかる。
最初は「普通に学校に戻るんだ! それしか道はない!」と思っていた子も、ゆっくり時間をかけて、それが全てじゃないと理解していく。
「普通がいい! 年収500万以上、星野源でいい!」
とか言ってた婚活女性が、ゆっくり自分と向き合い、あと現実を見て、
「ブサイクでも、自分を大事にしてくれる穏やかな男性と結婚したい」
となるのに似ている。
(星野源さんとかめちゃめちゃイケメンじゃないですか) (あれで普通なら、僕は人外か、一周回って新たな造形美⁉︎)
人と接したいというエネルギーがたまったら、つまり「暇だなー」と言い出したら、たいていイケる。
子どもの「自分で動く力」ってすごく強くて、どうしても家族以外の人を求める。
人と接する場所に出向き、居場所を見つけていく。
そりゃもう、止めたって勝手に行っちゃう。
Aさんは元の学校へ戻った。
それがベストと判断し、納得したからだ。
Bさんは少人数の適応指導教室で勉強を続けている。
Cさんは通信制の高校に入学して少しずつスクーリングを頑張っている。
たいていの子が勝手に動く。
「人は一人では生きていけない」というのは不登校の子にも真実で。
この子たちも、どうしても人を求めてしまうのだ。
事実、不登校の予後はとてもよい。
5年後には8割が社会復帰しているというデータがあるが、僕の体感でもそんなものだと思う。
そして、人生のお休み期間を経て社会復帰した子は、とても強い。
自分は何が苦手でなぜ壁に当たったのか、しっかり考えた経験を持つ。
これはA集団の人には経験できないことだ。
社会人になったときに、自分に合う環境はどのような場所か、自分で選びとることができるのだ。
さて。
気になる人がいますね。
そう、
と言って聞かないDさんだ。
家の環境もよい、ゆっくりする時間もあった。
でも、
この人。
お子さんが不登校になった。
そのとき、真っ先に思うのがこのDさんパターンではないでしょうか。
これ、困りますよね。
こうなってもらっちゃ困るからこそ、無理やり復学させようとしてしまうんですよね。
このDさん。
じゃあなぜ社会復帰しないのでしょうか?
これはですね、かなり特性の強いASDタイプ、もしくは知的にゆっくりなタイプのどちらかだと思われます。
人は人を求めてしまうもの。
でも、ASDタイプはその気持ちが薄い。
人を求める気持ちのない人は、社会復帰しない。
家にいるのが何よりハッピー!
社会に出たいと1ミリも思わない。
また知的にゆっくりなタイプは、人を求める気持ちはありながら実際に動く段には至らず、「まぁいいやー」になってしまいがち。
そもそも考えることが苦手。
加えて今までの人生でうまくいかなかった経験を重ねているのもあり、拗ねていることも多い。
「どうせ自分なんて」と思って、また動く算段も立てられないし、結果一向に動かない。
この両者には、ある程度大人が段取りを組んであげることをおすすめしている。
その子に合いそうな環境をお膳立てする。
でも……正直大人のエゴじゃないかっていう葛藤もある。
「社会適応を目指さない」が正解なんじゃっていう気持ちは、常に心の隅にある。
以上、不登校の予後の話。
「何が合わなかったのか」が分かれば、合う場所は見つけられる。
選択肢は多くはないんだけど、でも大丈夫、あります。
だから不登校の予後はよい。
むしろ、今後のピンチに強いとすら思う。
でも。
本来なら社会復帰したはずの子が、できなくなってしまうことがある。
周囲の対応によって、本来できたはずのことができなくなる。
Dさんになる。
不登校は親のせいじゃない。
でも予後は親の対応で変わる。
次回その話。
View Comments
頑なに過去の傷つき体験を引きずり対人恐怖症、醜形恐怖症の娘はこのままどうなるのかな・・・
空気は読める、むしろ読みすぎて他人に本音を言えない。常識は周囲よりあり、常識人の自分がなぜこんなに苦しむのか…!と家で爆発。
友達は欲しい、でも傷つくのはもう嫌だ!と不登校引きこもりになり早や1年。
本人はとても焦っています。もちろん家では十分安心安全な環境だと自覚しているのか、こんな家で一人過ごす事を望んでるわけではない!と不安定になると荒れます…
適応教室、カウンセリング、色々と環境は整えています。親は娘が動くの待ちの毎日です。
このような状況の予後はどうなんでしょうか。
ただでさえ多忙な年末年始、今年はもっと過酷でしょう。お体ご自愛ください。
とても分かりやすい。すっと入ります。そして、真実だと思います。
まぁあり得ないとは思うけれど、小学校入学の説明会で、この図を配布されて論理的に説明してくれていれば、不登校当初、あんなにあたふたして、子供も親も必要以上に傷つかずに済んだのにな、と思います。
今回の記事を読んで、空港とかにある、動く歩道のイメージがわきました。何の疑問もなく動く歩道に乗って移動するA集団。乗せられてるけど違和感のあるB集団。耐えきれず歩道から降りた子は、持っていた余計な荷物を捨てて、減らしながら、だんだん自分のペースで歩き始めるのかな。
動く歩道の速さには追いつけないかもしれないけど。
荷物も軽くなったし、自分の足で歩けるようになったら、突然の停電とか、行き先が間違っていた場合の方向転換もしやすいしね。
がんばれ!B集団の子供たち!我が子もだけど。
絶対、自分だけのゲートに辿り着いて、空に向かってテイクオフできるよ!!
我が家は知的にゆっくりです。それも高校不登校になってから心療内科で検査して分かりました。小中と普通級できて受験した普通高校を中退、で引きこもりくん。お先真っ暗8050問題がまさか自分に。
でも、引きこもりからアルバイトを経て(この間約8ヶ月)新たに普通高校(偏差値はかなり低め)へ通ってます。
「知的にゆっくり」は親も子供のペースで「ゆっくり」支えて行くしかないんですかね。「独立」は難しいのかなって年齢の割に幼い子を見て考えてしまいます。