早生まれの子は、発達障害と診断されやすい。
らしい。
どゆこと?
これって誤診ですよね?
早生まれ(1〜3月生まれ)の子は、発達障害と診断されやすい。
らしい。
確かに、僕の実感としてもそうだ。
落ち着きがないとか、集団行動ができないとかの子。
が、そろそろ入学なので、さすがにまずいと思い相談に来ました。
よくある訴えだ。
月齢的に他の子より発達がゆっくりで当然と思っていたが、ひょっとしてその範疇を超えてる? という主訴で来院される。
早生まれにしても、さすがに落ち着きがなさすぎない? と。
確かに、早生まれの子は発達障害と診断されやすい気がする。
この図を見て欲しい。↓
(2012 Ricahrd L. Morrow )
カナダの論文だ。
年度末生まれほど、ADHDが増えるという論文。
これ、誤診じゃね?
早生まれほどADHDが多いとか、そんなわけなくね?
ADHDっぽく見えているだけで、実際は違うんじゃね?
誤診でしょ?
わかる。
至極真っ当な指摘だ。
実際その通りだろう。
誤診、もしくは過剰診断。
生まれ月によって発達障害の有病率が異なるなど、あるはずがない。
で・す・が。
めっちゃ不謹慎なこと言っていい?
不謹慎なこと言うよ?
阪神球場で巨人を応援するくらい不謹慎よ?
いい?
言っちゃうよ?
当たり前じゃね?
やめて、石を投げないで!
ちゃんと説明するから。
と、いうのもですね。
僕は個人的に、発達障害って環境が作る部分が少なからずあると思っていて。
少なからず、いや、多分に。
割と多くの占有度で、環境が作ると思っている。
発達障害には、診断基準がある。
詳しくは省くが、ざっくり書くと
の2点で示される。
例えばADHDだと、
①特性で
多動とか衝動性とか不注意で、
②困っている
学校でも家でもその他(学童、習い事など)でも困っちゃう。
ASDは、
①特性で
コミュニケーションやこだわりで、
②困っている
学校でも家でもその他(学童、習い事など)でも困っちゃう。
これで、大まかに診断基準を満たす。
(細かい点はもろもろ省略)(いずれにしても客観的な数値や指標はなく、主観での判断となる)(そしてこの「困っている」も主観)(結局、発達障害の診断は相当主観)
つまり、
ってことだ。
実際、この「困っている」というのがキーワードで。
診断基準にもしっかり記載されている。
ADHDの診断基準に
『社会的、学業的、または職業的機能において、臨床的に著しい障害が存在する』
とある。
ASDでは、
『症状は社会や職業その他の重要な機能に重大な障害を引き起こしている。』
だ。
要求されたことができない、または期待されるふるまいができないなど、
外(社会)で困っちゃうぜ!
ってことだ。
これに当てはめると、
そりゃ早生まれは診断率が高くなるわさー
と、個人的には思う。
そもそも発達障害って、「ある」か「ない」かの二項対立の概念ではない。
何度も書いている通りで、耳にタコだと思いますが。
「障害者」と「健常人」という構図ではないのだ。
「紅組」対「白組」じゃなくて。
「ピンク組」「薄紅組」「えんじ色組」「サーモンピンク組」「蛍光ピンク組」「オフホワイト組」「ワインレッド組」……みたいな。
薄い人から濃い人までスペクトラム状に広がっていて、中でも特に困る人を『障害』としましょうという話だ。
特性がやや薄くてもしっかり困れば診断がつくこともあるし、特性が濃くても困らなければ診断はつかない。
「困っている」のがキー。
これが診断には必須なわけ。
でさー。
発達障害の特性って、
多かれ少なかれ誰にでもある
と僕は思っていて。
特に子どもはそう。
子どもなんてみんな、多動で衝動的で不注意じゃん?
