前回の続き。
あくまで僕の趣味であり、主観です。
興味のある方、お暇な方だけどうぞ。
前回、自他境界の話を書いた。
ASDとHSCは、自他境界が薄い。
逆に限界まで濃くすると、サイコパスに行き着く。ような気がする。(僕が勝手に言ってるだけで、エビデンスはありません。)
自他境界がめっちゃ濃いって、
自分。以上!
ってことだ。
ローランド様は、
俺か、俺以外か。
だが、
サイコパスは
俺だ。
である。
俺以外など存在しない。
これはこれで生きにくそうなのは、予想できる。
いかにもトラブルが起きそうだ。
自他境界が薄いと困るが、強すぎてもそれはそれで困る。
やはり、平均的な自他境界の人が最も生きやいのだろう。
それぞれの生きにくさについて。
それぞれ、見える視界はどうなっているのだろう。
何を見て、どう考えているのか。
ってことで、図にしてみた。
↓コレ、平均的な自他境界の人の図。
真ん中に自分。
自分と外の境界線には、ところどころ穴が空いている。(黒い破線)
周りに、人や環境など様々なものが取り巻く。
それぞれが独立して、まぁ、こんな感じ。
あなたの世界観もこんな感じでしょうか。
じゃあ、自他境界が薄い人はどうかというと。
はいドン! ↓
全てがフワッと、ぼんやり、境目がない感じ。
どこまでが自分で、どこからが他人か、はたまた環境か。
よくわかんない。
すべてがぼんやり。
だから、時にうっかり、自分と電車が混ざり合ったりしちゃう。
自分って電車?
この世界ってハギーワギー?
自分も、世界も、色々行方不明。
そして。
このままじゃカオスじゃん?
情報量多すぎて、意味わかんないじゃん?
だから、はいドン! ↓
多すぎる情報を消す。
以前書いた、「敏感と鈍感は同じもの」、「敏感は行きすぎると鈍感になる」ってやつだ。
何に敏感で、何に鈍感かは、人による。
上の人は、電車に敏感、それ以外には鈍感になったようだ。
こうなると、
世界は電車
である。
世界は電車。
電車にしか興味がない。
そう、典型的なASDだ。
いるよね、こういう子。
ではでは。
最後に、自他境界が濃すぎるとどうか。
↓はいドン!
自分。以上!
自分以外何もねェ。
自分とそれ以外が完璧に区切られすぎて、もはや他のものなど何もない。
自分は自分じゃぁぁぁああ!
人の痛みも喜びも、全く響かない。
自分の損得が全ての行動原理。
そう、サイコパスですね。
ところで、一般にASDとサイコパスはよく似ていると言われる。
確かに、自分中心で周囲を顧みない行動や、にわかには理解しがたい理論など、似ている点が多い。
でも、ASDは自他境界が薄く、サイコパスは濃いのよ。
真逆の性質なのに、なぜ似てる? とずっと思っていたのだが。
きっと、こういうことじゃないかしら。
仮設を立ててみた。
↓これを、平均的な自他境界の人の見る世界とする。
自分の周囲の情報は鮮明で、遠ざかるほど不明瞭になる。
そして、ある程度の位置関係や人々の表情などは読み取ることができる。
↓サイコパスはこう。
自分しか見えねぇ!
↓そして、ASDはこうだ。
全てが鮮明で、むしろ自分(ウォーリー)はどこ⁉︎
自分が行方不明ってヤツだ。
あれ、全然違うじゃん? と思いきや……。
これだけの鮮明な情報、脳が処理しきれない。
脳の処理能力には限界がある。
過量の情報は、感覚鈍麻によりかき消され……
↓こうなる。
あっ!
サイコパスの視野とほぼ同じ!
