自分を責める人がいる。
トラブルがあると、「自分がなんとかしなきゃ」と東奔西走、頑張っちゃう人。
いい子なんだけどさ。
いや、あの、疲れません?
起立生調節障害とか過敏性腸症候群とか、そんな感じで通院中の子。
体調が悪いと学校を休みがちに。
この子の場合、悪化の要因が明らかに学校だった。
学校でトラブルがあると、目に見えて体調を崩す。
でも、体力的にしんどい。
一緒にいるようにしたら、今度は私がターゲットになって。
それは別にいいんだけど、先生が明らかに困ってて。
なんとかしてあげたいけど……。
おぉぅ。
しんどくね?
東にケンカがあれば仲裁に入り、
西に試験があればきちんと勉強し、
南に寂しそうな子がいれば声をかけ、
北に困った先生がいれば助けに入り。
前世宮沢賢治か!
と思うような子がいる。
雨にも負けず頑張ってるのか。
自分ががんばらなくちゃ!
何事にもそのスタンスで一生懸命に取り組む。
いい子ですよ?
疑いようなく、めっちゃいい子。
でも、疲れちゃうよね。
実際この子もそれで体調を崩している。
友達同士のいざこざなんて、第三者が解決できることの方が少ないのに。
宮沢賢治でもムリ。
こんなタイプの子って結構いて。
興味深いことに、この子たち、自分の特性に気づいていないことが非常に多い。
「自分を責める」という反応が当然だと思っている。
それが当たり前だし、疑いもしない。
みんなそうでしょ?
同じでしょ?
「他の人はそうでもないよ」
これが、にわかには信じられない。
実際なにかトラブルがあったとき、とりあえず人のせいにしたり(他責)、「知らんがな」とスルーする子は多いだろう。
でもこの子たちは、それが信じられない。
そんな選択肢、ハナから「無い」のだ。
物事には、良い面と悪い面が存在する。
この、自分を責める反応。
よく言えば正義感が強く、頼り甲斐がある。
明らかに「いい人」だ。
頑張り屋だし。
褒められることも多いだろう。
でも、悪く言うと八方美人。
自分でなんとかできる場面は良いが、どうしようもないときはもう、どうしようもなくなっちゃうのよね。
うまく回避して進むことができない。
そして世の中のトラブルって、自分の力のみでは解決できないことが大半だ。
自分を責めるタイプの人。
優しいいい子だ。
友達も多く、周囲からも信頼されているだろう。
この長所をつぶす必要はない。
ただ、ネガティブな面が出ちゃうこともある。
八方美人にあちこちにいい顔をして、結局にっちもさっちもいかなくなっちゃうとかね。
こんなことってあるから、自分の特性を知っておいてほしいんだ。
「人と比較し、私は自分を責めすぎるタイプ」って。
世の中の人、そんなマジメに頑張ってませんよホント。
みんなチャランポランよ。
雨にも負けて、風にも負けて、ぐうたらしてる。(僕とか)
もちろん自分を責めないタイプが「良い」ってことじゃない。
このタイプ、やっぱり責任感がないしね。(僕とか)
そこから反省して学ぶことも少ないだろうし。
いわゆる「正しい行動」とは逆だしさ。
でも、ポジティブに考えると有事にうまく回避できるってこと。
どうしようもないことをどうしようもないと認識し、次へ進める。
自分は悪くないもーん、で。
ここは見習いたい部分だ。
自分を責めるタイプの人がいる。
すごくいい子で模範的なんだけどさ。
本人がしんどくなっちゃうことがある。
そんなあなたに、この言葉。
どうして自分を責めるんですか?
他人がちゃんと必要な時に責めてくれるんだから、いいじゃないですか。
アルベルト・アインシュタイン
アインシュタイン先生が言ってるなら、間違いないわな。
力を抜いて、軽やかに生きていってください。
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記事を読んで泣いてしまいました。
自分がこのタイプです。自分自身は友達にも恵まれ、楽しく穏やかに生きてきました。
子供がASDグレー、普通級で迷惑をかけてます。大きな事件は起こさないけど、いろいろ残念な子、みんなから煙たがれる子です。
些細なこと、何かある度にたまらなく辛くなります。
アインシュタイン先生の言葉、胸に刻みます。
いつも楽しく読ませていただいています。
まさに私がそのタイプで、数年前に鬱の手前までいき、絶賛今もカウンセリング通所中です。
仕事も「私がいないと」って休めなくて、今、やっと用事がなくても休めるようになりました。
自身の特徴に全く気付いてませんでした。
みんなそんなもんだと思ってました。
なので子ども達にも同じこと求めてました。
ワガママくらいがちょうどいい、であとの人生生きていきたいと思います。
P先生
いつも気持ちがゆるむお話、ありがとうございます!
アインシュタイン先生のお言葉、ズキュンと心が打たれました。
自分自身や家族、大切な人へ安心して、じゃんじゃん優しい言葉シャワーをかけたく思います✧◝(⁰▿⁰)◜✧
let it be
いつも分かりやすい記事、ありがとうございます。
うちのHSC気質の息子も自分を責めるタイプです。まさにこちらの記事の通り。
息子は博愛主義のようなところがあり、人や動物に限らず、植物やウイルスに対してまで「みんな頑張って生きてるんだから・・・」と言います。
そのため、他者を責めるということがなく、矛先が自分に向きます。時には腕を噛んだり、自分を傷つけてしまうこともあり。
こういう子に「もっと力を抜いていいんだよ」と言ったところで、なかなか考え方の癖は変わりません。
息子の気持ちを受け止めつつ、自分を責めることはないと伝え続けるしかないのでしょうか。
いつも拝見しています。
先生、高校生になった息子のありのままを受け入れて、家を快適にして、親子関係も良くて、勉強や登校刺激も一切せずに、不登校から一年が経とうとしています。
優等生の不登校の経過をもう少し教えて頂きたいです。
中学校は皆勤でした。
優等生の不登校には時間をかけるべきとおっしゃってましたので、焦ってはいませんが、今の悩みは、家をどんなに快適にしても、勝手に病んでいくパターンです。
荒れたりすることは一度もありません。
どんなに親が今のままのあなたが大好きよ、というスタンスでも、考えすぎる息子は自分が許せないのか、それでもエネルギーがたまらず、勝手に落ち込み病んでいってるようです。
暇といいながらもう5ヶ月経ちますが、どんどん元気がなくなってます。
こんなパターンはありますか?
背中を押そうにも、動けるエネルギーがありません。
暇なのに動けないで、悪化してるように見えます。
こういうパターンはどのサイトにも載ってなくて私も骨を拾う自信がなくなってきました……。
そう思えるといいなです(^^)