発達にデコボコのある子。
どこかに相談に行くと、療育(発達支援)や通級指導教室を勧められることがある。
または、親御さんが調べて選択肢に上がってくる。
療育や通級指導。
一般的にはそこまで馴染みがないだろう。
少なくとも、親御さん自身が小児期に受けておりよく知ってるよ! って人は多くないと思う。
よく相談される。
なので、一度僕の意見を書いてみる。
まず、結論。
やってみたらいいんじゃないでしょうか。
うん、なんでもね、できることはやってみたらいいと思うんですよ。
使えるもんは使えばいい。
合わなかったらやめればいいんだし。
実施にあたり、特段の問題がないのであれば、とりあえず前向きに考えてみてはどうでしょうか。
親御さんの不安は、この辺でしょうか。↓
僕の考えを説明する。
ひとつずつ書きます。
変わる、と思います。
僕はそう思う。
療育や通級では、トラブルを想定し、「こんなときはこうしよう」的な内容の活動を行うことが多い。
ソーシャルスキルってヤツね。
実際、日常生活で困っちゃいますよね。
これ、どうしても経験がモノを言う面があって。
例えば、「他の人が話しているときは聞きましょう」。
なんの対策もせず出来ちゃう子もいれば、全然聞けない子もいるわけです。
聞けなくて困っちゃうから、療育や通級を勧められるのだけども。
こんなのは、ノー練習より、練習して経験を積んだ方が、そりゃ出来やすいわけです。
「勝負に負けても怒らない練習」とかさ。
これも経験がモノを言うんだけど、普段の生活で回数を稼ぐのは結構大変で。
療育や通級で同年代の子と勝負し、勝ったり負けたりする練習。
大きな意味があると思う。
指先の細かい運動、全身運動、コミュニケーションやプランニングの練習なんかも。
やっぱり、やれば出来ることは増えると思う。
これ、結構聞かれるんですよね。
それが必要なほど大きなデコボコがあるんでしょうか、って。
そこまでヤバいの? 的な。
これはですね。
療育や通級の要・不要に、明確な線引きはない
と、僕は思うわけです。
確かに、デコボコが大きい子ほど困りごとが大きくなる。
傾向として、それはそうだ。
でも、ここに明確な線引きなどできない。
同じくらいのデコボコでも、環境や性格により、大きく困ったりさほど困らなかったりする。
また、デコボコが大きくてもあまり困らない子もいるし、小さなデコボコでかなり困る子も。
だもんで、あんまり気にせず受けられるなら選択肢に入れればいいと思う。
そこに線引きして、「通級が必要なほどマズイの⁉︎」とか思い悩む必要はないと思います。
上述の通り、どの子に支援が必要で、どの子には必要ないという明確な線引きは存在しないと僕は考えている。
ってゆーか、どの子にも支援は必要だ。
定型発達の子だって、多かれ少なかれデコボコはあるわけで。
個別の支援は、そりゃないよりあった方がいい。
だもんで、まずやってみれば良い。
不要になったらやめればいいんだし。
小児期に療育や通級指導を受けたからといって、その後の道が制限されることはない。
むしろ、僕の地域では、療育も通級も非常に人気で。
争奪戦の様相を呈している。
もうね、超人気。
開始は順番待ち。
すでに支援を受けている子は、いつ卒業させられるかとヒヤヒヤ。
そんな感じ。
すでにたくさんの子どもたちが支援を受けています。
これは僕は、要検討課題だと思っている。
物理的に送り迎えが難しいなら、親御さんの都合と天秤にかけるべき。
僕は、療育や支援は基本的に賛成派だけど、「子どものために親は都合をつけるべし!」とは思っていない。
子どもの都合も大事だし、親御さんの都合も同様に大事。
天秤にかけて考えていただければと思う。
通級指導により勉強が遅れる問題も、要検討だ。
週に数時間、授業に出ずに他のことをするわけだからね。
基本的には、小学校の授業を数時間欠席することで、そこまで大きな支障は出ないだろう。
でもさ。
「完璧主義で、授業に出ないと宿題ができなくなって家でめっちゃ荒れる」
とか、そんなケースもあるじゃん?
「本人が心配性で、勉強の遅れをとても気にする」とかさ。
「授業を抜けるとクラスメイトの目が気になる」とかもあると思う。
この辺、ケースごとにしっかり検討すべきだと思う。
本人が望まないなら無理強いすべきでないだろう。
なにがなんでも通級が最優先というわけではない。
これはですね、ぜひ直接聞いてみてほしい。
施設や先生によって、内容は違うだろう。
個別なのか、グループ活動か。
また子どもの特性毎に違った活動をしているところがほとんどだと思う。
その子に必要なのは、どんなことか。
実際に、有効な活動ができるのか。
大事ですよね。
ぜひ確認してください。
活動内容だけじゃなく、「授業ばっかりだと疲れちゃうから休憩の意味合いでの通級」って子もいると思う。
それも非常に大事。
ニーズに合った活動ができるか、直接確認していただければと思う。
聞く限り、どこの療育も通級も、かなり柔軟に、かつしっかり考えてやっていますヨ。
プロだなと思う。
だからこそ、「とりあえず使ってみれば」と僕は思うわけですが。
以上、メリットをメインに書いてきた。
僕は賛成派。
やってみたらいいと思っている。
でも、当たり前だけど、療育や通級にもデメリットはある。
メリットのみのことなんて、この世に存在しないからね。
デメリットの詳しい話は、長くなっちゃうし、あまりにケースバイケースだからここでは書かないけど。(需要あれば今度書きます。需要ある?)
