発達に特性がある子。
まーやらかすわけです。
親御さんは、お子さんにこのようなことを言う。
正論だ。
その通りすぎる。
なんだけど。
子ども、聞いちゃいねぇ。
それな!
聞かないっすよね。
妥当。
そうだと思ったんだ。
親御さんが、アレコレ考えて発した言葉。
この子に必要と投げかけたこと。
本人のプライドを尊重しつつ、でもやんわりと言った絶対に必要な助言。
……聞いちゃいねぇ。
子ども、聞かない。
子どもは話を聞きません。
子ども、聞かない。
インディアン、嘘つかない。
仕様です。
そういう生き物。
むしろ言うことを聞く子の方が珍しいと思うのは、僕だけでしょうか。
何度も書いているが、ゴールは
だ。
だから、逆算して子どもの時分から経験を積み重ねる必要がある。
失敗の体験も含め。
なんだけどさ。
言っても聞かねぇ。
案の定やらかすし、しかも繰り返すし。
親御さんはイライラして、さらにアドバイスする。
つまり、小言を繰り返す。
すると、子ども、さらに聞かねぇ。
悪循環に陥るわけです。
聞かないんですよ。
子ども、聞かないんです。
人に話を聞いてもらった経験のない人は、人の話も聞けない
という大原則があってですね。
大人(多くは親)に話を聞いてもらう経験を繰り返して、やっと人の話が聞けるようになる。
その多くは思春期以降か、大人になってからか。
いや、大人になって尚、人の話が聞けない人なんてたくさんいるか。
しかも、子どもだもの。
人生経験が短すぎて。
納得いくまで話を聞いてもらう経験を積み重ねるだけの時間はなかったハズなので、基本、子どもは話が聞けない。
聞けなくて妥当。
聞けないもんだと決めてかかって、大きな間違いはないだろう。
たまに、聞き分けがいい子もいるけどね。
でも、こんな子はきっと、トラブルを起こさない。
やらかしの戦歴があるその子は、聞けるタイプではない。
あきらメロン。
余談だけど、「聞き分けの良い素直な子」が手放しで尊いかというと、そうでもないと個人的には思っていて。
こんな子は、自己主張の経験が極端に少ないので、ある程度の年齢以降、自分の意見が言えなくて困る。
自己決定や自己判断が難しい。
自己主張できず、言われるがままとなり、ストレスをためていたり。
こんな相談はすごくたくさん受ける。
結局、特性に良いも悪いもないのだ。
どの面が出るかってだけで。
もうね、そういうもんとしか。
みんなそうなのよ。
そうは言っても、ちょっとは聞くと思うじゃん?
何度も言えば、ちょっとくらいは届くと思うじゃない?
聞かないんだなー。
詳しく知りたい方は、この本を。↓
反省させると犯罪者になります (新潮新書) [ 岡本 茂樹 ] 価格:880円 |
センセーショナルなタイトルだけど、内容は何かをやらかした子たちの淡々とした観察と考察。
やらかしレベルが極端なだけで、本質的には一般の子たちとさほど変わらないように思う。
いやー、反省させてもダメよな。
大人の思う「正解」を押し付けても、聞いちゃいねぇのよ。
まず本人の言い分を聞く。
どんなに無茶苦茶でも!
それしかないように思う。
そうなのだ。
先に聞くのは、大人なのだ。
いつだって、大人が先。
その子は多分、無茶苦茶なことを言う。
言い訳、屁理屈、逆切れ……。
OK、想定内。
そのまま聞いてやってほしい。
※内容に同意はしなくていい。「その子はそう思った」という事実を肯定するだけで良い。魔法の言葉、「あなたはそう思うのね」を添えて。
まず自分の気持ちを吐き出さないと、人の話なんて聞けない。
自分の思いを話していないのに、大人がダメ出ししてきたら、やっぱり傷つくし、拒否反応が出る。
僕だって、自分の特性からのやらかしを認めているから、特性が受容できるのだ。
聞いてもいないのに、誰かが急に
とか言ってきたらさ。
僕の意見とか精神状態を無視して、欠点を列挙されたとしたら。
人格否定かよ!
言っていいことと悪いことがあるよ!
例え事実でも!
……事実って言うな!!!!!
