発達障害

ADHDの見る世界

いつも思うんだけどさ。

 

シダキュア(花粉症治療薬)とミティキュア(ダニアレルギー治療薬)って、

そこはかとなくプリキュアみがあるよね。

 

2000JAUとか5000JAUって、戦闘能力に見えてくるよね⭐︎

 

こんにちは、僕です。

 

ADHDの見る世界

今日は、ADHDの話をしようと思う。

 

発達特性によって、その人の目に映る世界は異なる。

そもそも個人によって見るものは違うんだけど、中でも「定型発達」とか「ADHD」とかの大きな括りで一定の傾向はあるように思う。

だから認知に差が出るし、トラブルになる。

 

 

定型発達の世界がコレだとしたら、↓

ASD (自閉スペクトラム)の見る世界は、こんな感じ。↓

僕はそう理解している。

 

定型発達の持つ、『いい感じフィルター』。(青の網掛け。発達デコボコから見ると、特殊能力でありイリュージョン。)

コレをとっぱらった無駄に情報量の多い視野が、ASD的な物の見方だと考える。

だから空気読めない。

 

 

母
じゃあ、ADHDはどうなの?

 

そんな声が聞こえてくる気がするので、今日はそれを書く。

別に聞こえてこないけど、せっかく画像を作ったので披露させてください。

 

はいドン。

 

こんなイメージ。

 

 

定型発達をこれとすると、↓

 

ADHDはこう。↓

 

とりあえず、情報量が多い。

そして雑多。

 

情報が飛び飛びで、大きかったり小さかったり。

解像度もバラバラだ。

 

定型発達の視野では、真ん中のウォーリーに自然と目線が誘導される。

一方、ADHDではそれがない。

視線が定まらない。

 

この画像をパッと見せられて、どうですか?

 

あちこちに目が行きますよね。

 

まず半裸の男性が目に飛び込んできて、すぐにヨットが気になり。

よーく見ると、アレ? こっちには可愛いワンちゃん!

辻褄なくあちらこちらに興味が移る。

 

実際のADHDもそうじゃない?

ADHDって集中力がないとか、衝動性とか多動とか言われるが。

実際、こんな感じじゃん?

 

 

しかも、実際のADHDでは、きっとこの絵が動く。

大きくなったり小さくなったり、場所を変えたり。

色が濃くなり薄くなり、形を変える。

ある画が現れると、別の画はスーッと消えていく。

 

さらに音までついちゃったり。

人々の話し声、波の音、船の汽笛……。

 

休まらねェ!!!

 

刺激が入ってくるたびに気を取られる。

引っ張られて意識が飛んで、常に脳内マジカルバナナ状態。

 

これがね、おそらくADHDの見る世界なのだ。

 

こんな子がいました。

ADHDの子。

聞くと、家でメディアを5台ほど同時に視聴しているらしい。

 

  1. テレビ(リアルタイム)
  2. テレビ(録画再生)
  3. スマホ
  4. タブレット
  5. パソコン

その全てに、推しの情報を映してるって。

 

 

いったいその中で、今はどれを見てるの?

 

男の子
男の子
 全部見てるんじゃワレェ!!!

 

親御さんが1つでも消すと、烈火の如く怒り出すそうだ。

彼に言わせると、全部同時に視聴しているらしい。

 

すげーな。

処理能力ハンパない。

リアルでこの状態。↓

聖徳太子もビックリだ。

 

 

おそらくADHDの一般論として、彼らは「多量の情報を欲する」。

シャワーのように情報を浴びたい。

その状態が落ち着くのだ。

 

情報が足りないと、つらい。

落ち着いた環境はニガテ。

だから部屋が汚かったり、ガチャガチャうるさかったり。

 

たくさんの情報で脳内を埋め尽くしたい。

そんな性質があるように思う。

 

接し方のコツ

こう考えると、ADHDの子の視線を外から意図して誘導するのは難しい。

意図した場所を注視させるのって。

「授業をちゃんと聞いて」とか「先に宿題やっちゃいなさい」とか。

刺激があればきっとそちらを見るが、すぐに別の場所にうつる。

 

