Categories: 親子関係

〇〇は宝の山

「話を聞いてください」

いつも口酸っぱく言っているんだけど。

 

マジでこれが基本だと思う。

 

その子はどんな子で、何を考えてる?

 

いつもここが出発点。

 

雑談は宝の山

表題の、宝の山の話だけど。

これ、『雑談』ね。

圧倒的に大事だと思う。

 

困ったちゃんの話を聞いてやってって書いた。

これはこれでもちろんそうなんだけど、そのベースにあるのが『雑談』。

普段からの『雑談』があって初めて、有事の傾聴や事情聴取が効果を発揮するわけです。

 

これについて、「ベースは雑談だよね」ってコメントをいただいているので、上記リンクをぜひ読んでみて。

まさにその通り! です。

 

 

ちょっと脱線するけど、僕は1つの記事で1テーマに絞って書いています。

アレコレ書くと長くなりすぎるので。

ただでさえ僕の話は冗長なので、シンプルになるよう努めている。

 

だもんで、1個の記事で完結ではないです。

他の記事に書いた話と関連してます。

以前に書いた話を前提として、別の記事を書いている。

 

なので、1記事を抜き出すと「コイツ何言ってるの?」ってなることもあると思う。

ご容赦ください。

 

 

話を戻して。

雑談。

非常に大事で。

 

どーでもいい話よ。

とりとめのない話。

普段からコレをしていただきたいのです。

 

多分、めっちゃ効く。

あなたのその悩みや心配事に、ズバッと聞く。

 

あなたの風邪は喉から? 鼻から?

どっちからでも、『雑談』がズバッと効く。

 

雑談の効果・効能を説明する。

 

居場所の保証

まず第一に。

雑談は、「あなたはここにいていいんだよ」というメッセージになる。

 

お子さんに、「愛してるわ、あなたのことが大好きよ」って、面と向かって言えますか?

言える?

ホントに?

シャイな日本人、難しいことが多いと思うんだ。

 

ましてやトラブルを起こしている子。

思春期で荒れてるとか、不登校とか、朝起きないとか、反抗的で生意気とか、そんな子に。

「あなたを愛してます」

なかなか言えないじゃん?

 

 

でも、雑談ならできる。

日々の雑談は、「あなたを大事に思っています」「あなたはここにいていいのです」という強力なメッセージとなる。

人間、嫌いな人とは雑談しないもの。

 

普段から、気負わず、日常の些細な出来事を共有する。

テレビの話とか、食事の感想とか、天気の話とか。

つまり、雑談だ。

 

 

親と気軽に雑談できると、子どもは安心する。

自分は嫌われていない家は居場所で家族は味方だ

そう思える。

 

これ、めっちゃデカイ。

もしお子さんが、

ちゃんとしなきゃ家族に嫌われるから、常に気を張っている

とか

どーせ自分が悪いんだろ! みんな敵だ!

とか思ってたら、トラブルのタネになる。

なりまくる。

トラブルの芽を出し、トラブルの花が咲く。

トラブルフラワー。

 

逆に、

何があっても親は自分を見捨てない自分には居場所がある。」

と思えると、トラブルがあっても乗り越えていける。

 

その子を知る

次に、雑談はその子を知る大きな手がかりになる。

 

外来でもブログでも、よくいただく質問。

 

「どうすればいいですか?」

 

トラブルが起きて、親はどうすればいいですか?

どう動くのが正解ですか?

 

めっちゃ質問される。

でも、僕は答えを持ち合わせていなくて。

その子をよく観察し、試行錯誤してくださいとしか言えないんだけど。

「どうすればいいですか?」 〜答えはどこに?〜 最近頻繁に聞かれる。 「どっちがいいか」について、明確なエビデンスはない。 それぞれ...

 

でね。

この「どうすればいいか」の最大のヒントが、雑談にあると思うんだ。

 

 

例えば。

お子さんが一人で留守番するとして。

日常で、そういうイレギュラーなシチュエーションってあるじゃん?

