3月。
僕のところにも続々と嬉しい知らせが届いている。
受験生のみなさん、合格おめでとうございます。
不登校児の高校受験
不登校の中学生。
あ、不登校児って中学生が最多なんだけど。
この子たちの大部分が、高校を受験する。
今の日本で、中卒で社会に出るのは得策ではない。
少なくとも高校卒業の資格は欲しいところだ。
だもんで、不登校児も受験する。
周囲の大人はそれを強く勧めるし。
不登校児本人も、「高校は行かなきゃなー」とぼんやり考えていることが多い。
だから、大体の不登校児は受験する。
不登校なんだけど、高校は行くのだ。
でね。
不登校児って、自信が地に落ちていてですね。
学校行ってないし……。
勉強も遅れてるし……。
なんなら、人間として何か欠落している気さえするし……。
不登校という、少数派の道を選んだ子。
どうしても、「普通にできない」という負い目を抱えている子が多くて。
不登校でも、別にいいんだけどさ。
みんながみんな、そう思えるわけじゃないからさー。
だもんで、この子たち、受験にも自信がない。
高い……落ちたと思う……。
終わった……。
全然自信がない。
そしたらその学校、全員がハキハキした陽キャかよって話で。
そこ、不登校経験者が多く集まる学校じゃん?
引っ込み思案は先方も想定しているよ。
大丈夫。
不登校だから、イコール進路がないわけじゃない。
不登校だから、どの学校にも圧倒的不利ってわけでもない。
僕がその学校の面接官だったら、緊張とか小声とか、別に構わないよ。
入学する意欲のある子は積極的に採りたいけどな。
※実際、まったく行く気が見えない受験生もいます。大人に無理強いされて受験しただけで。面接態度が明らかに悪く、こりゃ来る気ないなって子。僕が面接官ならそっちを落とし、引っ込み思案でも頑張る気の見える子を合格させる。残念ながら僕、面接官じゃないので知らんけど。
ちゃんと合格する
でね。
不登校の子たち、実際合格している。
受かるんだよ。
そう言って心配していた子。
結構、受かってるんだよ。
答えられない問題があった。
案外、受かってるんだよ。
中途半端に無理やりまとめちゃった。
いや、受かってるんだよ。
受かるんだよ。
ちゃんと受かる。
大丈夫。
『完璧』じゃなくて良いって、毎年思い知らされる。
不登校の期間がある?
数学が追いついていない?
処理速度が遅く課題が仕上がらない?
願書ミスった?
大丈夫、受かるんだよ。
世の中、捨てたものじゃない。
不登校という、一見王道からドロップアウトした子。
受かるんだよ。
高校生になる。
その先の教育の道を、学校はちゃんと用意してくれる。
学校教育も捨てたもんじゃない。
「普通の道」を外れた子。
脱輪走行の子。
受かるんだよ。
行き先はある。
「学校教育」という懐は、想像より深いようだ。
普通から外れた子がおさまる場所が、ちゃんとある。
どうやら「普通一択」ではないらしい。
受かると、本人も嬉しい。
受験に合格するって、人格を認められたような気持ちになる。
「こんな自分でも評価された」って、非常に嬉しい。
自信が地に落ちている子だ。
認められるとめちゃくちゃに嬉しい。
よかったね。
おめでとうございます。
残念ながら不合格だった子。
あなたの人格が否定されたわけではない。
合格と不合格って、本当にちょっとした差だったりする。
あなたが想像するほど、あなたに足りないものがあったわけではない。
マジで。
たくさんの子たちを見ていて、合格と不合格とに、少なくとも人格面に大きな差はない。
運が悪かったのでしょうとしか言いようがない。
大丈夫。
あなたを受け入れる場所は、きっとある。
まとめ
世界は優しい。
尖った個性、変わった玉。
いったん脱輪した?
それでも、おさまる場所は、きっとある。
中学で不登校?
大丈夫。
その子たち、みんな高校に受かっているよ。
大人になったら社会に出てる。
道は一つじゃないし。
レールから外れたら人生終わりなんて、とんでもない。
サクラサク。
合格おめでとうございます。