発達障害の子に対し、「コレはしちゃダメ」ってこと。
特別に注意して接すること。
なにかありますか?
質問を受けた。
学校の先生からの質問。
日々の指導の中で出てきた疑問だ。
発達障害の子に対し、してはいけないことはなんですか?
発達障害の子。
他の子たちと区別して特に注意することは何かという質問。
コレやっちゃダメ! ってことを教えろと。
うーん、そうね。
発達障害の子にやっちゃダメなこと……。
なんだろう。
話を聞いてやって、とか?
でもそれは、定型発達でも一緒だし。
あなたの当たり前は、相手も当たり前とは限らない?
こういうこと、定型発達相手だってよくある。
勝手に決めつけないで?
それも、定型でもそうだ。
出来ることはやらせて?
コレもそう。
トライしたら褒めて、もそうだし。
失敗しすぎて心折れないように配慮を、も同じだ。
ケガに気をつけて?
程度の差はあれ、全子どもそうじゃん。
アレ?
発達障害だから特別に気を付けることって、特になくね?
もちろん、個々の対応で注意してほしいことはある。
その子の特性に応じた支援をしてほしい。
でも、「発達障害だから」ってくくりで、別枠で気を付けること。
特になくね?
個々の様々な配慮はあるが、それらは結局人権を尊重してってだけだ。
当然だ、同じ人間なのだから。
人権を踏みにじるようなことはしちゃダメに決まっている。
発達障害の子にしちゃいけないこと。
あえて言語化するなら、
定型発達の子にしちゃいけないことと同じ。
でしょうか。
僕はそう思った。
発達障害って、平たく言うとトガった個性を持つ人だ。
出来る部分と苦手な部分の差が大きい人たち。
だもんで、生きるのにコツがいる。
自分でも工夫するし、それだけでは足りなくて周囲に配慮を求めることもある。
ゲーム脳の僕が表現すると、
↓こうじゃなくて、
↓コレとか、
↓こんな人たち。
こりゃ、「普通にガンバレ」は厳しいよなって話で。
↓コレとかさー。
なんだこのピカチュウみたいな能力バランスは。
マジ10万ボルト。
コレで「普通にやれ」は、普通に無理。
マジ電光石火。
だもんで、その子の特性に応じた配慮や工夫が必要となる。
これが合理的配慮ってやつ。
そう考えると、当然だが支援内容は個人差がめちゃ大きい。
↓このピカチュウみたいな子と、
↓こっちのゲンガーみたいな子で、
要する支援が同じなわけがないのである。
それぞれに応じた、合理的な支援をオナシャスという話で。
これが発達障害支援の基本だ。
だから、支援は基本的にオーダーメイドとなる。
まとめると、
発達障害の子にしちゃいけないことは、
定型発達の子にしちゃいけないことと同じ。
どの子も、尊重されるべき一人の人間。
その子をその子として尊重してくださいってだけの話だ。
発達障害の種類に応じて、当てはまりやすい支援の傾向はある。
でも、みんなじゃない。
その子をよく見てって話になる。
定型発達だってそうでしょ?
みんなに当てはまりやすい一般的なやり方はあるけど、でも、それでも個々で合う・合わないはあるじゃない?
発達障害も同じだ。
ただその合う・合わないの差が非常に(そりゃもう非常に!)大きいので、それぞれに合わせて支援してくださいって話だ。
「発達障害だから」とかって、括らないでいいんだと思う。
構えなくてよい。
基本的には、人対人だ。
フツーの対人関係。
お互いの尊重の上に関係性を築くのは、定型発達でも発達障害でも同様である。
相手が、「コレはやめて」と言っていることはやらないでほしいし。
勝手に先回りして、できることまで取り上げるのも違う。
※だからこそ、発達障害児にはちゃんと自己主張するよう指導している。イヤなこと、やってほしいこと、言ってくれなきゃわからない。
同じ「人」なので。
基本的な尊重の上に接すれば、それでいいんじゃないかな。
僕はそう思っている。
「発達障害だから」とか、あまり肩肘張らなくていいように思う。
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adhdの診断が出ている小学生の息子がいます。
思えば彼も私も、特性に囚われない場面(スポーツ)で自由に息が出来ている気がします。
初めて会った旅行先のスキーのインストラクターの先生に、「彼、運動神経良いね」と言われた時にハッとしました。
その時子どもは学校でパニックをよく起こしていました。
難しいかもしれませんが、出来ていないところの指摘をするのはとても簡単、型に当てはめることをやめてほしいと思っています。
ウチのはイライラしてしょっ中物に当たって物壊します。イライラさせる親が悪いから物を壊されるんだと理解できない持論を繰り返します。そして翌日は学校をサボります。
ただ程度の違いはあるにせよ、定型発達でも同じかもしれないなとも思っています。物を壊し始めたら皆さんどうされているのか知りたいです。もし他にもこんな質問で需要があったらよろしくお願いします。
クリアな凸凹、ギリギリchop、定型もみんな同じ。とにかく基本的人権の尊重の上で、その子の玉をよ〜く見て支援を‥
なのですね。
ギリギリの息子、小さな頃からそれはそれは手がかかり‥
一方の母(私)はADHD優位なグレー&元来いい加減な性格で、育児本は読むだけ。
対応は結局場当たり主義。後悔の海はパシフィックオーシャン。それでも、気付いた知った時がタイミング。先生のブログで励まされ、今後の対応に大変参考になります。ありがとうございます。
遅ればせながら、明けましておめでとうございます。御歳暮送れなかったので、
P先生へ 🦀🍺🍨
新年のご挨拶代わりにm(__)m
大変な2024の幕開けで‥
石川県ではありませんが、被災地と同じ地方在住の者として‥沿岸部の身内の家も被災し我が家で今は同居しています。
暖かい部屋で普段通りこうして、P先生のブログを読める。何と恵まれているか‥
能登や被災された方々や避難されてる方々を思い‥できることから支援したいと思う日々です。
育児書を鵜呑みにして必死に育児していたころに知りたかったです。育児書に書いてある対処法は何一つ息子に合いませんでした。それでも、育児書に書いてあるからと私はやり続けてしまいました。
自治体の教育相談にも行きましたが、子どもはそんなもんです、で終わってしまいましたし。
オーダーメイドでの育児に早く気付くことができたら、と悔やむ日々です。
子供が少なくなっているとはいえ、1クラス35人で担任の先生1人とゆう事が、困る要因の一つと思います。
多すぎません?
私は20〜25位がベターかと思います。
このくらいの児童数ならば指示の通らない児童が何人かいても先生も困り方が違うかと思います。
今の時代、みんな違ってみんな良い、を指導していくに辺り、クラスや仲間でフォローしあう様な児童の心を育てて行く教育体制が取れると先生も児童も気持ちよく過ごせるのかなぁ。なんて思います。
今の先生達は同じ事をやらせるのに苦労してるんでしょうね。