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いじめっこの特徴

いじめが増えている。

不登校の理由の一つにも、「いじめ」がある。

すごく根深い問題だと思う。

 

悪いのは誰か?

いじめの件数は年々増えているらしい。

実際に増えているのか、認知件数が増えているだけかは僕には分からないけれど。

わかる人がいたら教えて。

いじめを定量化して件数を数えるのって、その性質上ムリな気もするけど。(どうしても主観になっちゃう)

 

とりあえず、増えているらしい。

そして不登校の原因として「いじめ」を挙げる子が一定数いるのも確かだ。

 

余談だけど、不登校の原因が「いじめ」な子って体感上多くない。

なんとなくのイメージだと、不登校=いじめって感じがするじゃん?

実際そんなことなくて。

 

もっとフワッとした理由が多いように思う。

  • なぜか朝起きられない
  • 授業ががいや
  • 勉強きらい
  • 友達や先生の大声
  • 行く気分じゃない
  • 自分でもなぜかよく分からない(←コレが最多)

 

そして、実際にいじめが原因なら、いじめっこと離れれば学校復帰する。

あまり長引かないケースが多い。

多くの不登校は、理由がよく分からないし、だからこそ長引く。

 

でね。

いじめについて、悪いのは誰かって。

 

そりゃもちろん、

 

100%

いじめた方が悪い。

 

いや、ちがうな。

 

120%

 

いやいや、

 

1000%

いじめた方が悪い。

 

 

そりゃそうだ。

いじめた方が絶対的に悪い。

どんな理由があっても、絶対に悪いに決まっている。

 

僕だって一応人の心を持つので、そのくらいは理解できる。

だいぶ小粒だけど。

人より小粒の良心だけど。

こつぶっこ、最近食べたら豆が入ってなかったけどどした?

 

 

その上で言うんだけど。

いじめっこを処罰したら解決ってわけじゃない

と思うんだ。

 

いじめは悪いよ。

そりゃ、絶対的に悪い。

 

でも、だからといって加害者を糾弾してもダメで。

「キミが悪い、だから罰します」

では、解決しない。

それどころか、事態が悪化しそうだ。

 

いじめっこの実際

ここから書くことについて、加害者側を擁護する気はないことは分かっていただきたい。

加害者が悪いよ。

そりゃ絶対。

その上で。

 

でもね、僕は聞くんだ。

発達障害、もしくはグレーゾーンで通院している子。

あと、境界知能や愛着障害、反抗挑戦性障害。

特性は「ある」、でも周囲からは見えにくいって子に多いでしょうか。

 

特性が「ある」ので、普段は被害者になることが多い。

失敗しがちだし、叱られやすい。

思い込みや勘違いは多いし。

コミュニケーションは下手だし。

考えていることが、周囲とちょっとズレている。

 

なので、責められたり、避けられたり、バカにされたり。

人とちょっと違うので、ちょっと目立ち、でも「明らかに支援対象」ってほどではない。

こんな子が一番槍玉に上がりやすくて。

 

被害者になりやすい。

言われちゃいやすい。

学校でも、その他の場所でも。

 

その子のことをよく分かっていない人から見たら、そりゃダメな行動なので、叱責や嘲笑の対象になる。

これの良し悪しは置いといて、世の中の仕組みってそうじゃん?

 

 

でね。

この子たちが、ある時なにか行動を起こす。

その時、加害者になることが結構あるのね。

被害者だったこの子が、加害者に転じる時がある。

 

パニックになったとき。

追い詰められて、余裕がなくなったとき。

  • 衝動的に強く言い返す。
  • 手が出る。
  • 我慢して我慢して最後に許せなくなり、以降執拗にいやがらせを続ける。
  • ネットになにか書いちゃう。
  • 相手の悪口をいいふらす。
  • 関係ない、自分より弱い人に八つ当たり。
  • 自分がやられたように、他の人にも叱責や侮蔑をする。
  • 正義を振りかざし、やりすぎる。

 

この子の側に立てば、気持ちは十二分に理解できる。

非常に苦手なシチュエーションだ。

 

瞬間的に被害的に受け取った。

一気に他責思考になった。

視野が狭く、別の捉え方ができなかった。

自分もそうされてきたので、そういうもんだと思い込んでいた。

 

わかる。

わかるんだよ。

 

でもそれ、相手からみたらいじめよな。

 

そう思うことがある。

 

加害者と被害者

被害者は、加害者の状況を知らない。

なぜその子がその行動をとったのかは分からない。

蓋を開ければ加害者にも加害者の事情があるんだけど、そんなの被害者には関係ない。

いじめは、やった方が1000%悪いわけで。

 

でもさ。

じゃあ加害者を罰すればそれで解決かというと。

 

絶対にそんなことはない。

 

 

加害者は、以前被害者だった。

生まれついての純粋な加害者って、そんな悪の大王みたいな人って、そうそういないと思うんだ。

 

多分、加害者は昔、被害者だった。

被害を受けた経験がある人が、次は人を加害する。

そんなふうに、僕には思えてならない。

 

 

加害者の肩を持つ気は毛頭ない。

実際、なんの被害も受けていない純然たる加害者もいるのかもしれない。

知る機会がないだけで。

そして、加害者の事情なんて被害者には関係がないのもよく分かる。

 

でも、その上で。

加害者には、被害者だった歴史がある。

 

そう思う。

ただ加害してるんじゃなくて、その子は、その人は、きっと以前に被害を受けてきたのではないだろうか。

 

 

いじめって、人生にめちゃくちゃ大きな影を落とす。

その人の考え方や価値観に多大なる影響を及ぼす。

 

変なところの窓が開く。

どうでもいいところをキャッチし、必要な情報をスルーする可能性が上がる。

玉がゆがむ。

入った情報の解釈が、変になる。

 

加害者には、加害者の歴史があると思う。

物事が変になるには、必ず理由がある。

その人は、被害体験を経て加害的になったのではないだろうか。

 

いじめっこの特徴

いじめっこの特徴。

もちろんいろんな人がいるんだけど。

 

敢えて挙げるなら、

いじめられた過去がある

だと思う。

 

虐げられた過去がある。

その場所は学校じゃなくて、家庭や道端や駅、保育園、塾、その他かもしれない。

でも加害者は、多分、元・被害者だ。

ただ責めても仕方ないと思う。

 

 

子供らを被害者に

加害者にもせずに

Mr.Children 『タガタメ』

 

いじめの話が出ると、僕はミスチルの桜井さんを思い出す。

子供らを、加害者にも被害者にもしないこと。

マジ、そこだよなーと。

 

タガタメ。

誰が為。

誰が為にそれをするか。

誰のために、いじめを解決するのか。

 

目の前の被害者だけじゃない。

子どもたちみんなのためだ。

被害者を、加害者を、その次の被害者を作らないためだ。

 

 

そのために、その子の特性を知ること。

必要な子に必要なケアを届けること。

本人が自分を知り、特性を知って生きていくこと。

その力を育てること。

 

必要なのは、愛や思いやり、真心のような、抽象的なものじゃない。

知識だ。

圧倒的な知識。

 

発達障害の知識、境界知能の知識、被虐待児の知識。

「自分と違う感覚を持つ人がいる」という知識。

「世界は広い」という知識。

 

知っているか知らないか、それだけの違い。

だけど知識は子どもたちを変え、子どもたちは世界を変えると、僕は本気で思う。

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