でも、やっぱりデメリットは「ある」と思う。
その上で、総合的にはメリットがずっとずっと大きいケースが大半だろう。
僕、療育施設や通級指導教室の先生方と話す機会があるんだけど。
マジ、めっちゃいいと思う。
いやマジで、めっちゃいいと思うんですよ。
可能なら僕も子どもの頃に受けたかったもん。(当時は全然普及してなかったけど)(あったのかも知らんけど、1ミリも聞いたことがない)
ぜひ、積極的に選択肢に加えていただければと思う。
以上、僕の見解でした。
いいよね、療育。
いいよね、通級。
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現在3才6ヶ月の息子がいます。
2才3ヶ月で自閉スペクトラム・軽度の知的障害と診断され、そこから個別と小集団それぞれ週1回ずつ療育に通っています。
先生のおっしゃるように療育に入れるのは激戦ですよね!
2年待ちと言われながらも、タイミングに恵まれて通うことができています。
私自身は療育はメリットの方が多いと思います。
理由①
息子は色んな経験を積んで流れやルール理解することでできることが増えたから。
先生やお友だちの顔を覚えて楽しみに通っていますし、家庭以外に居場所があるというのは大事だと思っています。
理由②
相談相手が増えて私の気持ちが楽になったこと。
家族以外にも息子の成長に気がついて、喜んでるくださる先生方がいてくださり私は幸せです。
こういうときはどうしたらいいのか、と些細だけど困っているような相談事もお話ができてとても助かっています。
ほんとは理由②が1番大きいかもしれません。
息子の成長のためとはいえ、療育に結果だけを期待していません。
子どもの特性をどう受け止めて、どんな工夫をするか、どんな気持ちで過ごせるかなど親の気持ちの在り方が大事かな、とまだ母親歴浅いなりに思ってます。
(きっと子どもの年齢が上がっていくにつれて悩みが増えるのでしょうけど…( ´Д`))
なので、私たち家族を応援してくれる方々がこんなにいるんだ〜!と心強く思える今の感情を持てただけで療育様様です。
(児童精神科医の先生もです)
逆に、デメリットは思いつかなかったので先生に記事あげていただきたいです☆
需要あります!!
小2から通級に通い、現在、中学通級にも通っています。
通い始めたときは、正直半信半疑でした。“本当に行く意味あるの?”と思ってました。
でも、在籍中は本籍校の担任と定期的に情報共有してくれるし、本人が本籍校で荒れていた時期は、様子を見に行ってくれた上で的確なアドバイスももらえたし(もちろん担任とも話してくれました)、保護者フォローもしっかりしてくれて子どもとの関わり方などたくさんのことを教わりました。
あと、親から担任にお願いしたいときに『こういう感じで対応してください』と言いづらいことでも『通級の先生がこういうふうにするといいって言ってました!』みたいな言い回しだと伝えやすかったり…。(もちろん実際に通級の先生がおっしゃったことを、です)
なにより本人が毎回とても楽しそうだったし、“自分のことを絶対に否定しない、認めてくれる先生がいる”という居場所がとても大切だったと思います。
“通級に行ったから〇〇が良くなった!”みたいな効果の出方ではないですが、コツコツと積み重ねた結果がいろんな面で本人の成長につながっていると思っています。
今は中学通級になり、やりくりはけっこう大変です。。。
小学校通級と違い、都合のいい日を自分で決めて毎月予約をする感じなので。
本人の希望で授業はなるべく欠席したくない、私の仕事、下の子の予定…全部をクリアする日をいくつか候補日として出して通級担任の都合とすり合わせて、やっと決定(^_^;)。
それでもやっぱり本人はとても楽しそうなので、それだけでも行く意味はあるかなと思って毎月がんばってます。
無料でこれだけの支援が受けられるのは、やっぱりお得だなーと思うので、行ける環境なら私もオススメです!
10年以上昔、ご近所の小児科のお医者さんが、自分のお子さんを療育に通わせてました。そのお子さん、ウチの子達とちょっと歳が離れててじっくり話したことがなくて、少し話したくらいではどこも目立つ所がなかったし、なぜそんな話になったのか、覚えてないんですが。やっぱり医療関係者の奥さんが自分から、療育に行ってる、と晴れやかな顔でお話ししてくれて、その表情から、よくわからないけどいいものなんだろうなと思った事は覚えてます。
子供が一部の教師とこじれた後だから余計に思う事ですが、「いい先生」「自分が何かできるようになった嬉しい時間」の思い出が、もし10年経ってもぼんやりでも残るとしたら、とても心強い事だと思います。少ない人生経験の中で、「大人は敵じゃない」と思える体験を積み上げる事ができるといいですね。
二年ほど通級に通ってます。徒歩では遠い他校まで行くので、仕事をしているのもあり、送迎はかなり負担です。通級の日は仕事のやりくりをしないといけないので、子供に対してもピリピリしがちです…。
親的なメリットは相談先が増えるのと、親も努力している姿勢を学校にみせることで先生の協力を得やすいと思います。
デメリットは気になるので、是非お願いします!