前回の続き。
親子関係から不登校になる理由として、
について書いた。
コントロールできていれば、親のいうことを聞いて学校に行くだろうし。
できていなければ、親から離れて学校に行くだろう。
結局学校に行くよねって話。
今日はその続きで、③親が子供に依存した場合 を書く。
最後、親の方が子どもと離れられないってケースね。
これも、不登校につながりやすいってことはないように思う。
子どもに依存した親って、具体的には、
って感じになるでしょうか。
その親御さん、多分不登校は望まない。
お子さんには、「いい子」でいてほしいわけだ。
社会的に認められる「いい子」。
だって、自分(親)に自信がないから、子どもで自己実現しようとしているのだ。
子どもが親の通知表になる。
人並みに学校を出て、世間様から認められて、かつ自分を一番大事にしてくれる優しい子。
それを失ったら自分(親)が耐えられない!
「学校に行かないで、今この瞬間を自分と一緒に過ごしてほしい」なんて親御さんは、きっと相当に少ない。
やめてー!
学校に行っちゃヤダー!
なんて、駄々っ子の幼児のような親御さん、います?
「学歴も人生も全て捨てて親に尽くしなさい」という価値観を持った親御さん、きっとすごく少ないと思う。
「私(親)が不幸なのだから、あなた(子)だけ幸せになるのは許さない。
学校も許さない。
一緒にズブズブに堕ちていきましょう。」
怖っ。
いる?
いないよねー。
親としてちゃんと子供を育てました! ってところに自分の存在価値を見出し、依存してるんだもん。
親御さんの持つ価値観に則った人生を、お子さんにも押し付けるはずだ。
やっぱり、学校に行っていわゆる「いい子」でいてほしいはず。
親御さんの中には「学校=正義」って価値観があるはず。
そこから外れるのは、子どもに依存している親ならなおのこと、耐えられないだろう。
やっぱり、不登校は「その子」の性質の問題だと思う。
性質のない子を親御さんの接し方で不登校にするのは、めっちゃ難しいと、僕は思う。
ただね。
ただですよ。
不登校になった「後」に、親御さんの接し方で状況を悪化させている例は、たくさん見る。
これも、以前から書いている通り。
質問者さんがおっしゃるような、子どもを支配したり、コントロールするような親御さん。
ただでさえ、そういうタイプだ。
子どもが不登校になったりしたらもう大変!
輪をかけて支配的に、過干渉になりまくる。
それまでさほど目立たなかった過干渉が、不登校を機に噴出するケースは多くある。
そして、これはこじれる。
本来なら、少し休めば自分を見つめ直し、学校に戻れたかもしれない子。
それが親の態度でしっちゃかめっちゃかになっちゃうことは、ままある。
もともと合わないから不登校になったのに、親から否定され、責められ、罵られ。
学校に行け! と言われても、行けないから今こうなっているのに。
自己肯定感はズタボロ、親との関係もズタボロ。
傷口に塩を塗るとは、まさにこのこと。
かちかち山のウサギも真っ青。
もしくは、「不登校の子どもを甲斐甲斐しく世話する私(親)」がアイデンティティーになっている親御さんね。
これ、依存ですよね。
子どもに依存してる。
お子さんが敏感に察し、ずっと「不登校の手のかかる子ども」のままでいる。
いなくちゃいけない。
親の役割を取り上げないために。
↓これね。
こんなケースは見るなー。
見るけど、あくまで不登校になった「後」の問題だ。
不登校そのものは、その子の特性に僕には思える。
だから不登校になった「後」に、学校に戻れない理由として、親子関係は大きいと思う。
この辺が混同されてるのかなー。
あくまで純粋な理由は、本人にあると思うんだけど。僕はね。
まぁ目の前の不登校児にどう接するかが問題なのであって、そもそもの問題か後から付帯した問題かの区別はどーでもいいっちゃそうなんだけど。
ただ僕個人的には、「親の問題」と「子の問題」を分けて考えたくて。
そうしないと、接し方もワケ分かんなくなっちゃうから。
子どもには学校に行けない理由があって、それは子どもの問題。
心配で過干渉しちゃうのは、親の問題。
分けたいのよ。
それぞれの問題は、それぞれが解決するしかないわけだし。
だからしつこく「不登校は子どもの問題」って言ってるんだろうなー。
親のせいで不登校になったケースを、僕は見たことがない。
不登校になった後、親子関係が理由でこじれるケースは多々ある。
親の接し方で不登校になること、僕が見たことないだけで「ある」のかもしれないけど。
でも僕は見たことないんだよなぁ。