トラブルを事前にシミュレーションしてみる。

 

インターホンが鳴ったらどうする?

 

出る?

出ない?

宅配便だったら出る?

玄関先に置いてもらう?

 

お腹が空いたらどうする?

 

棚を漁る?

コンビニに買いに行く?

火は使っていい?

包丁は?

 

 

こんな感じで、「こういうときどうする?」を事前に話し合ってみる。

子どもの意見が現実的なら採用すればいいし。

現実離れしていたら、親御さんが修正するし。

 

こんなやりとりから、その子の「今の理解度」が透けて見える。

トラブルに適切に対応できるか否か。

親へ報告する閾値は高いか低いか。

先を読んで計画を立てる力はどの程度育っているか。

 

そんな情報の宝庫だと思う。

 

 

テレビの話題について、あなたはどう思う? とかでもいいし。

ハマっているゲームの、どんなところに魅力を感じているのかでも良い。

 

そんな会話から、その子の「今」が透けて見える。

マジ、宝の山。

 

この情報が多ければ多いほど、有事の際の「どうすればいいか」のヒントになる。

子どもの能力や興味、置かれた環境によって、「どうすればいいか」は大きく異なる。

それを知る最大のヒントが『雑談』だろう。

 

信頼関係を作る

また、雑談ができていると、子どもが困りごとを抱えたとき親に相談しやすくなる。

 

普段から『雑談』している親。

つまり、自分の話を聞いてくれる親だ。

困ったときも自ずと相談する。

 

『雑談』もできない親に、子どもは相談しない。

聞いてもらえない可能性があると判断するから。

否定されるリスクがある相手に、人は弱みを見せないものだ。

 

 

どーでもいい話を聞いてもらった積み重ねがあるから、大事な話もするのであって。

ヒカキンやマイクラ、JO1の話(つまり子どもの興味のある内容)は邪険にしておいて、学校や勉強、進路、就職の話(つまり親の興味のある内容)は報告・連絡・相談しなさいって、コレいかに。

 

大事な話は、どーでもいい話の上に成り立つよね。

僕はそう思う。

 

 

どーでもいい話、とても大事だ。

小田和正(言葉にできない)タイプの子は特に、どーでもいい話から自分の意見を言う練習をするとよい。

正解も間違いもない、どーでもいい話。

否定されないし、気楽だ。

 

軽い話ができると、深い話もできるようになる。

すると、その子の考えていることがわかるようになる。

 

なんでだろう(テツ&トモ)と思ったら、

どーでもいい話。(だいたひかる)

いつもここから。(山田、菊地)

 

 

普段の雑談ができていれば、大事な話について、今は話したくないんだろうな、敢えて言わないんだろうな、とかも察しやすいしね。

 

まとめ

雑談は、宝の山!

 

なんでだろう(テツ&トモ)と思ったら、

どーでもいい話。(だいたひかる)

いつもここから。(山田、菊地)

 

よゐこにも、

あばれる君にも、

どうでもいい話。

 

Why Japanese People? ってときも、

なぁ〜に〜? やっちまったな! ってときも、

空前絶後の超絶怒涛の、どうでもいい話。

 

いつもここから。

 

 

ってことで、なんで芸人でまとめたのか自分でもよくわからないけど。

とにかく雑談オススメ。

ジャスティス!

pediatrician-p

View Comments

  • 雑談、いつも心がけています。ほんと、たまーに息子の本音がポロッとでるんですよね。つい先日、「ママは嘘つきだから、信用ならない」
    いつもの雑談の中で何気なく息子が言った言葉です。

    それを聞いて、あ、まだ許してくれてないんだ、と思いました。

    体調が悪いときに信じてあげらず、心配しているような素振りを見せながらも、無理に学校に行かせようとしていた時期があるんです。
    今はもうそんなことしてませんが、息子は深く傷ついてその傷はまだ癒えてないようです。
    今は信用を取り戻すべく、とにかく快適な我が家を目指し、私も趣味を楽しむようにしています。こんな風に思えてるようになったのも、先生のおかげですね。
    先生、いつもありがとう。

