相談された。
叩いちゃいけないと何度も言っているのですが。
叩いちゃいけない。
そりゃそうだ。
どんな理由でも、叩いちゃダメ。
その子が悪者になってしまう。
でも、大元の問題点って、そこで良い?
この子が友達を叩いたと聞き、僕は違和感を覚える。
以前はトラブルメーカーだったこの子も、今ではだいぶ成長した。
社会的に正しい(とされる)行動なんて、非常によく理解している。
忠告や叱責も、キレないで聞けることが多い。
ましてや「友達を叩いちゃダメ」なんて基本的なルール、わかってないハズがないと思うんだけど。
なんで叩いたんですか?
どういうシチュエーションで?
気にしていることを面白半分にからかわれ、怒って叩いたようです。
↑それだ。
もともとイライラしてたんだ。
こっちが問題の本質。
そう、この子は人の話を聞ける。
感情的になって一方的に暴力をふるうとは、僕には思えない。
もともとイライラしていた。
これが第一の問題点。
そこに、
畳み掛けるように友達がイジワルを言った
のだ。
これが第二の問題点。
友達も大概だ。
そうであれば、この子に伝えるべきなのは
友達を叩いちゃいけません!
ではない。
この2点だ。
叩いちゃいけないなんて、本人がよく分かっている。
これを伝えることに意味はない。
だって、よく分かってるんだから。
そうじゃなくて、
悪いとわかっているのにやらざるを得なかったのはなぜか。
↑コッチが本質。
事前のトラブルで、だいぶ我慢したのだろう。
理不尽に耐え、こぶしを下ろしたかもしれない。
思わぬ誤解があったのかもしれない。
だからイライラして、叩いちゃったのだ。
トラブル時に、その子がどう思って、どう耐えたのか。
コッチを聞いてほしい。
ってゆーか、これをしないと意味がないと思う。
解決には向かわない。
※注意のお部屋は一つだから。頭の中身を吐き出さないと、次の話が入らない。
友達を叩いたとき、どんな気持ちだったのか。
我慢したことをおちょくられたら、そりゃ堪忍袋の緒が切れるってもんで。
普段から嫌味なヤツで、溜まっていたものがあるのかもしれないし。
↑コッチ!
こっちを聞いて欲しいんだ。
本質はココ。
「人を叩いちゃいけません」ではない。
問題行動は、確かに問題だ。
離席や私語もそうだし。
一方的に話すとか、勝手にルールを変えるとか、距離が近いとか、時間が守れないとか。
ケンカなど人を傷つけたり、飛び出し等自分が傷つく可能性があるものは、なおさら問題。
わかる。
教えてあげて欲しい。
SST (ソーシャルスキルトレーニング)的に、正解とされる行動を教えてあげて欲しいんだ。
でもさ。
わかってやってることも、思いの外多い。
のですよ。
もちろん、シチュエーションやその子の性格、年齢なんかで、どこまで分かっているかは違うけど。
でも例えば、
とかはさ、分かってて、でもやらずにはいられなかったケースが多いと思うんだ。
わかってて、敢えてやってるか。
衝動的にやらざるを得ない心理状態だったか。
分かんないけど。
僕、以前聞いた話ですげー印象深かったのがさ。
やっていいことと悪いことがある!
これ。
やっていいこと、悪いことなんて、
分かってるに決まってんじゃん!
中学生だぜ?
車を蹴っちゃいけないなんて、わかってるに決まってる。
悪いことだとわかってて、敢えて蹴ったのでしょうね。
多分、それだけ親にムカついたのでしょう。(この子は親の車を蹴った)
もちろん、不満の表出としてあんまり良いやり方ではないけどさー。
でもまぁ子どもだし。
なのに話を聞かず、「とにかくダメなものはダメ!」ってさー。
子ども、激おこじゃね?
だから車蹴ったんじゃね? って、僕なんかは思うけど。
問題行動は、問題だ。
確かに問題ではある。
でも、表面上の問題行動が、真の問題点なのか?