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いつもありがとうございます。最近先生のブログに出会い、少しずつ読み進めております。毎日お忙しいでしょうに、患者さん以外の私達に貴重なお休みの時間を使って頂き、本当に感謝しております。
息子は中2の時、ゲーム機を買うまで学校に行かない、というストライキから不登校が始まりました。学校には学習面も人間関係も何も問題なく、ただただ縛られた生活が嫌になったのではないかと思います。友達は塾も行かずゲーム時間も制限されず自由なのに、なぜ自分だけこんなに縛られた生活なのかと。今は毎日ゲーム三昧です。
過干渉、教育虐待、面前DV…息子の不登校は、私達親のせいだとしか思えません。
こんにちは。良く理解出来ます。
娘に言われました。私(娘)の気持ちの問題だと。
私、親が、あの時こうしていたら、ああしていたら、とむすめに言ったら、私の問題。私の気持ちの問題。と言われます。だから、他の人にはどうしようもない。時間が解決してくれた。と。
ただ、娘には、どうしようも無い事でも何とか出来ないと自分を責めるのが親だと言いましたが。
この世には理不尽があると諦めるしかないかな。
③の依存親ですが、
子どもには「いい子」でいてほしい。
子どもが親の通知表。ちゃんと子供を育てました!ってところに自分の存在価値を見出し、依存。
親の持つ価値観に則った人生を子どもに押し付ける。
↓
もし、繊細なタイプの子どもがこの親に育てられたらかなり危険だと思いました。いい子でいなきゃ愛されないわけですよね…。辛いです。
どうしても不登校を自分のせいにしたいわけではありませんが、心あたりのようなものがあるから苦しいんだと思います。敏感で生きづらい性質を持って生まれてきた息子でも、私じゃなくてもっと大らかで鈍感なお母さんに育てられていたら、違った人生だったんじゃないかって。
子どもの特性に対して、NGな育て方の組み合わせというのがあるのではないかと思ってしまいます。
はじめてコメントさせていただきます。
タイトルを見てドキッとしました。
我が家は私のせいで息子が不登校になったんじゃないかと思っていたので。
①支配(コントロールできている)のタイプなんだと思います。
こうした方がいい、それはやめたほうがいい。
小さな頃から将来困らないようにと、ずっと過干渉でいました。
そして私は学校が嫌いでした。
私が小学生の頃、いじめられたことを訴えても助けてくれなかった先生。
嫌なあだ名で学年のほぼ全員の男子から呼ばれ、それが卒業まで2年以上続いていて、学校に行くのが本当に嫌だった。
加えて親になってから、色々なことに説明が少なすぎて理解できない、学校の仕組みにイライラ。
学校が嫌い。本当にストレス。
息子が1年生の後半の頃、友達に嫌なことをされたか何かで子供が学校に行きたくないと言いました。
学校は助けてくれない。
母ちゃんも学校が嫌いで、行かなきゃいけないのが辛かった。
だから行きたくないなら行かなくていい。
学校に行きたくないと息子が言ったとき、ずっとそうやって話していました。
低学年のうちは年1〜2回、1週間くらい休んで、気持ちが持ち直せたら学校へ行っていました。
3年生くらいから休む頻度が増えてきて、6年生の今は行かない日のが多いです。
友達がたくさんいたら学校も楽しく行けるのでしょうが、仲のいい子は一人しかいない。
これもまた、低学年のうちに自由に遊ばせてあげず、習い事や、親と連絡の取れないお友達のうちに行かせないように縛り付けていたせいなのかなと。
下校後に友達と遊べるとか、やりたいゲームがある(休んだ日はゲームができない)ときは学校へ行きます。
休んだ日は早起きして通信教育のタブレットだけはこなし、あとはひたすら家にある何度も読んだ漫画や本を読んだり、ダラダラと過ごしています。
私自身、今は学校と向き合えるようになりました。
休む頻度が増えてから、先生達ともたくさん話し合い、私のときとはは違う、息子は学校に行けるように最大限のフォローをしてもらっていると思えるように。
だから学校へ行くように、あの手この手と促してみるのですが、行きたくないと頑なです。
学校へ行かない理由はその時々によって違います。
友達がいなくて楽しくない。
音楽の先生が怖い。
勉強が嫌い。
でも、低学年の頃に息子にかけてしまった、学校は助けてくれない、行きたくないなら行かなくていい。という呪文が、彼の中ではずっと生きていて、それが原因で学校に行かないんじゃないかなと思ってしまうのですよね。
長々と失礼しました。