↓サイコパスの視野
そう。
自分以外見えないのがサイコパスで。
自分以外が見えすぎて、逆に見えなくなるのがASD。
結局似たような視野、そして似たような行動になるんじゃないか。
そんな気がしている。
サイコパスは、黒い暗闇。
ASDは、白い暗闇。
光は多すぎると、何も見えなくなるのだ。
雪山のホワイトアウトのように。
ASDは、自分中心の行動を取ることがよくある。
「自閉症」と言われるくらいだ。
周囲に配慮しない、空気の読めない、自己中な行動を取る。
でも、よくよく観察すると、やっぱり周囲の影響を受けやすいように思う。
環境が変わるとパニックを起こす。
空気は読めないんだけど、でも周囲が不穏な感じになると、その違和感は敏感に察知する。
感覚刺激にも敏感で、キーとなる音や光からそっちの世界(マイワールド)に入って行ったり。
特定の言葉に固執し、やたら影響を受けたりする。
サイコパスには、これがない。
「空気の読めない、かつ自他境界が強い人(ツラの皮が厚い人)」にも、この感じを受けない。
やっぱり「自他境界が薄い」というのはASDの大きな特徴だと思う。
周囲に影響されやすい。
「自閉症」という表現はASDの特性にあんまり合ってない、むしろ逆で自分が開いちゃってる疾患だと、個人的には思っている。
さてさて自他境界。
薄すぎても濃すぎても、困りやすい。
なんだけど。
薄すぎ、もしくは濃すぎても、さほど困らない人たちがいる。
なんなら強みになっていたり。
そう。
HSC (自他境界が薄いのに困らない)
そして
カリスマ(自他境界が濃いのに困らない)
だ。
彼らはいったいなぜ、困らないのだろうか。
彼らの見る世界はどうなっているのだろう。
次回その話を書きます。
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すごい!わかりやすいです。
息子ではなく自分の中でも、色々腑に落ちました。
会社で社員が一気に増えて、今まさにホワイトアウト状態です。毎日人混みで仕事してて、自分が行方不明に。。なので、8人しかいない会社に転職します。笑
きっと息子も同じです。
4月から少人数の学校に進学しました。
少なければ、ウォーリーはすぐ見つかるのです(^^)
私はハギーワギーに吹きましたw
知見が広すぎる!
うちのアスペルガー息子もサイコパスだったらと心配でしたが、今回のお話に納得。
現在、世界がハギーワギーです。
自他境界の図にエンダーマンがいてじわり、ウォーリーで噴きました…懐かしい(゜ロ゜)
ASD面白い、開きまくってるが故に閉じて脳の負担減らす的な感じかぁ…周りにあまりいないタイプだったので、今後色んな方を観察してみます(っ´ω`c)
hscとカリスマが困らないのは、hscは周囲のニーズに敏感に気付くからで、カリスマは自分に自信を持って貫きつつ周囲のニーズとうまく合致していれば…なのかな?
次回、考えながらワクワクしながら待ってます!
今回のブログ、我が家の中2男子が「実におもしろい」と熟読していました。
因みに「俺か、俺以外か」「俺だ」のどちらでもなく「誰だ?」が自分にはしっくりくるとコメントを残していきました。
これまでに、うちの息子は「サイコパス?いやいや。。。」と思い悩むことがありましたが、うちの息子はASDでした。
サイコパスは台風の目みたいだと思います。
周囲は暴風雨で吹き飛ばされますが、中心は何も起きてないみたいな。
なぜ自分だけ周囲とトラブルが多いのか、そこは全く考えない。
言葉と行動の矛盾にも気づかない。
なぜか自分は優秀と思い込む。
本当に「自分、以上!」ですよね。
けれど、自分を客観視する機能がないので、思い悩まないのでは?
HSCの娘はネガティブな感情にものすごく影響を受けます。
優しい同級生と接しているはずなのに、楽しいこともあったはずなのに、たった1人の意地悪な言動で「全て最悪」になり、気持ちを切り替えられません。
まるでオセロのコマが全てひっくり返るようです。
周囲は振り回されますが、必要以上に憂鬱にならない分だけ、生きてて楽なのはサイコパスかな、と思います。