だからADHDへの指示は

  • 短く
  • 簡潔に
  • 落ち着いた環境で

と言われるのだ。

 

できるだけ、視線があちこちブレないように。

注目する場所を明示する。

その方が、指示の入りが良い。

 

この手法は有用で、さまざまな具体案がすでに活用されている。

  • 端的に指示を出す。
  • くどくど言わない。
  • やっていること(テレビ視聴など)を中断し、こちらに顔を向けさせてから要件を伝える。
  • 教室の座席は一番前。
  • 視界に入る掲示物を剥がす。

これらの方法を試してみるとよい。

 

 

そして。

集中力がないのと同時に、「過集中」を持つ子が多いのも、ADHDの世界観を知るとうなずける。

一見、真逆に見える二つの特徴。

普段は集中力がないのに、好きなことでは驚異的な集中を発揮するのもまたADHDの特徴だ。

 

どこか1ヶ所にロックオンすると、他が目に入らなくなる。

うごめく背景はBGMと化し、やがて宇宙の彼方へと消えていく。

これが「過集中」だ。

 

情報量が多すぎると、逆に一ヶ所に集中する。

同時に複数の情報を注視し続けるって、とっても大変。

他が全てお留守となり、一つのことのみに全集中する時がある。

 

これを僕は、

ADHDは「注意のお部屋」が一つ

と表現している。

いや、僕が考えたんじゃなくて、誰かの表現をパクったんだけど。

 

 

ADHDが全集中しているとき、他の話はまず入らない。

全然入らない。

冗談みたいに入らない。

 

特に、ADHDが怒っているときな。

怒りの感情に支配されているとき、マジで、ウソみたいに話が入らない。

でしょ?

怒りのスイッチ入っちゃってると、人の話なんて全然聞かないじゃん?

 

なので、

  • 短く
  • 簡潔に
  • 落ち着いた環境で

話す必要がある。

 

情報量を少なく、わかりやすく提示する。

そうすれば、さすがのADHDにも、話は入らない。

 

…………え?

 

いや、入らないのよ。

「入らない」です。

入ると思った?

またまたぁ。

全然入らないですよ。

 

落ち着いてわかりやすく諭したところで、まず入らない。

そう思って接してほしい。

だって、実際そーでしょ?

※じゃあどーすればいいんじゃい! と思ったアナタはこちら。

 

まとめ

 

ADHDの世界は、こう。↓

 

定型発達ともASDとも、物の見方が異なる。

※余談だがASDとADHDは多くのケースで合併しています。一人の人で、ASD的な視野のときと、ADHD的なときとがあるってことです。コレがまた支援者を混乱させる。

 

そしていつも言うことだが、これ自体がいいとか悪いとかの話ではない。

良い面もあれば、悪い面もある。

 

ADHD当事者は、これを知って多数派(定型発達)と軋轢を生まない努力をすべきだし。

多数派(定型発達)は、自分と異なる世界を見ている人種がいると理解する方がよい。

POSTED COMMENT

  1. ぼん より:

    先生お久しぶりです。
    息子が本当にそのまんま。好きな言葉は同時進行(笑)3つのことを同時にやりながらオンラインで会話もしてる感じ。かと思えば、お部屋がひとつの時には外部の声が全く届かずです。
    先生が作ってくださった画像で見えてる世界の違いがイメージできました。

  2. 杉母 より:

    いや~、わかる。わかりみです。
    ADHDの息子、彼の周りではいつも同時にいろんな機材が動いております。PCゲームしながら、携帯で音楽流しながらのタブレットでYouTube。あととにかく探し物をいつもしているのですが、目が節穴すぎて怖いとさえ思います。普通に部屋の真ん中に落ちてる物が見つけられない。たぶん、自分でここだろうなと思うところ以外は目がいかないのでしょう。で、探し物をしていると、他の事に目が行って違うことをやりだす始末。
    一人で生きていけるのだろうか…。

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