発達障害

女子の発達障害は少ない

こんなことを聞かれた。

 

母
この子、発達障害があると思うんです。

でも、別の病院で「診断はつかない」って言われたんです。

 

発達障害の男女差

一般に、女子の発達障害は少ない。

ASDもADHDも、男子に多い傾向がある。

 

でも、本当にそうなのか。

実際は同程度いて、見逃されているんじゃないかという話は以前からある。

 

 

診察していて、このようなことを言われることはままある。

そして、女児に多い。

 

母
すぐ怒るし、不注意だし、集中力もないし。

ADHDがあると思うんですけど……。

 

確かに、家の様子を聞くとADHDのようだ。

  • 順番が待てない。
  • 忘れっぽい。
  • 爆発すると手が付けられない。
  • プランニング苦手。
  • 集中力がない。

本人も自覚があり、バツが悪そうだ。(←こういうところもADHDっぽい)

 

だけど、学校では困らないらしい。

忘れ物もしないし、友達とのトラブルもない。

暴言・暴力なんてとんでもない。

活発で友達が多く、なんなら成績も良かったりする。

「絵が上手」「スポーツ得意」みたいな突き抜けた長所があり、一目置かれていたり。

先生に聞いても、まさか家の様子を信じてもらえないくらい。

 

 

こんなケース、女子に多い。

学校での適応は良いのに、家ではやりたい放題。

学校で頑張っている分、家で爆発するのだろう。

 

これだと、診断が付けづらい。

「家でも学校でも習い事でもどこでも、特性によって困っちゃう」が診断基準だから。

家でだけ困って他では困らないとなると、診断基準を満たさない。

 

そして。

女子なんだよね。

なぜか。

※男子もいます。割合として女子に多いって話です。

 

女子は社会性が高い

女子は、うまく仮面をかぶる。

何が求められているか、どう振る舞うのが正解か、よく分かっているのだ。

外では特性をコントロールする。

 

不思議だなと思う。

この男女差って、脳の差か、それとも社会的な背景によるものか。

興味深い。

とにかく、女子の方が仮面をかぶる傾向にある。

 

発達障害の男女差は、ここに起因する部分もありそうだ。

実際、特性はある。

それが

  • 男子はそのまま前面に出て、
  • 女子は仮面をかぶる。

結果、診断される率に差が生じる。

 

 

ADHDだけでなく、ASDも同様だ。

学校ではトラブルなし。

でも、家ではかんしゃくがひどい。

強いこだわりを持ち、親(特に母)にぶつけるので、家族はほとほと疲れてしまう。

支配的になることもしばしば。

高知能のASD女子に多いように思う。

 

有病率? 診断「されやすさ?」

発達障害の有病率には、男女差がある。

でも、実際はないのかもしれない。

見えやすいかどうかの違いかもしれない。

 

どちらが生きやすいか?

どちらにも生きにくさはあるだろう。

でも、診断されづらいがゆえの生きづらさも、あると思う。

 

特性に気づかず大人になり、あとで詰む

とかねー。

仕事、家事、育児の負担がマルチタスクでのしかかり、崩壊する。

大変そうだ。

 

女子には女子の大変さがありそうだ。

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