ダメなことは、本人もよくわかっていたりする。
わかった上でその行動をとっていたりするもんで。
じゃあ、「ダメである」といくら伝えたって、ダメである。
本人分かってるんだから。
僕みたいな第三者だから、冷静に考えられる面はあると思う。
実際目の前で問題行動を起こされたら、「ダメでしょっ!」ってなる気持ちは分かる。
超分かる。
僕は所詮他人で、迷惑を被らない立場だから冷静でいられるのであって。
そりゃなんとでも言えるよって話で。
でも、だからこそこの視点を推したい。
それ、ダメって分かってるんじゃね?
じゃあなぜその行動をしたの?
こっちが本質であることが、年長児ほど増えてくる。
ちょっと前まで幼かったこの子が、たった数年でかなりの分別がついているものだ。
もちろん、分からず無邪気にやっているなら、教える必要があるけれど。
子どもは成長する。
思いの外よく分かっていたりするもんで。
「とにかくダメっ!」
と教え込む前に。
それ、ダメって分かってるんじゃね?
じゃあなぜその行動をしたの?
この視点を持つと、無用(マジ無用。お互いイラつき傷つくだけで、得るものは何もない。)(なんなら無用な反発心まで与える。)なバトルが減るように思う。
無用なバトルは減らしたいと、平和主義な僕、平和を愛しすぎて前世ガンジーと同じ町内くらいには住んでたんじゃね? って僕は思う。
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本人が悪いと思っていないケースは親が適切な対応するのに時間がかかってしまうような気がしています。
叩く、蹴るなどは誰でもダメだろうだし、本人も分かってるだろう、、と思います。ただ、暗黙のルール的なものを守らない時には子供の本質を見ることを後回ししてしまうことが多いかもしれませんがどうでしょうか。
学区外に何で一人で行ったらいけないの?僕一人で帰れるよ。
みたいなものとかです…。
どこにいるか確定で分からなければ親が心配する、何かあった時に色んな人に迷惑かかる、、。多分それは本人もわかってる。でも悪いことだと思っていない…。
そうなると、悪いことだと理解してもらわなきゃ!と親はなってしまいます。
そういう性質の子なので、たぶん骨を拾う案件なんでしょうが、、それに気付くまで時間がかかりすぎてしまいました。
いつも先生のブログで楽しく勉強させていただいています。
我が家にとって、とてもとてもタイムリーなお話でした。
すでにコメントされているママさんと同じで、もう分別のある年齢のうちの息子も、「叩いたらダメ」なことは重々承知していますが、
「ひどいこと言われて腹がたちすぎて、叩いちゃった…」となることが多いです。
言われたら言い返せばいい、のだろうけど、それが出来ない。モヤモヤの気持ちをなんとも解消出来ず、我慢して我慢して、結局、手をだしちゃう。
「じゃあ、次にひどいこと言われたときは、すぐ担任の先生に言いにいこう!」
「相手にせず、その場から逃げよう」
などなど解決策も考え、もちろん学校の担任や学年主任とも連携し、息子も納得し、「うん、がんばる」
と学校にいきますが、相手の方が狡猾なこともあり、先生のいないとこでからかわれ、結局、
「またひどいこと言われて先に叩いちゃった…」(だいたいそのあと、相手からも叩かれてますけど)
の繰り返し。
息子もしんどいだろうけど、私もほんと、しんどいです。相手のご家庭に謝罪するのも、つらいです…。
「注意のお部屋はひとつ」、なのと一緒で、ひどいことを言われて腹がたっているときは、「その場から逃げる」とかの解決策も、お部屋から飛んでいくんでしょうかね…。
ごもっともです。
叩いてはダメとは本人もわかっているけど、嫌なことをされた気持ちをうまく扱えず、叩いてしまう。
ただ、親としてはトラブル報告を受け、場合によっては相手の保護者に謝罪することが多く、私も精神的に辛かったです。
この子がいなければ、と何度も思いました。