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不登校の親に共通する特徴

まず最初に謝ります。

 

“不登校の親に共通する特徴”

 

このタイトルを見て、どう感じました?

 

特に当事者の方。(現在不登校の子の親御さん)

ドキッとして、もやっと広がる罪悪感と、不登校の原因が明らかになればという淡い期待とで、意を決してこのページを開いた方がいらっしゃるのではないでしょうか。

多少なりともイヤな気持ちになりましたよね。

 

マジでゴメンナサイ!

 

不登校の親御さんの特徴?

僕ね、どこかでこの文言を見たんですよ。

ネットだったか本屋だったか何かのチラシか、忘れたけど。

 

で、こう思った。

 

すげーパワーワードだな。

 

 

当事者(不登校児の親御さん)はきっと、スルーできない。

心に波風を立てまくる文言だろうなと。

 

で、せっかくだからちょっと考えたんだ。

 

不登校の親の特徴?

共通するものなんてある?

 

いや、ないだろ。

いろんな人がいるし。

 

大体親のせいで不登校になるわけじゃないし。

本人の、持って生まれた特性だし。

なのに不安を煽って。

誰得やねん。

そんなん、言わんといてやってほしいわー。

 

コレが本音。

ファイナルアンサー。

 

 

なんだけど、ふと思った。

 

あれ?

共通する特徴あったわ。

 

こんな文言がスルーできない人が多い!

 

そうなんだよ。

ちゃんと受け止めて向き合おうとしちゃう、いい人が多いのよ。

 

そう思ったからこそ、敢えてこのタイトルで書いた。

ドキッとした人にこそ伝えたいと思って。

 

常識的な『いい人』

僕の感覚では、不登校の子の親御さんは『いい人』が多い。

すごく常識的で普通。

会話もスムーズだし、フツーにいい人。

多分、マジメな『いい人』が多いんだと思う。

 

 

不登校児も、マジメな子が多かったりする。

不登校って一般的に、

行かなきゃいけないのは分かってるけど、どーーーーーしてもムリ!!!

な状態だ。

 

ってことはこの子、他の場面でも同様に、〇〇しなきゃ! と思ってきただろう。

不登校に至るまでに、他にも色々、たくさん頑張ってきた可能性が高い。

めっちゃ頑張って、めっちゃ我慢してきた。

だからこそ不登校に至ったわけで。

 

男の子
苦手な子がいるけど我慢しなきゃ。

 

女の子
授業イヤだけど頑張らなくちゃ。

 

今まで頑張って来た子たち。

頑張って頑張って限界を迎えて、どーしてもムリ! になったところが不登校だ。

 

不登校児はみんな、それまで相当頑張ってきている。

頑張ってきていない不登校児って、僕は見たことがない。

 

つまり、『頑張り屋』が多い。

 

  • まーいいでしょ
  • サボればいいでしょ
  • ちゃらんぽらーん

みたいな子って、不登校になりづらいと思うんだ。

ちょいちょいガス抜きができるから、大爆発(不登校)を起こしづらいのでしょう。

 

この『頑張り屋』の性質は、持って生まれたものだと僕は思っていて。

生まれつき真面目ないい子で、頑張り屋。(←この辺の特徴から、不登校はHSCに多いのだと思う)

だからこそ限界突破して不登校になるわけで。

 

 

でね。

子どもが頑張り屋のいい子ってことは、その親御さんもまた頑張り屋のいい人である可能性が高い。

親子って似るからね。

親御さんも、マトモでちゃんとした方が多い。

 

そう。

つながりましたね。

不登校の親御さんは、マジメないい人が多い。

だからこそ、“不登校の親の特徴”なんて文言をスルーできない。

 

もしかして親のせい?

 

どうしたらいい?

 

『ちゃんと』しなくちゃ。

 

そんな風に考えがち。

 

自分のせいで子供が不登校になったのなら、『ちゃんと』しなくちゃ!

 

まーマジメよな。

良識のある、いい大人。

 

 

勘違いしないでほしいのが、親が『いい人』だから子どもが不登校になったわけじゃない。

学校が合わない特性を持ったお子さんの親御さんは、『いい人』が多いってだけ。

 

だから当たり前だけど、『いい人』を抑えれば子どもが不登校にならなかったとか、登校を再開するとかって話じゃない。

持って生まれた性質の話。

 

頑張り屋さんが不登校になりやすい → ってことは、不登校児とその親は頑張り屋さんが多い

ってだけね。

 

構造上そうなってますって話。

「ココが原因! ココを直せ!」ってことじゃないからね。(直す必要なんてマジでないと思うし)

 

この説明で理解していただけるでしょうか。

 

煽りに乗らない

この記事で僕が言いたかったこと。

不登校の親御さんは、マジメでいい人で、頑張りすぎちゃうことが多い。

そこを自覚して、努めて鈍感力を発揮してください。

ってことだ。

 

つまり不登校の親の特徴」とか気にすんな! ってこと。

 

 

言ってる方も、こんな言い方したら親御さんは敏感に反応するって分かってあえて言ってるのだろうしさ。

ビジネスにもつながりそうだし。

 

真に受けても、百害あって一理なしだ。

努めてスルーしてください。

 

まとめ

ってことで、煽るようなタイトルにして、性格悪くてゴメンナサイ。

ドキッとした人にこそ伝えたかったんです。

 

不登校の親の特徴なんてないから気にするな!

