どんな学校でも不登校は起こり得る。
一般的に「めっちゃいい」と言われている学校でも起こり得る。
「その子に合うか」がめちゃくちゃ重要。
先日、いわゆる「めっちゃいい学校」の不登校の受診が何人か続いた。
へー。
やっぱ「めっちゃいい学校」でも不登校になる子はいるよね。
僕は地元の公立中学校(しかも荒れてた)の出身なので、「めっちゃいい学校」ってどんなところか知らない。
めっちゃいい学校は、なんかめっちゃいいんだろうな……という、ふんわりしたイメージだけ持っている。
いじめはなく、給食は豪華(ビーフストロガノフとか出る)(ビーフストロガノフってどんな料理?)、校舎はピカピカで冷暖房完備、トイレは自動でフタが開くアレに違いない。
挨拶は一律「ごきげんよう」。
先生は武田鉄矢と反町隆史と仲間由紀恵で……。
いや、林修先生とか池上さんとかでんじろう⁉︎
なんともフワッとした、バカみたいなイメージ。
完全な偏見だ。
そんな環境でも、まぁ不登校になる子はなるよな、と。
で。
よく考えたら僕は病院勤務なので、「めっちゃいい学校」出身の同僚がたくさんいることに気づいた。
隣の席の同僚に聞いてみる。
「めっちゃいい学校って、具体的にどんな感じ?
やっぱめっちゃいいの?」
……今振り返るとアホ丸出しの質問だが、めっちゃいい学校出身のその医師は気持ちよく答えてくれた。
さすがめっちゃいい学校。
卒業生の性格も、めっちゃいい。
曰く、不登校になる気持ちはわかると。
めっちゃいい学校は、その人に合えばめっちゃいい。
でも、合わないとかなり辛いらしい。
めっちゃいい学校だけあって、ぼんやりしていると勉強についていけなくなる。
中1から塾通いが普通だそうだ。
校則が厳しかったり、独特の学校行事もある。
高偏差値だけあってこれみよがしなイジメはないが、浮いちゃうとやっぱり居心地は悪い。
そんなぶっちゃけ話も教えてくれた。
へー、そんな考え方もあるのね。
この話を聞いて、確かにしんどそうだと思った。
少なくとも僕は合わなそう。
地元の底辺校(ヤンキーばかり)でよかったのかもしれない。
日本トップクラスの「めっちゃいい学校」でも、万人にとって100点満点というわけではなさそうだ。
そりゃそうか。
彼は言う。
自分は文化祭だけ見て決めて、ちょっと後悔した。
ふむ。
経験者の話は説得力がある。
やっぱりフワッとしたイメージで学校を選んではいけないのだ。
僕みたいに、めっちゃいい学校はめっちゃいいに決まっている! というイメージ先行で突っ走ってはいけない。
ちゃんと吟味すべきだ。
しかも、めっちゃいい学校で合わなかった場合、公立中に転籍するのも難しかったりするらしい。
めっちゃ勉強していい学校に入ったので、今までの努力を捨てることができない。
成功してきたプライドもあり。
らしい。
「転校」ではなく「不登校」になる気持ちもわかると、隣の彼は言う。
なるほどな、と思う。
やっぱり学校には合う・合わないがある。
偏差値の高い学校、イコールその子にとって良い学校、ではないのだ。
僕自身は学校を選べる環境になかったので、「この学校は自分に合うか」という視点がすっぽり抜けていることに気づいた。
小中高は地元の公立一択で選択の余地などなかったし、大学は「とにかく医学部、医学部ならどこでもいいからどっかひっかかってくれぇぇぇぇぇ!」という状態だった。
学校の雰囲気とか理念とか教育方針とか設備とかビーフストロガノフとか、考えたことなかった。
結果、僕はこれまで通ったどの学校でもそこそこ浮き、でも致命的ではなかった。
不登校へは至らず、大きなトラブルなく卒業した。
通った学校が自分に合っていたか否かすら考えたことがなかった。
コレ、良くないよね。
一応大きな問題なく卒業したからよかったものの、単なる結果論だよね。
現時点で学校が「合わない」と感じている子。
大きなトラブルとか致命的な何かがあって、転校を考えている人。
現在不登校で、高校選び真っ最中の中学生たち。
見学に行こう!!!