  • 「小田和正(言葉にできない)子ども」でコーヒー吹きました笑
    雑談はちょこちょこしてますが、ネットニュースとゲームの話がほとんどです。部屋の中で毎日を過ごす娘の話はいつもテーマが変わらないけれど、共感したり、お互いの考えを話す時間がほんの5分であっても大事な時間です。
    すぐ現実的な話(学校どうする?)をしたくなるのを我慢する忍耐の時間でもありますけれどね笑

  • 先日のADHDの記事から先生が私のために書いてくれたのでは…と思うくらいの内容(笑)

    我が家の小4息子、小学校に入学して登校をしぶりだしADHD+LDの診断がつきました。幼稚園では元気すぎる以外は全く問題がなく小さい時から落ち着きはなかったものの男子だからそんなものかと思ってました。ただ少し育てるのにコツがいる感じはしました…

    このコツが今思うと「話をきく」ということだったのかもしれません。

    4年になり算数でわり算の筆算を習ってきてドリルがなかなか進まないので家で私とやった時も「お母さん、どうしてたし算も引き算もかけ算も+、-、×って書くのにわり算は÷ってかかないし、形が違うのもどうして?いつから?」

    そっか…そこが気になってたらドリルどころじゃなかったよね。ドリルも進まない訳だ…

    おそらくいつも少数派の考え方の息子、算数の授業で、まさかみんなの前で前述するほど空気が読めないわけでもなく。
    学校生活の中ではいつもなんでだろう、なんでだろうと思いながら下校してくるんですよね。

    これは家で話さないとお腹痛くなるパターン(笑)

    テレビやゲーム見てるとなかなか話さないけれど車の助手席や一緒に料理してるといろいろ話してくれます。

    これからも彼のおもしろい考え方、聞くようにがんばります。

    PS.夏休み中、毎朝、朝食の片付けをしてくれました…が毎回泡が残ってたりご飯粒が取れていない。
    ようやくきれいに洗えるようになったら夏休みがおわりました。来週から新学期、本人はセルフロックダウンしたいと申しております。

  • 雑談いいですよね。
    雑談に憧れます。
    でも、うちの場合、
    何をしゃべっても、返ってくるのは
    「○○ちゃんがこない」
    「○○ちゃんの肉食べる」
    「○○ちゃんなんか大っ嫌い」
    「○○ちゃんはちょーかわいいから僕の犬」
    「○○ちゃん噛んできた」
    と言いながら犬を抱きしめたり、追いかけたり、近くにいなかったら探しに行ったり…

    会話が続かず。
    これも雑談なんでしょうか?

    犬が羨ましいんだなぁとは気づいていますが…

    因みに、高IQの自閉症・多動と診断されてる中学2年の男子です。

    いつか犬ネタ以外の返答が来る事を願って懲りずに雑談続けます。

  • ジャスティス!(笑)
    ちょっと内容が逸れますが、14年前に大学病院の産科で長期入院中。連泊しすぎで自分の子に人見知りされちゃう先生たちが、わざわざ時間を作って「雑談」をしに来てくれてました。入れ替わり立ち替わり1日に何度も。ある時はラーメンの話だけしていったり、先生のデートでどこに行ったらいいかで盛り上がってみたり。おかげでどんな些細な体調の変化も気軽に質問できてました。暇だなぁと思ってたら、これはわざとやってるんだぜってこっそり教えてくれました。
    雑談がお産の長期入院の不安な気持ちをほぐしてくれるし、何を聞いても大丈夫っていう安心感ももらえました。
    雑談のもつポテンシャルってすごい!!
    たかが雑談、されど雑談。さりげなーく重要なんですね。

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