 

そんなものはありません。

不登校はケースバイケースで、それぞれの物語があります。

 

何より、親御さんのせいで不登校になったわけじゃない。

「学校が合わない子だった。」

それだけだと僕は思っています。

pediatrician-p

View Comments

  • P先生、優しい記事をありがとうございます。
    私の父は自殺しました。息子は部活の顧問のパワハラで中学2年から不登校ぎみ。中3で引越し転校をし、なんとか高校生になりましたが1学期で限界がきてしまい、不登校から通信制高校へ転校。
    不登校は「学校が合わない子」なだけで不登校になった事を心配するより、その特性をケアする方が大切、と別記事で読みました。それを今やっていけば将来私の父のようにはならずに済むでしょうか?特性は遺伝するとも。そういう色々な、抱え切れない事情があって過干渉になってしまうのに…
    でもそれを否定されない意見を初めて読みました。
    ぐっすり眠れそうです。ありがとうございました。

  • 勘違いしないで欲しいんですが、あくまで全てが親のせいというのが違うだけで親にも少しぐらい非はあります。
    学校は理由がないと休ませない、家族で仲が悪い、とかですね。親は悪くないから、と言って何もしないのではなく、子供のサポートはできる限りやってほしいです。家の掃除や家族間でのコミニュケーションをとったりすることで子供のストレスを和らげてください。
    子供の人生で、親というのはサポート役です。しっかり補助してあげてください

  • 「鈍感力」ほしいですよね。これさえあれば不登校にはなっていなかっただろうと思います。
    敏感な性質は遺伝もあるだろうし、またそのように育ててしまった自覚もあります。とにかく子どもの泣き声が苦手で、泣かれる前に全ての不快を取り除くような神経質な子育てをしてきました。子どもが2人に増え、2人同時に喋られるとイライラしました。

    子どもが不登校になった今は子どもに寄り添う事、命を守る事だけをできる限り考えています。逃げ場がなくなった子ども達の悲しいニュースが続くので、同じくらいの子を持つ母として胸が苦しいです。

  • いつも楽しみにしてます。
    今回も頷きながらよんでました。

    いつも都道府県や教育委員会の調査の不登校の理由に「家庭不和」や「親子関係」が上がっているのもすごく気になってました。

    生活していく中でどんな家庭でも多少のトラブルはあるはずなのに不登校の子がいるととたんに理由に家庭不和や親の関わり方が出てくる…

    学校や教育委員会も家庭のせいにしないで今の「学校に合わない」って理由もちゃんと上げてほしいです。

  • ちゃんとちゃんとの○の素はダメなんですね。もう子にCMのように唱えてしまっています。

    タイトルのお言葉をキリッと断言されたらどうしようかと思いました。多分違うだろうと思いましたがw

    寧ろこの手法に元気が出ました。ありがとうございます。

  • P先生の「頑張ってきていない不登校児って、僕は見たことがない。」も、十分パワーワードですよ。ありがとうございます。

  • 初めまして。先生のブログに出会い、日々とても助けられています。
    長男はいじめや、頑張りすぎな性格、胃腸炎などが重なり不登校に。おそらくとても繊細です。次男はadhdで、担任にひどく叱られ行き渋り母子登校中です。
    毎日学校での生活を見ていると、、本当に物凄く叱られたんだろうな。。と分かります。担任は認めていませんが、他の生徒に対する対応を見ていてわかります。
    大丈夫な日もあれば、この世の終わりくらい落ち込む日もあります。
    そんな時に先生のブログを見かえすと光が見えて明日も頑張ろうと思えます。
    いつもありがとうございます。

  • いつも忙しい中、元気の出るブログをありがとうございます!
    タイトル見て、ドキッとし、原因が明らかになるなら…と読み始めました。
    泣きました…。
    先生の診察に行きたい!と本気で思いました。

  • 先生、今回の記事、ど真ん中でした!
    ズキューンときて、開けずにはいられない。(笑)

    そして親子共に頑張り屋も大当たり。
    ドンドンパフパフと鳴ってます。
    以前は子どもはそうだけど、私はそれほどでもないと思っていました。
    でもとあることがきっかけで、無意識で既に頑張っていることに気づいてしまった。
    もうビックリですよ〜。
    子どもも自覚なく無意識の部分で既に頑張っていると思います。

    鈍感鈍感スルースルーを合言葉に親子共にゆったりと過ごそうと思います。

    いつもありがとうございます!

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