もう、力強くお勧めする。
私立が良いとかイヤ公立がとか、色々あると思うけど。
偏差値とか進学実績とか地域の評判とか、気になると思うけど。
まず、見に行こう!!!
とにかく見よう。
校舎が綺麗などのハード面より、先生や生徒の雰囲気、授業の様子などのソフト面を重視する方がよさそうだ。
本当にそこでいい?
3年間通えそう?
あなたに合ってる?
課題の量は?
通学時間は?
この時期、志望校選びに苦労している人も多いだろう。
アレもコレも不安で、とりあえず有名どころに飛びつきたくなる気持ちはわかる。
でも、決める前にとりあえず見学に行こう!
話はそれからだ。
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先生のブログにいつも力をもらっています。
ありがとうございます。
子供は友達とのいざこざにより4月から不登校です。
本人はそう言っていますが、自己肯定感が低すぎる子供はきっと親がちゃに外れたんだなと思います。私は自分のことに一生懸命でとにかく(褒めていない・話を聞いていない)だったと思います。今はその時間を取り戻す時なのかなと思っています。
元気がでて次に進めそうなら学校見学にいけたらいいな。
仲の良い友人と同じ公立中学でもいいし、環境を変えて私立中学でもいい。私と同じヤンキーの多い高校でも、通信でもいい。もし学校に行ける未来があるのなら嫌いだったお弁当作りだって喜んでやります。やらせて欲しいです。
私自身は高校の見学に行かなかったし、そんなのあるの?って感じでした。
有名大に行く子でも公立が第一選択の地域に住んで居たので、とにかく公立高校へ。でも英語苦手だから普通科には行きたくない。
家庭科は得意だから家政科にしよう。
そして校内の推薦に申し込んだら、担任も驚きの(全教科の成績は普通だったが、家庭科絡みで賞を受賞していて皆勤だったからかも)推薦に選ばれ推薦入試。
面接だけで、皆より早い時期に合格してた。
滑り止めの私立は入試が早いから受験していたけど、市内にはその高校しかなく、市外に行く人ももちろんいたが、近いからとそこしか考えなかった。
(担任には併願は私のレベルでは難しい学校だからと言われいたが、押しきった(笑)当時は珍しいマークシート方式の学校だったから、運で合格した(笑))
だから公立も私立も見学もしないで受験。しかも担任には難しいと思われてた(汗)
だから入試がピント来ない。
高校後は当時は私のやりたい事は専門学校しかなくて、推薦入試で作文提出のみ。
卒業後の修行先は申し込めば入れる所で・・・
トラブルで辞めて途中入社(会社じゃないけど)した先はバイトでとりあえず採用され気に入られて翌年度から社員になった。
試験とも無縁な人生だけど、好きな事が出来て、独身時代の最後の頃は忙しかったが女性の平均給与よりは多かったと思う。
だから問題多き子どもの導き方がわからない。
タイムリーなのでコメントさせてください。
我が家の中2男子、先日初めて学校見学に行きました。
不登校から脱却するも毎日昼前後登校でなんとかかんとか学校に行っています。
本人は普通科希望です。
ただ高1の姉の同級生(いわゆるいい学校)が入学後不登校になり7ヶ月で退学になってしまったこともあり、単位制や通信も親は考えています。
小学校のころ毎週近くを通っていた高校で説明会がありました。
身近で気軽に感じるかなと声をかけたら「説明会に行ってみる」と。
1年前は不登校真っ只中で外にも出られなかったので、それと比べたら行ってみようかなと思っただけで「いい感じやん」と思いました。
「ここに来たい」とかはなくとも
いろいろ感じるところもあったようです。
「こういうところは合ってるけど、これがこうなったらつらいかな」とか。
中学生からすると高校生は体験したことがないこと。
見て聞いて体験するだけでも自分がどう思っているか感じることができ良かったと思いました。
学生の頃って、自分の身に起こることをフカンで見られないですよね。なかなか。
「自分に合った場所を探そう」と意識して視野を広げるって、本人だけでは難しいし、親も、目線が子供と近すぎたり凝り固まっていると忘れてしまいそう。
気を付けたいですね。
前半の「めっちゃいい」のオンパレードで、途中から「めっちゃ」の意味を忘れそうになりましたw