ってなるよ。
温厚な僕でも。
そりゃなるさ。
インディアン、嘘つかない。
まず、子どもが先なのだ。
「自分はこう思った」
「自分はこんな被害を受けた」
「こんな理屈で自分に正当性がある」
上記のような(時に無茶苦茶な)理論を、まずは大人が聞くのだ。
じゃないと、無理なのだ。
聞けないのだ。
入らないのだ。
せめてもの工夫としてできることは、
くらいだろうか。
その時は聞けなくても、あとでトラブルに直面したときに、
「そーいえば昔親にこんなこと言われたなぁ」
と思い出せるように。
その時は実感できなくても、
「親の言うことなんだから、まぁ自分のために言ってくれた有用なことなんだろうなぁ」
と好意的には捉えてもらえるよう。
それしかないと思う。
いや、聞けないっすよ、ホント。
伝えたい、伝えられない。
もどかしい気持ちで。
この胸はちきれそうだよ。
View Comments
「子供にも話せば伝わる。ちゃんと話していきましょう!」
と、いろんな育児書や児童館のポスターで見て、私は今できなくても聞けなくてもいつか伝わるだろうとずーーーーーっと話してきました。
やらかしてきてしまいました。
気付きをくださりありがとうございます。
ELTじゃないですか!当時カラオケでよく歌ったなぁ。
「まず自分の思いを吐き出さないと人の話なんて聞けない」
先生のこの言葉、ほんとにその通りでした。
先生のブログに出会ってから、息子の気持ちをできるだけ聞くようにしました。しょうもない雑談も私からしました。「ジョジョの中なら誰が好き?」とか。
そしたら、私と息子の関係性がほんとにほんとに良好になりました。
いつもありがとうございます。
これからも、息子の話をまず聞いていこうと思います。
懐かしい!。うちのノンビリタイプの子に、「やることを先にやってから、好きなことをしなさい」みたいな事、軽く100回以上は言いましたね(連呼すれば心に残るんじゃないか、しないよりマシなんじゃないかと思っていた時代が私にもありました)。要求が多すぎるのではないかと検討したり、具体的な方がわかりやすいかと言い方を工夫したり、見ると思い出すかもしれないと貼ってみたり、色々頑張ったけど、、、。
「反省させると犯罪者になります (新潮新書)」も、出版後間もない時期に買いました。もう内容はほぼ忘れちゃったけど、自分の事前のブレーキとして、それなりに役に立つ本だった様な気がします。うちの子は反省でなんとかなる様には元々見えなかった、夢中になると忘れちゃうのはよく見えたので、本気で反省させようとした事はないんですが。
親の言う事なんてすぐ頭から抜けても、あまりにも友達から遅れると本人が気になる様になって、それから少しずつ身についたって感じです。今でも、「大学の友達はみんなもっと課題を早く仕上げてるし、もっと勉強してる。どうして自分はできないんだろう」と時に悩みつつ、実際に磨いているのは、ギリギリでなんとかする方法ばかり、どれだけギリギリでなんとかするのかのタイムアタックでもしてるんですかって言いたくなるくらいにも見えますが、なんとかしている(←多分おそらくきっと)以上は、親が口を出すことでもないんでしょう。
親が「なんとかしないと」と思う時期と、子供が「なんとかしないと」と自分で思う時期って、ものすごく長いタイムラグがありますね。
そして多分、よく忘れものをして困るお子さんが身につけやすいのは、忘れものしやすくても困らない力だし(全ての物が過不足なくある状態で工夫なんて生まれない)、計画性のないお子さんが身につけやすいのは、計画性が乏しくても困らない力(うちのノンビリタイプの子、元々ある程度興味のある分野に進んだこともあり、自分の気が向いた時に、関連する軽い読み物を自分で選んで、ちょいちょい細切れで読んでるみたいです)。
ポケモン、よく知らないんですが、やっぱり、人間の進化にもそれなりの系統がある様な気がします。「普通」ならそもそも落ちない穴に落ちてから這い上がる方法を鍛えようとしている様なものですが、どんな人の人生にだって、不意打ちは必ず訪れるし。P先生、「結局、特性に良いも悪いもないのだ。」と書いてくださって、ありがとうございます。
コメント一番乗りです。
いやー、本当に深いです。
何度も繰り返せば、少しくらい届くと思っていました。
違うんですね(泣)。
まず!聞くべきですね。
そして、魔法の言葉を添えて。
頑張ります。いつもありがとうございます。