落ち着き払った幼児なんて、まず見ない。
子どもはみんな、基本的にADHD的だ。
じゃあ、その多動や衝動性や不注意。
低月齢ほど困るに決まってんじゃん。
周囲より幼いわけだから。
大人になったら大差なくても、幼児期・児童期はそれなりに差が出るだろう。
「いい子」に振る舞えず、やっちまう、つまり困っちゃうのは、低月齢の子に多いのが道理だ。
そりゃそうだ。
ADHDでもそうだし、ASDでもそうだろう。
空気を読んだコミュニケーションなんて前頭葉バリバリの高等テク、そりゃ低月齢の方がヘタだ。
当然だ。
やらかせば、受診を勧められる。
やらかした理由が「幼いから」でも、困れば受診を勧められる。
受診して、診断基準を満たせば、発達障害と診断される。
わけだから。
※診断基準に「同程度の年齢の発達水準に比べてより頻繁に強く認められること」とあるが、ここを客観的に評価するのは難しい。「早生まれだからこんなもんで普通でしょ」と判断するは、めっちゃ主観だ。そう思う人もいるし、思わない人もいる。同程度の年齢、つまりクラスの中で目立てば、「頻繁に強く」とされちゃうのが一般的だろう。つまり、発達障害の診断は相当主観ってこと。
そりゃ、早生まれに発達障害と診断される子が増える。
当然だと、僕は思うんだよなー。
何が言いたいかというと。
当然だけど、早生まれの子ほど発達障害特性が強いわけはない。
そんなバカな話はあり得ない。
でも実際は、早生まれは発達障害と診断される率が高い。
発達障害は環境に左右される
ってことだ。
周囲に、自分より成熟した子が多い環境では、自分の未熟さが目立つし。
自分より幼い子が多い環境では、多少の特性はマスクされる。
発達障害って、純粋にその子の特性を表す言葉ではない。
誰かが決めた『年度』という制度により、早生まれとそれ以外とで有病率に差が出る。
当然、クラスの環境、学校のシステム、評価する大人の主観によっても、有病率は大きく左右される。
ある環境Aではちっとも目立たなかった子が、別の環境Bでは発達障害と診断されることだってある。
↑コレね。
多少の特性はあっても診断に当たらない場所にいた子(星)が、環境が変わると診断基準を満たすことは、全然ある。
特性の強さを、絶対的に評価することなどできない。
どうしたって相対的で、主観的。
「星は動く」んです。
そんなもん。
一般的な捉え方と乖離があると思いますが、そんなもんだと僕は思う。
この話は、絶対に反論が出ると思うけど。
早生まれに発達障害が多いだなんておかしい。
過剰診断であり、誤診だ。
という意見は確実にあるだろう。
その意見はわかる。
実際正しい。
でも、発達障害の診断基準が相当あいまいで主観的である以上、こうなるのが当然だとも思う。
じゃあもっと客観的に、ビシッと白黒つける診断方法があるかというと、僕には思いつかない。
発達障害の診断は環境に左右される。
僕が診断に重きを置かない理由がココ。
どうしたって相対的な評価となる。
主観で判断される。
環境が変われば評価も変わる。
診断がつくかつかないかより、その子の特性を見てって理由がココなのだ。
診断って、流動的なものだ。
環境で容易に左右される。
目の前のこの子に、発達障害の診断がつくか否か。
非常に重要だし、大きな関心ごとだろう。
でも、実際こんなもん。
誤診なんてめちゃくちゃあるし、どれがどう誤診なのかを判断する基準もないときたもんだ。
そもそもの診断基準が、非常に主観的でフワッとしている。
一般的には発達障害が「ある」か「ない」かで捉えられるのは承知しているが。
実際の現場の感覚は、こんな感じです。
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うちの息子は2月生まれなので、トラブルが起きるたび、主人はずっと早生まれ説を唱えていました。
現在中2、主人も息子の特性は受け入れていますが、いまだにポロッと「早生まれだからなー」と言います。
私は心の中で“まだそれ言う!?”と毎回ツッコんでますが(笑)。
近所に小学校の同級生で、絵に描いたような出来杉くんがいるのですが、誕生日が息子と2日違いです。(もちろん中学は私立)
これをどう説明してくれるのか!と思います(笑)。
ただやっぱり、学年相応のことを求めたがる先生とは相性が悪かったなーと感じるので、早生まれゆえの不利はある気がします。
“4年生ならこれはできないと”“5年生なんだからここまではできるようにしよう”みたいな指導は、反発しやすいです。
主人が「一学年下のクラスだったらここまで目立ってない」とよく言うのですが、確かに4月からの1年で区切らず2〜3学年くらいが混ざっているようなクラスだったら、困り感も少しは減っていたのかなーと思います。
そういう環境であっても、特性がゼロになるわけではないと思うので、トラブルや困り感の要因の1つではある、と私の感覚では思います。
へー、へー、へー、へー!!!!
めっちゃ納得した!
確かに、特性があっても困らなければそれはもう問題じゃないもんなぁ…
あとは困らない環境を自力で用意出来る実力がついたら人生楽勝じゃないか!
石投げない(o´∀`)b
P先生がちょこちょこVaundy出すせいで、最近Vaundyにハマってしまった。良い!